第6話
17 作:有吉 正春 それからオレはジュンに電話をして部屋まで来てもらった
「話しってなーに?」
「お前セイコちゃんが中山誠一郎の娘だって知ってのか?」
「えっ?またまた冗談でしょ〜?」
「知らなかったのか?」
「…マジなの?お父さんが芸能関係の仕事してるってのは知ってたけど…」
「マジだ、ヒロ悪いけど説明してあげてくれないか?」
「OK!ジュン実はな…」
それからしばらくヒロキはオレに話した内容と同じ事をジュンに話した
「…ってまぁこんなトコかな?」
「ジュン、どう思う?」
「うーん…何か話しができすぎてる様な…、ひょっとしたら本当にセイコちゃんはトモコちゃんなのかも…」
「おいおい、だから『トモコ』って誰なんだよ?」
「…ああ、それはな…」
「ちょっとまって!マーちゃん…僕がはなそうか?マーちゃんにとって辛い話しだしさ…」
「お前にとってもだろ?いいよ、オレが話す、ジュン…ありがとな」
「うん」
「ヒロ、今から話す事はお前に隠してた訳じゃないんだ、別に話す必要がなかったからな…」
「わかってるって、そんな事でオレが怒るとでも思ったか?」
「スマン、じゃあ話すぞ……」
オレは全てを話した、三人の思い出、オレの告白、そしてあの事件の事も…
「………これがトモコの話しだ」
「……水臭ぇよ…お前が女の子に無頓着だった訳が分かった気がする…」
「黙ってて悪かった、スマン」
「…いや、話してくれてサンキュな」
「ああ…、ところでお前はどう思う?」
「ジュンの言う通り話しが出来過ぎてるな、とにかく調べ見る価値はあると思うぜ…」「調べて…みますか…」
「僕も手伝うね」
「ああ頼むぜ」
「もちろんオレも手伝うからな!」
「いいのか?お前はトモコの事は知らないのに…」
「おいおい、これ以上オレを仲間外れにしないでくれよ…」
「…サンキュ」嬉しかった、ジュンは絶対手伝うと言うと思っていたが正直ヒロキはわからなかった、トモコと直接面識は無いんだから手伝いたく無いと言えばそれまでだ、でもヒロキは協力してくれると言った、それがとても嬉しかった
「それじゃまず何から始めようか〜?」
「セイコちゃんに直接話を聞く」
まずそれからだろう、不思議な位共通点があっても証拠は何一つない
「ああ、それが第一歩だな」
「じゃあ、今度の休みにでも遊びに誘ってみるよ」
「じゃあ僕はセイコちゃんの大学の女の子達から情報集めてみるね〜」
「頼む」
「オレは中プロについて調べてみるよ」
「ヨロシクな」
ジュンとヒロキが帰り一人になるとオレは昨日教えてもらったセイコちゃんの携帯に電話した
「モシモシ?セイコちゃん?」
『あっマサキさんですか?昨日はどうも』
「こちらこそ、いきなりだけど今度の日曜日ヒマかな?」
『えーっと…大丈夫ですよ』
「いきなりなんだけど遊びに行かない?」
『…マサキさんって軽い人だったんですね…』
「えっ!あ…ゴメン…そうだよね…いきなり…」『フフッ冗談ですよ♪マサキさんならOKです♪』
「良かった…じゃあ日曜の10時にこの前別れた駅前でいいかな?」
『10時って早すぎませんか?』
「ちょっと遠出したいんだ…ダメかな」
『大丈夫ですよ♪それじゃ日曜日の10時に駅前ですね?』
「うん、それじゃあね」
『はい♪それではまた』 約束をする事に成功した、さて色々と忙しくなるぞ 続く