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# 空想の街  作者: 複数の作家
空想の街のきつね#狐(作者:日下部あまね)
2/16

空想の街のきつね2日目


「うーん」昨日の疲れが残っているのかな?あたしはうーんと背伸びして起きた。眠い・・・。それに今日は冷えてるなあ。窓の隙間からは朝日が差し込んでいる。晴れてるみたい。これは忙しくなるなあ。今日も頑張ろう。あたしは準備する。 #狐 #空想の街


今はハーベストで開店準備をしている。やっぱり今日は人が多いなあ。空は快晴だし。夕方には時計塔フェスタっていうお祭りみたいなのもあるみたいだしね。あたしは空をみながらそんなことを思っていた。空ではゆっくりとソラクジラが泳いでる。気持ちよさそう…。 #空想の街 #狐 #ソラフグの空


そんなことを思っていたら「あまねちゃん。ちょっと手伝って~」とみどりさんに呼ばれた。「はーい」昨日注文した芝桜が届いたみたい。あー売り子にさせられるなあ…。あんまり目立ちたくないのに。あたしは店先の目立つところに芝桜の苗を並べていく。 #空想の街 #狐


あたしが芝桜を並べ終えると「あまねちゃん。これに着替えて」うれしそうにみどりさんが持っているのはフリル満載のいかにもって感じの可愛いワンピだった。や…それは無理ですごめんなさい。あたしは精一杯の強行手段に出た。「あたしの好きな服でいいですか?」 #空想の街 #狐


「あら?あまねちゃん。自分で用意してきたの?」やる気ね~なんて言いながらどんなのかしら~?なんて逆に楽しみにされてる。実は服なんて用意してないんだけどね。ちょっとチャレンジしてみたかったから変化ってやつを。あたしは着替えてきますね~って言って店内に入る。 #空想の街 #狐


あたしは店内に入ると周りに誰もいないのを確認した。「うん。だれもいないね」そして目を瞑って頭の中でイメージする…。よし!いける!と思う…。あたしはぴょんと飛んで一回転。「どうかな…?」自分の服を確認する。うまくいったみたい。ほっと安心してあたしは店の外に出た。 #空想の街 #狐


「みどりさんコレどうですか?」あたしは恐る恐る聞いた。「あら。かわいいわ!あまねちゃん着物なんて持ってたのね」どうやらOKみたい。今のあたしの服装は矢羽根柄の着物。広場の中じゃ目立つけどひらひらフリルよりはマシですよ~。ね?そう思うでしょ?  #空想の街 #狐


それを聞いてほっと安心しているところでみどりさんは言いました。「でも、耳も尻尾も出たままだよ?」「え?またですかー!?」あたしはあわてた。学習能力なさすぎですあたし。しかもみどりさんがさらに追い打ちをかけてきた。「かわいいから今日はそのままね」って。えー!? #空想の街 #狐 


みんなが注目してる…。「広場で満開の芝桜の苗ですよ。おひとついかがですか?」「狐のお姉さん可愛いから買っていこうかしら?」あー…晒し者にされてる…。芝桜の苗は飛ぶように売れてるけど…。買ってくれたお客さんには自慢の尻尾ふって愛想振りまいてるあたしがそこにいた。 #狐 #空想の街


この街は空をクジラさんが泳いでいるくらいだから、狐のあたしがいてもみんな受け入れてくれてる。まだみんなに見られるのは恥ずかしいけどね。この街に来てよかったなあっておもった。そういえば午後から何かがこの街を横断するとか言ってたなあ。なんだっけ? #狐 #空想の街 #ソラフグの空


町を通り過ぎるものってバッファローだったのかあ。うちのお店のあたりは回避されたみたい。よかった。お花とか踏まれたら目も当てられないよ。泣くよ?通過する時間はみんな避難してたみたい。少しお客さんが引けたので休憩もらいました。ちょっとお腹すいたなあ。#空想の街 #魔法のパン屋 #狐


お昼も過ぎたし、最近人気の魔法のパン屋さんも空いてるかな?そんなに遠くないしちょっと行ってみよう。今日はこの姿のまま命令なので、仕方なく着物姿の尻尾と耳晒しのまま店を出た。うーん…。見られてるよ…。そりゃあ目立つよね?がまんがまん…。 #空想の街 #魔法のパン屋 #狐


魔法のパン屋さんに着くとお昼過ぎてるのに品揃えは充実してる。これならあたしが食べられるパンもありそうだよ。あたしって野菜とか苦手なんだよね。狐だし肉食だし、あたしは店内をぐるっと回るとハムカツサンドがあったので手に取ってレジに向かった。#空想の街 #魔法のパン屋 #狐


レジでお支払してると店員さんにじろじろ見られた。そりゃあ珍しいよね?着物だし狐だし。「あなたお花屋さんの店員さんですよね?」話しかけられたよ!どーしよう?あたしはあたふたしながら「はい」と答えた。相変わらず肝小さいなあ。あたし…。はずかしい。#空想の街 #魔法のパン屋 #狐


ここのパン屋さんって配達もしてくれるんだって、教えてくれた。今度は配達してもらおうっと。あたしは帰る途中あるものを発見した。それは昨日買いそびれたハチミツだ!まだ人はまばら今しかないって思ったあたしは広場に向かって走った。#空想の街 #魔法のパン屋 #狐 #ルグッグ蜜蜂の巣箱


ハチミツ屋さんに向かって走っているけど着物って走りにくいよ。転んじゃいそう。「すみませーん !ハチミツください」あたし間に合った? ハチミツ屋さんに着いたら「今日はいっぱいあるから大丈夫だよ」っていわれた。 良かった #狐 #ルグッグ蜜蜂の巣箱 #空想の街


どうやらハチミツはビンがないと売れないみたい。あたしは今もってきます!って言って、芝桜のハチミツを2本分予約して今度はハーベストに走った。ハチミツ屋さん優しいありがとう。なんだか走ってばかりだよあたし。 #狐 #空想の街#ルグッグ蜜蜂の巣箱


「はぁはぁ…みどりさん瓶2本ありますかー?」息を切らせながらハーベストに戻った。「あら?どうしたの?」ハチミツ買うんです~って言ったら奥から新品の花瓶2本持ってきてくれた。「え?これ新品じゃないですか?」「いいのよ。さあ行ってらっしゃいな」 #狐 #空想の街 #ルグッグ蜜蜂の巣箱


花瓶も瓶だし大丈夫だよね?あたしはみどりさんに「ありがとうございます」って言ってまたハチミツ屋さんに。「ハチミツやさーん。お待たせしました~…はぁはぁ」って花瓶を出したら。「おつかれさまです」って言ってにっこり笑ってハチミツ入れてくれた。 #狐 #空想の街 #ルグッグ蜜蜂の巣箱 


それからハチミツ屋さんが巣蜜っていうのおまけしてくれた。スプーンですくって食べるんだって。美味しそう。たのしみ。ハチミツ屋さんと別れてあたしはハーヴェストに戻る。あたしは気づかないうちにに自分の尻尾を振っていた。だって嬉しかったから。 #狐 #空想の街 #ルグッグ蜜蜂の巣箱


「みどりさんただいまー」にこにこのあたしを見てみどりさんは「買えたみたいね」とにっこり笑って迎えてくれた。「みどりさん。これみどりさんの分です」みどりさんに花瓶に入ったハチミツを、一本わたすと「まあ!わたしに?あまねちゃんありがとう」 #狐 #空想の街 #ルグッグ蜜蜂の巣箱 


みどりさんの嬉しそうな顔を見たら、あたしも嬉しくなってまた尻尾振っちゃった。もういいや見られても。だってこの街の人みんな素敵なんだもん。その中に居れるんだから尻尾くらい見せてあげますよ。あたしの中で何かが吹っ切れたみたい。きっとこれでいいんだ。 #狐 #空想の街 


明日からはありのままのあたしの姿で行こう。そう心に決めた。あ!そうそう。今日はフェスタの日だから営業時間伸ばすんだって、ほんとはそろそろ閉店なんだけどね。店から見える広場いつもとは違う活気であふれてる。花火も見れるんだって。あたしは見た事ないから楽しみだなあ。 #狐 #空想の街 


お客さんもだいぶ引けた。みんな広場に行ってるんだと思う。でもハーヴェストは営業したまま。今はお客さんの居ない店内のガーデンチェアーに、あたしとみどりさん二人座ってホットココア飲みながら花火を待っている。風が気持ちいい。こんな時間もいいね。 #狐 #空想の街 #時計塔フェスタ


二人で黙ったまま空を見ていると「ドーーン」っと何かが空に打ち上げられた。「わっ!」あたしはびっくりして思わず声を上げた。「ヒュルルゥ~~バァーーーン!」 「わあー!あれが花火ですか?」初めて見る夜空に咲く花にあたしは興奮してみどりさんに聞いた。#時計塔フェスタ #狐 #空想の街


結構音大きいなあ。その後続けざまに打ち上げられる花火にあたしの目は釘づけ。「すごい…綺麗…」みどりさんはあたしの顔を見てうふふって笑ってる。「どう?すごいでしょう?」「はいっ」あたし人に化けられなかったら死ぬまで見る事出来なかったんだろうなあ。 #時計塔フェスタ #狐 #空想の街


神さま。あたしにこんな能力くれてありがとう。この街に導いてくれてありがとう。夜空の大輪の花を見ながら心の中であたしは神さまに感謝しました。本当に素敵。心から感謝します。ありがとう。  #時計塔フェスタ #狐 #空想の街


あたしがそんなことを考えていたら。みどりさんがあたしの方を見てくすくす笑ってることに気づいた。「?」なんだろう?「どうかしました?」あたしが聞くとみどりさんは「あまねちゃん。花火が上がる度に花火の音で耳がペタンってなるのよ。それが可愛くてね」 #時計塔フェスタ #狐 #空想の街


「えー?」気づきませんでしたよ!恥ずかしい!恥ずかしすぎます!見られた相手がみどりさんじゃなかったら尻尾巻いて隠れてますよ!さっきまでのしんみりまったりした空気はどこかに飛んで行った。無意識って怖いよー。あたしは顔が熱くなってうつむいた。 #時計塔フェスタ #狐 #空想の街


そして最後の花火が打ちあがる時間。ドキドキしながら待っていると「どぉおおおん!」一際大きな音と共に今日一番の大きな花火が打ちあがった。「え?」あたしは耳を寝かせたまま目が丸くなった。大きい…ってか大きすぎ!空一面の大きな花火の感想はそれでした。 #時計塔フェスタ #狐 #空想の街


フェスタ終了と同じくしてハーヴェストも店じまい。今日も色んなことあったしいっぱい働いた。それに色々吹っ切れたし良い一日だったと思う。尻尾出すこととかねー。ほんとこの街は飽きないよ。 #時計塔フェスタ #狐 #空想の街


あたしはフェスタの余韻に浸りながらのんびりとアパートに帰る。お腹すいたなあ。さすがにいつものうどん屋さんもしまってるしご飯抜きかなぁ…。って思ってたら思い出したよハムカツサンド!これが魔法ってこと?なんてね。 #時計塔フェスタ #狐 #空想の街 #うどん屋 #魔法のパン屋


あたしは魔法のパン屋さんのハムカツサンド食べながら歩く。これから自慢の髪と尻尾のお手入れが待っている。これだけはどんなに遅くても欠かせない。狐の嗜みですよ。それに明日からは耳も尻尾も隠さないって決めたからいつもより入念にしないとね。#狐 #空想の街 #魔法のパン屋


アパートに着くとさっそくお風呂にお湯をため始めた。んー…このままベッドに飛び込みたい衝動に駆られるよ。お湯溜まったかな?お風呂入ろう。これから先はみなさんのご想像にお任せしますね。明日もきっと忙しいよ。それではまた明日ハーベストで会いましょう。おやすみなさい。 #狐 #空想の街


【感謝】みなさんこんばんは。狐のあまねです。2日目も無事終わりました。お付き合いいただいた方。コラボしてくれた方。企画者様。ありがとうございました。ちゃんと物語になっていたでしょうか?それはみなさんの判断にお任せしますね。それではまた明日この街で会いましょう。 #狐 #空想の街

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