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僕は捨てられた。けれど、僕は幸せだ。  作者: 小鳥遊 雪都
雪と雨月。
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姿

妖《よう》である雨月《うげつ》の容姿は人間のそれとそう変わりはなく、すぐに妖《よう》だと気づかれることはない。


ただ、妖《よう》は妖《よう》でしかなく、いくら人間の体《てい》を取り繕っても妖《よう》は人間にはなり得ない。


それは雨月《うげつ》とて例外ではなく、それが世の理と言うものだ。


雨月《うげつ》の目は僅かに紫色を帯び、その瞳孔は猫や蛇のものによく似ている。

雨月《うげつ》はそれ以外、表だって人間と違うところがわからない妖《よう》だった。

だが、それはあくまでも人が目にすることのできる範囲の話なのだけれど・・・。


「雪《せつ》は何も悪いことなどしておらぬ。私の物言いが悪かっただけのこと。気にするでない」


雨月《うげつ》の言葉に雪《せつ》は生真面目な顔で頷き、小恥ずかしげにはにかんだ。

雨月《うげつ》はそんな雪《せつ》を軽々と抱き上げ、ゆっくりと辺りを見回した。

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