表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
214/230

わたしの永遠の故郷をさがして 第四部 第二百十四回


  ************   ************



 食堂には、追加の椅子が運び込まれ、二つのカップル、リリカともうひとりのリリカ、ダレル、ビュリア、シモンズ、第3王女(地球帝国皇帝)が座った。


 大奉贄典と、その弟子もいた。


 さらに、もっと広い別室には、かなりの人数が集められていた。


 そこには、女将さん、番頭さん、マヤコ、オリジナルの日本合衆国の杖出首相(つまり、あの二人は、いずれもコピーだったのだ。)そうして、宇宙警部、なんとジャヌアン本人。さらに、『接続者』とキャニア。それから、その正体がわからない、全身が黒衣と白衣の人物が数人いた。また、その姿自体が見えていない『光人間』が紛れ込んでいたのだが、それはアニーさんとヘレナにしかわかっていない。


 それは、今は、『女王の地獄』を住処とする、アレクシスとレイミだったのだが。



 さらに皆の目を引いたのは、幽霊であるはずの『アヤ姫』さまである。


 その美しさは、群を抜いていた。ヘレナやルイーザでさえ、一歩譲るとしか思えないほどだ。


 アヤ姫さまは、ひょうきんな、しかし女王様のお気に入りである、幸子さんを連れて来ていた。


 幸子さんは、さっそく、そこにいる全員に、お饅頭を配布している。


 また、宇宙海賊のマオ・ドクと、ジニーがいたが、平服にしているので、こちらはまったく目立たないが、ジニーの眼帯はそのままである。


 もちろん、ド・カイヤ集団のポプリスも、キラール公もいたし、アムル医師の姿もあった。


 『紅バラ組』のリーダーも呼ばれている。


 じい(侍従長)もいた。


 中村教授と、クークヤーシスト先生。


 そうして、ヘレナの天敵のような、パブロ議員の姿もあった。

 


 さらに、多くの人が、そこには呼ばれていたのである・・・。


 そうして、


 第3の部屋があった。


 そこには、教母さまと、いまだ拘束中のはずの、国王陛下と、また王妃様が呼び出されていた。



 そうして、もうひとつの、スペシャルゲスト・ルームには、それこそ、非常に特別な姿があったのだ。


 それは、金星のビューナスである。


 ビューナスがいっしょに連れてきていたのが、遥かな昔のヘレナの生き写しであり、多数の金星人たちが、異次元宇宙で出会った、あの、『ヘレナリア』と呼ばれた、謎の存在である。


 そうして、ここにも、特別な光人間がいた。


 それは、もと、ウナ、と呼ばれた存在だ。

 

 いまは、第9惑星の支配者になっている。



 この不可思議な会見の様子は、各国の首脳に中継されていたうえに、それ以外の個人的な関係者には、直に頭の中に中継されていた。



    ************     ************



 『さて、みなさん。ついに、私、アニーさんが、晴れの舞台に立ちます。』


 空中から、いつもより大き目な、宇宙生態コンピューター・アニーさんの声が響いた。


 『こうした趣向は、あらかじめには予定されては、いませんでした。しかし、この星を含むこの宇宙には、予想以上のさまざまな事象が生じ、たくさんの関係者が生まれました。これは、まあ、『包括的アニーさん』としては、嬉しい限りです。しかしながら、いま、この宇宙は、大きな境目にさしかかっております。それは、光速、光の速度で迫ってきておりまして、通常には観測することもおろか、知ることさえ、不可能であります。』


 「む、こいつ、いやなことを言い始めたな。まあ、そう言う予想は、候補のうちに入ってはいたが。まてまて、『包括的アニーさん』とは、なんだ、アニーさんが初めて使ったことばだろう。」


 シモンズが、そう考えて、さっそく質問した。


 「アニーさん、待ってよ、質問したい。」


 『ああ、シモンズさん、あなたは、おそらく、いくつかの仮定をして、ここに、持ってきているはずですが、質問は、後からお受けします。混乱しますからね。』


 「あそ、わかったよ。でも、滅亡する前には、言わせてほしいな。」


 「滅亡・・・・・って、なんだい。」


 ざわざわと、ここでも、他の部屋でも、疑惑の雑談が飛んだ。


 「みなさん、お静かに。お話し自体は、しごく、簡単で、そう長くはかからないですから。思いっきり、簡潔に申します。」


 「じゃあ、早く言いなさいませ。」


 ヘレナが突っ込んだ。


 『はいはい、ヘレナさん。いや、他の身体に乗り移った、ヘレナさん。かな。』


 『・・・ざわざわ、ざわ~~~~~~・・・』


 「あんた、やな、言い方するわね~。てめ-、おどりゃあ、わいを、なめたらいけんぞお。ぶっこわしたろかあ。」


 「お姉さま、お品がよろしくございませんわ。」


 ルイーザが、久しぶりに、姉をたしなめた。


 「あ、失礼いたしました。はい。これは、王宮言葉、と、申しますの。ほほほほほほのほ。」


 正晴が、溜息をついた。


 『ああ、失礼、続けます。皆さん、宇宙と言うものは、ひとつではありません。』


 「多元宇宙論かい。」


 『・・・っと。シモンズさん、足、とらないでくださいよ。まあ、そうなんですが。そう簡単でもないのです。じっさい、この宇宙が生まれた際、多くの宇宙が生まれたのです。その多くは、すぐに崩壊したり、物質が生まれないものだったりして、生命は生み出さなかったのです。この宇宙のように、あなた方、人類などの知的生命体が多数生まれたのは、奇跡としか言いようがないのです。しかし、こうした宇宙は、『大女王へレナ』、つまり、真のヘレナ、にとっては、それぞれが、実験場でありました。』





   ***************   ***************







 


 




 





 

 











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ