表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
171/230

わたしの永遠の故郷をさがして 第四部 第百七十一回


  ************   ***********


 

『リリカさん! 応答せよ! リリカさん! リリカさあああん!』


『そんな、はでに呼ばなくても聞こえております。ヘレナさま。』


『よかったあ。最近、ちょっと、調子悪いんだなあ。』


『風邪でもひかれましたか? ヘレナ様が御病気というのは、聞いたこともないですが。うそ病気以外は。』


『あらら。見抜かれたか。気分が重くてね。うつかもしれませんわ。』


『まあ、たいへん。で、何をやれと?』


『ははは。まあ、リリカ様には、かないませんわ。あのね、ヘネシーさまのコピーをお願い。兆精密なやつね。それと、あたくしと、ルイーザさまのも。』


『ははああ。ずるする気ですね。』


『まあね。このさい、しかたがないわ。』


『いつ、入れ替えますか?』


『ヘネシーは、すぐよ。あたくしは、しばらく、そこで展示でもしておいてくださいな。初夜がすんで・・・恥ずかしい・・・・から、交代ね。』


『ふうん・・・・そこは、まあ、はあ・・・・』


『まあ、身代わりだから。で、あなた、いつ地球にいらっしゃるの?』


『明日の晩の予定です。』


『大々的に来なさい。ダレルちゃんは?話が通じてる? いま、まさにここで、目の前で、わいわい言ってるけど。』


『大丈夫です。でも、そこ、どうなさなるのですか?』


『まあ、お金と、時間稼ぎよね。ポプリスちゃんは、長期的にお金がもうかれば、まずは、それでよい。名目は何でもいいわけだ。金星調査費でもいい。環境維持費でもいい。主権がどちらにあるか、に関しては、しばらく棚上げにしてもいいという気持ちはあるらしい。ブリちゃんが問題だけど、主権問題は、当分棚上げにしても仕方がないという気にはなってきている。戦争になったら、帰ってきた意味が無くなるかもしれないものね。とくに、アブラシオと、さらに得体の知れない『宇宙警部』さんが付いてると来た。警部の本体は、さかんに、いろんな、デモンストレーションをして見せているわ。地球の大きさくらいになってみたり、逆に極小になってみたり、あんぱんや肉まんくらいになったり。金星をちょっと太陽側に動かしてみたり、水星をこっちに動かしたり、また元に戻したり。』


『まあ、それで、地球も騒いでいるのですが・・・』


『ああ、さすがに騒いでるか。』


『はい。ただ、帝国政府には、あまり情報を出してないのです。』


『うん、それでよい。まあ金星人の地球に関する権益は、ちょっと待ったよね。帰って早々に、三等分してくれなんて、あまりに、むしがよすぎるわ。』


『もちろん、そうです。では、式典は?』


『予定通りよ。延期する理由などないわ。式典が住んだら、地球の態勢は大幅に変えるわよ。まあ、大改革ね。お約束通り、火星で働く労働者を大々的に募集するわ。それと、お待たせしておりましたが、急速に火星のテラフォーミングを進めます。わるいけど、アニーさんに監督やらせるわ。『第9惑星』にも手をつけるわ。『火星』は、優秀な地球人の協力があれば、100年もかからないでしょう。『第9惑星』は大きいから、もうちょっと、時間がかかるけどね。金星は、さすがに、勝手にはできない。まあブリちゃんと相談しながらでいいわ。火星と、『第9惑星』を見ていたら、気が変わるわよ。きっとね。』


『まあ、そうでしょう。』


『もうひとりのあなたは?』


『例の、パイオニアの少佐さまを、接待しています。キッチンさまとか。』


『見つかったの? 彼女は?』


『はい。生きていました。』


『やた! ちゃんと、会わせてあげるのよ。しっかりお膳立てしてね。マスコミさんも入れなさい。感動の再会よ。うまく、式典と連動させなさいな。さあ、忙しくなるわよ。地球人は、衝撃の太陽系の歴史を発見するの。自分たちが何者かを、見つめ直す。火星人だって、地下から這い出す時期がやって来た。金星人にも、衝撃の事実がぶつかってくるわ。光人間さんにもね。・・・ほ~~~ら。海賊さんが現れたわよお。マ・オ・ドクが来る。ジニーさんも。お相手しなくちゃね。弘志くんにも、新しい自分が待っているわ。地球人の生物としての在り方そのものが変わるの。さあ、リリカさま、動いた動いた!』


『まあ、でも、私は、どうなのですか?』


『あなたとダレルちゃんは、いつも、客観的であるべきだ。そうそう、あと、横綱クラスの大物が何人かいるわけよ。洋子お姉さまとか、教母さまとか。隠れてしまったミュータントさんふたりとか、それと、シークレットのやつよね。これが、きっと、おお事なんだ。あたくし自身の身体が、本当に消滅するかもしれないな。まあ、それでも、事は進むわ。弘子さんが消滅しても、あたくしは滅びない。見えないけどね。いずれ、あなたが、アニーさんと、ちゃんと進めてくださるでしょう。』


『でも、私は、全ては、存じませんが・・・・』


『はい、御免なさい。・・・まあ。大丈夫よ。確かに、不確定なところは、一杯あるのよね。だから、面白いのよ。いよいよ、これからなんだ。まずは、あたくしの、暗殺からね。でも、その前に、美味しいお食事しなくちゃ。そうして、正晴様と・・・・ね! さっきは、あとちょっとで、じゃまされちゃったし。』


『はあ・・・・・・・』




  ***************     ***************



 池の女神様軍団は、教育センターを席巻して回った。


 様々なシステム、機械など、あちこちを、周到に破壊した。


 その指揮は、アヤ姫様が執った。


 アヤ姫様の姿は、王国人の頭には焼き付いている。


 映画のような、かなり衝撃的な事態だったが、手の付けようがない。



 一方幸子さんは、大量のお饅頭を、そこらじゅうに、山のように振りかけて回った。


『ハイパー・おまんじゅう、あらしい~~~~~~!!』


 とか、叫んでいたという。


 それは、ちゃんと、個別包装されているものだった。


 さすがに、王国人には、これがいったいなにか、直ぐにはわからない。


 日本合衆国出身の研究者が、『これは、お饅頭という、お菓子です。』


 と、説明した。


 しかし、食べて良いモノかどうかは、さすがに、判断が付きかねたのである。


 事務所も、スタジオも、改造室も、お饅頭で埋まってしまった。



 やり尽くした、池の女神様軍団は、次の目標に向かった。




















  *****************   *****************



































   ***************  ふろく  ***************


 

「やた~~~~~。ハイパー・おまんじゅう、あらし~~~~!!」


「ぎゃ~~~~~!」


 前が見えないほどのお饅頭がふってきたのです。


「さ、さちこさん、こりゃあ、やりすぎだ。お部屋が、うまる。たしけて~~!」


 ぼくは、脱出しようと試みましたが、無駄でした。


「幸子、活躍記念です~~~~。おまんじゅう、あらし~~~~~!」


「ぎえ~~~~~~~~! おうちが、破裂するよ~~~」



 こりゃあ、幸子さんを登場させたら、大変だ!




   ***************   ***************







 
























 


 




  



























 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ