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アニマルゲノム  作者: 西玉
遠い星の彼方から
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冥王星の裏側から

 冥王星の裏側に位置する巨大宇宙船の艦橋において、地球侵略作戦の責任者は、総督にむかって報告を行っていた。求められたからである。しばらく、辺境のこの輝く惑星を眺めながらのんびりすると言っていたのだ。突然思い出したかのように報告を求められ、不愉快になるのに決まっている報告をしなければならなくなった。

「オオカミの化身も、駄目だったということか?」

「はい」

「そろそろ、地球は大混乱に陥っているだろうな。なにしろ、隣人が突然ケモノに変わるのだ」

「いえ、それが……試験的に島国の日本という地域に限定していたのですが、我々の手術を逆手に取られているようでして……」

「どういうことだ?」

「ケモノの遺伝子を取り込んだまま能力だけ覚醒させた連中が、化身たちを次々葬っているようでして……」

「ふむ。それで?」

 総督に、怒気が混じった。巨大な男である。性別を確認したことはないが、男だろうと想像させた。報告していた作戦責任者は、総督と比べれば小柄な影だ。これ以上の読み上げに耐えられず、畏れ入って報告書を捧げ出した。

「こ、この連中をなんとかしないことには、今後も同じことの繰り返しかと」

「……小娘だな」

「はあ、しかし、五人揃うとなかなか侮れないようでして、

「ふむ。表だって妨害する動きがあるとは、予想外だったな。化身たちを強化するか、護衛をつけるか……あるいは、化身してからもこちらの指示を受け付けるようにすべきかもしれんな」

「では、そのように取り計らいます」

「うむ。こいつらのことは、何という部隊だ?」

「それが……日本政府では、女子高生戦隊と呼んでいるようでして」

「ふざけた名前だな……どういう意味だ?」

 説明を受ける。さら、激怒した。

「こいつらから潰せ。大銀河の皇帝に逆らうのが、学校に通っている女の子たちだと。このような事実が本国に知れてみろ。我等一同、宇宙の塵とされてしまうぞ」

 恐れながら、責任者は退出した。冥王星の裏側で、妖しげな陰謀が張り巡らされていた。

 イルカの少女・篠原美香

 ゾウの少女・波野潤子

 タコの少女・早房華麗

 ヒョウの少女・飯塚京子

 ゴリラの少女・朔間緑子

敵の強大さも自分たちが標的とされたことも、彼女たちはまだ知らなかった。


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