表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕は捨てられた。けれど、僕は幸せだ。  作者: 小鳥遊 雪都
出逢い
2/65

赤子

その赤子は耳障りなほど大きな声でただ、泣いていた・・・。


その泣く赤子は衣服を身につけておらず、その小さく弱々しい体には襤褸ぼろの着れ屑が悲しいほど丁寧に巻かれていた。


その襤褸ぼろの着れ屑以外、何も赤子を暖めてくれる物はない。


それも今日で師走しわすも終わろうかと言う寒空の下でのことだ。


赤子がそこに捨て置かれてもう半刻はんとき以上が経った。

※半刻は昔で言う一時間。


いつの間にか降りだした雪はうっすらと凍てついた大地を覆っていた。


赤子の吐く息は白く、襤褸ぼろの着れ屑から僅かに覗いたその小さな手は熟れた果実のように痛々しく赤くなっていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ