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第三十一話:英雄の凱旋

 静かだった。

 あまりにも静かすぎて、自分の耳が壊れてしまったのではないかと疑うほどだった。

 ほんの数秒前まで、世界を揺るがすような轟音が響き渡っていた場所だとは到底思えない。

 新宿中央公園の惨状は、台風が過ぎ去った後の海岸線を思わせた。ねじ切れた街路樹、ひっくり返ったベンチ、そして更地のように削り取られたアスファルト。

 それら全てが、朝露に濡れながら沈黙を守っている。


 俺の体は、冷たい瓦礫の上へと崩れ落ち――る寸前で、ふわりとした柔らかい感触に受け止められた。

 鼻孔をくすぐる、獣特有の、しかし日向のような温かい香り。

 俺がもっとも落ち着く匂いだ。


 薄目を開けると、心配そうに眉を下げる銀色の狼の顔が、至近距離にあった。

 いつもの大型犬サイズに戻ったフェンだ。

 その紅蓮の瞳から、ボロボロと涙がこぼれ落ちている。


『しっかりしろ、カズ! 死ぬな! 私を置いて死ぬなど許さんぞ!』


 彼女のモフモフとした体が、俺の体に押し付けられる。

 そこから、温かい波が流れ込んでくるのが分かった。

 魔力だ。

 彼女の持つ、莫大で清浄な生命エネルギー。

 それが、枯渇した俺の器を満たしていく。


「……フェ、ン……」


『喋るな! 今、治す! 私の魔力を全部持っていけ! だから……!』


 彼女は俺の胸に顔を埋め、子供のように鼻を鳴らして泣きじゃくっていた。

 俺は動かない右手の代わりに、左手を何とか持ち上げ、彼女の銀色の毛並みを撫でた。

 サラサラとした、いつもの手触り。

 この感触があれば、俺はまだこっち側にいられる。


「……言っただろ。俺のフェンには、触らせないって」


 その言葉に、フェンは息を呑み、そしてさらに強く俺にしがみついた。


『馬鹿者! 自分の心配をしろ! あんな無茶な真似をして……腕が、目が……!』


 彼女からの魔力供給によって、俺の細胞が急速に活性化していく。

 俺は脳内で、自分自身のステータス画面を展開した。

 そこには『矢崎カズ』という名前の書類が置かれている。現状のステータスは、赤字で『破損』『欠損』『機能不全』と書き殴られている状態だ。

 俺はフェンから貰った魔力という名のインクを使って、それらを片っ端から修正していく。


 『右腕粉砕骨折』の記述を二重線で消し、『正常』と上書きする。

 『視神経断裂』の項目を削除し、『良好』と書き直す。

 『全身打撲』『内臓損傷』……面倒だ、まとめて『健康体』と定義し直そう。


 作業は数秒で完了した。

 現実の肉体が、記述に合わせて再構成されていく。

 強烈な痒みが全身を走ったかと思うと、次の瞬間には痛みが嘘のように消え去っていた。


 【 HP:12/100 】

  ↓

 【 HP:88/100 】


「……ふう。生き返った気分だ」


 俺は何度か瞬きをして、視界がクリアになっていることを確認した。

 上体を起こすと、フェンが安堵のため息をつきながら、再び俺の脇の下に頭を潜り込ませて支えてくれた。


『無茶をしすぎだ、カズ。あそこで自分の命を削るなど……もし、お前が死んでいたら、私はどうすればよかったのだ』


「お前なら、一人でも生きていけるさ。最強の神獣様なんだからな」


『馬鹿者。そういう問題ではない。お前がいなければ、美味しい肉も、ふかふかのベッドも、何の意味もないのだ。……二度とするな』


「……善処するよ」


 俺は苦笑しながら、彼女の首筋を撫でた。

 そして、ふと空を見上げる。

 そこには、まだあいつが居座っていた。

 『次元断層』。

 ヴォルグは消滅したが、彼がこじ開けた魔界への通り道は塞がっていない。赤黒い瘴気が、傷口から流れる血のように垂れ落ちてきている。


「あれを閉じないと、帰れないな」


『うむ。私の『空間掌握』で無理やり閉じることもできるが……それだと、またこじ開けられる可能性がある。カズの力で、鍵をかけてほしい』


「鍵か。……了解。頑丈なやつを取り付けてやるよ」


 俺は立ち上がり、フェンの背中に手を置いた。

 俺は【記述権】を。

 フェンは【空間掌握】を。

 俺とフェンの力を合わせて、あの大穴に対する「拒絶」の定義を叩きつける。


 俺は、亀裂の定義そのものを編集し始めた。


 『通行許可』の項目を作成。

 デフォルトの設定は『誰でも可』になっている。

 これを削除。

 新たに『許可なき者の通行を永久に禁止する』という一文を書き加える。


 さらに、念には念を入れる。

 物理的な強度も上げておこう。

 『空間強度』の数値を、測定可能な最大値まで引き上げる。

 材質の定義を『空気』から『絶対障壁』へと変更。


「フェン、手伝ってくれ。俺が定義を書き換えるから、お前がそれを固定してくれ」


『任せろ!』


 フェンが天に向かって遠吠えを上げる。

 銀色の光が、俺の記述した文字を包み込み、空の穴へと吸い込まれていった。

 

 ゴゴゴゴゴ……。

 

 低い地鳴りのような音が空から響く。

 巨大な穴が、まるでファスナーを閉めるように、端からゆっくりと閉じていく。

 溢れ出ていた瘴気が押し戻され、青空が取り戻されていく。


 そして、最後の隙間が埋まった瞬間。

 キンッ、という高く澄んだ音が響き渡り、空は何事もなかったかのような快晴へと戻った。


「……よし。これで当分は、向こうからのセールスお断りだ」


 俺は額の汗を拭い、大きく息を吐いた。

 達成感が、じわりと胸に広がる。

 終わった。

 本当に、終わったのだ。


 その時だった。


「おい、見ろ! 空が……!」

「化け物が消えたぞ!」

「助かったのか……?」


 公園の外周、瓦礫の陰やビルの隙間から、人々が恐る恐る顔を出し始めていた。

 避難し遅れた人や、様子を見に来た野次馬たちだろう。

 彼らの視線が、中央に立つ俺たち二人に集まってくるのが分かった。


「あそこに誰かいるぞ!」

「あの男と……銀色の狼?」

「まさか、彼らがやったのか?」


 ざわざわとした声が、波のように広がっていく。

 スマートフォンのカメラレンズが、いくつもこちらに向けられているのが見えた。


「……まずいな」


 俺は舌打ちをした。

 英雄扱いされるのは、確かに悪い気分ではないかもしれない。

 だが、その代償として支払うプライバシーのコストが高すぎる。

 顔を晒せば、明日の朝から家の前にはマスコミが押し寄せ、コンビニに行くのさえ苦労することになるだろう。

 俺が求めているのは、穏やかで自由な生活だ。

 誰にも干渉されず、好きな時に好きなものを食べ、好きな場所へ行く。

 そんな当たり前の権利を、有名税として差し出すつもりはない。


「フェン、ずらかるぞ」


『うむ。私も、これ以上人間に囲まれるのは御免だ』


 フェンも同じ意見のようだ。

 彼女は俺に背中を向け、乗れというように軽く身を屈めた。


『家までひとっ飛びだ。しっかり掴まっていろよ』


「ああ、頼んだ」


 俺がフェンの背中に跨り、その首元の毛を掴んだ瞬間。

 俺たちの姿は、銀色の光の粒子となってその場から消失した。



 視界が一瞬で切り替わる。

 瓦礫と泥の臭いが消え、代わりに慣れ親しんだ空調の匂いと、微かなコーヒーの香りが鼻をくすぐった。


 足裏に伝わるのは、冷たいコンクリートではなく、ふかふかとした高級絨毯の感触。

 品川ベイサイド・レジデンス。

 俺たちの拠点であり、最高の城だ。


「……帰ってきた、か」


 リビングの大きな窓からは、東京湾の穏やかな水面が見える。

 新宿での激闘が嘘のような、平和な景色だ。

 俺はフェンの背中から降り、そのままソファに背中から倒れ込んだ。

 本革の滑らかな手触りが、疲弊した背中を優しく受け止めてくれる。


「おかえりなさい、二人とも!」


 キッチンの方から、バタバタという足音と共に女性が飛び出してきた。

 マリーだ。

 品川ギルドのマスターであり、俺たちの数少ない協力者。

 彼女はいつもの魔女風のドレスではなく、エプロン姿で、手にはお玉を持っていた。


「無事だったのね!モニターで見てたけど、もう心臓が止まるかと思ったわよ!」


 マリーは早口でまくし立てながら、俺と、そして床に伏せたフェンの体をペタペタと触って確認してくる。

 その目は真剣で、本当に心配してくれていたことが伝わってきた。


「悪いな、マリー。ちょっと予定外の客が来ててさ」


「予定外もいいところよ! 魔将クラスが出現するなんて聞いてないわ。……でも、五体満足で帰ってこれて本当によかった」


 彼女は安堵の溜息をつくと、銀色の毛玉と化しているフェンに向き直った。


「フェンちゃんも、大丈夫? お腹空いてない?」


 その言葉を聞いた瞬間、フェンの瞳が輝いた。

 尻尾がバタンバタンと床を叩き、風圧を起こす。


『空いたのだ! ペコペコなのだ! マリー、約束のものは用意してあるのだろうな?』


「もちろんよ。最高級のやつを取り寄せておいたわ」


 マリーはウィンクをして、ダイニングテーブルの方を指さした。


 そこには、山のような御馳走が並べられていた。

 

 まず目を引くのは、木桶に盛られた大量の寿司だ。

 大トロ、ウニ、イクラ、ボタンエビ。

 宝石のように輝くネタが、これでもかとひしめき合っている。

 その隣には、分厚いステーキが何枚も重ねられた皿が鎮座していた。

 表面には食欲をそそる焼き目がつき、芳醇な香りを漂わせている。

 さらに、ローストビーフの山、唐揚げの塔、新鮮なサラダの大皿。

 王族の晩餐会でも開くつもりかという量だ。


『うおおおおおっ! 肉だ! 寿司だ! 素晴らしい眺めなのだ!』


 フェンは歓声を上げ、弾丸のようにテーブルへ突撃していった。

 椅子に飛び乗ると、マナーも何もあったものではない、獣の流儀で肉に食らいつく。

 大皿のステーキを一枚丸ごと咥え、豪快に咀嚼する姿は、野生そのものだが、どこか愛嬌がある。


「こらこら、行儀が悪いぞ」


 俺も苦笑しながら体を起こし、テーブルへと向かった。

 正直、俺も限界まで腹が減っていた。

 HPを消費した反動だろうか、体が強烈にカロリーを欲している。


 席に着き、まずは大トロを一貫、口に運ぶ。

 

 ……美味い。

 舌の上で脂がほどけ、濃厚な旨味が口いっぱいに広がる。

 酢飯の酸味が絶妙なバランスで脂の重さを中和し、次の一口を誘う。

 生きている、と実感する味だ。

 泥水をすすり、理不尽に耐えていた頃には想像もできなかった幸福。


『ん〜〜〜っ! これなのだ! このとろける感じがたまらないのだ!』


 フェンは口周りを肉汁で汚しながら、幸せそうに目を細めている。

 俺はナプキンを取り、彼女の口元を拭ってやった。


「誰も取らないから、ゆっくり食え」


『だっで、おいじいんだもの(だって、美味しいんだもの)』


 マリーがワインのボトルを開け、グラスに注いでくれた。

 俺のグラスには葡萄ジュースを。フェンには、専用のボウルにたっぷりと注ぐ。

 

「それじゃあ、新宿の英雄と、最強のヒロインに。乾杯!」


「乾杯!」

『乾杯なのだ!』


 グラスとボウルが触れ合う軽やかな音が、部屋に響く。

 俺は冷たいジュースを一気に飲み干した。

 喉を潤す甘みが、疲れた体に染み渡る。


「……で、これからのことなんだけど」


 マリーがステーキを切り分けながら、少し声を低くした。


「さっきも言ったけど、隠蔽工作には限界があるわ。新宿の上空にあんな特大の穴が開いて、巨大な狼が現れたのよ? SNSではもう拡散されまくってるし、政府も動き出してる。あなたたちの正体がバレるのも時間の問題かもね」


 彼女の言葉に、俺は箸を止めた。

 やはり、そうなるか。

 現代社会において、情報を完全に遮断することは不可能に近い。


「まあ、バレたらバレたで、その時は考えるさ」


 俺は再び寿司に手を伸ばした。

 今度はウニだ。


「向こうが干渉してこないなら、こっちも何もしない。だが、俺たちの生活を脅かすようなら……」


 俺はチラリとフェンを見た。

 彼女は巨大な肉塊にかぶりつきながら、不敵な笑みを浮かべた。

 鋭い牙が、照明を反射してキラリと光る。


『全部、噛み砕いてやるだけなのだ』


 頼もしい限りだ。

 魔王軍の幹部を消し飛ばす力を持つ彼女がいれば、人間ごときの軍隊や組織など恐るるに足らない。

 もちろん、無用な争いは避けたいが、売られた喧嘩を買う準備はいつだってできている。


「それに、俺はもう逃げ隠れするのはやめたんだ」


 俺はマリーに向かって言った。


「会社にいた頃は、いつも何かに怯えていた。上司の顔色、ノルマ、将来への不安。……でも、今は違う。俺には力がある。そして、守りたいものがある。誰に何を言われようと、俺はこの生活を守り抜くよ」


 マリーは少し驚いたような顔をして、それから優しく微笑んだ。


「……強くなったわね、矢崎くん。初めて会った時は、もっと殺伐とした顔をしてたのに」


「そうか?」


「ええ。今は、いい顔をしてるわ。……まあ、隣にこんな可愛い女神様がいれば、男なら誰だって強くなるか」


 マリーが茶化すように言うと、フェンが得意げに胸を張った。


『当然なのだ! カズは私の契約者だからな。世界一強くてカッコいい男になってもらわねば困る!』


「はいはい。それじゃあ、世界一の男に、もう一枚ステーキを焼いてあげましょうか」


『私の分も頼む! 特大で!』


 笑い声がリビングに満ちる。

 これだ。

 俺が求めていたのは、この時間だ。

 世界を救うとか、最強になるとか、そんなことはどうでもいい。

 ただ、この小さな食卓で、美味しいものを食べて、大切な人と笑い合う。

 そのために、俺は戦ったのだ。



 翌朝。

 柔らかな日差しがカーテンの隙間から差し込み、俺の瞼をくすぐった。

 目を覚ますと、隣にはいつものように銀色の毛玉が丸まっていた。

 狼の姿のフェンだ。

 規則正しい寝息を立てて、俺の腹を枕代わりにしている。

 重いが、悪い気はしない。

 俺は彼女の背中の毛に顔を埋め、朝のルーチンを済ませた。

 太陽の匂いがした。


 リビングに行き、テレビをつける。

 どのチャンネルも、昨日の新宿のニュースで持ちきりだった。


 『新宿上空に謎の巨大生物出現!』

 『次元の裂け目は消失! 誰が救ったのか?』

 『現場に残された「謎の銀色の狼」の映像を入手!』


 画面には、遠目から撮影されたフェンの姿が映し出されていた。

 画質が荒くて表情までは判別できないが、その神々しいまでの銀色の毛並みは隠しようがない。

 コメンテーターたちが、あれこれと憶測を飛び交わせている。

「政府の秘密兵器だ」「いや、宇宙人だ」「新しいSランクモンスターではないか」

 好き勝手なことを言っている。


「……ふん。騒がしいことだ」


 俺はリモコンでテレビの電源を切った。

 画面が暗転し、静寂が戻る。


 キッチンに向かい、冷蔵庫を開ける。

 卵、牛乳、小麦粉。

 昨日の夜は豪華な肉と寿司だったから、朝は少し甘いものがいいだろう。

 俺はボウルを取り出し、手際よくパンケーキの生地を作り始めた。


 フライパンを熱し、バターを落とす。

 ジュワッという音と共に、芳ばしい香りが立ち昇る。

 お玉一杯分の生地を流し込むと、綺麗な円形に広がった。


 数分後。

 きつね色に焼き上がったパンケーキが、皿の上に積み上げられていく。

 仕上げに、たっぷりのメープルシロップと、角切りのバターを乗せる。


 その匂いに釣られたのか、寝室からペタペタという爪音が近づいてきた。

 

『……いい匂いなのだ』


 狼の姿のまま、フェンが鼻をひくひくさせながら現れた。

 寝癖がついているのか、耳の毛が少し跳ねているのが愛らしい。

 彼女はテーブルに置かれたパンケーキの山を見て、パァッと表情を輝かせた。

 尻尾がちぎれんばかりに振られている。


『パンケーキ! 朝からパンケーキか! カズ、お前は天才か!』


「昨日の疲れを取るには、糖分が必要だろ?」


『うむ! 分かっているではないか!』


 フェンは椅子に飛び乗り、テーブルに前足を乗せた。

 俺は彼女の皿を取り、パンケーキを一口大に切り分けてやる。

 そして、フォークで一片を突き刺し、彼女の口元へ差し出した。


「ほら、口を開けろ」


『あーん、なのだ!』


 フェンは大きく口を開け、パクっとパンケーキを頬張った。

 もぐもぐと咀嚼し、幸せそうに目を細める。

 その顔を見ているだけで、俺の中にある不安や懸念が、バターのように溶けていく気がした。


 外の世界がどれだけ騒ごうと、ここには俺たちの日常がある。

 そして、それを脅かす者がいれば、俺たちは何度でも戦うだろう。

 俺の【記述権】と、彼女の爪があれば、どんな理不尽な運命も書き換えられる。


「カズ、どうした? 食べないのか?」


 手が止まっている俺を不思議に思ったのか、フェンが首を傾げた。


「いや、美味そうに食うなと思ってさ」


『当然だ。カズの作る飯は世界一だからな』


 フェンは屈託のない笑顔――狼の表情筋で精一杯の微笑みで言った。


『だから、これからもずっと、私に美味しいものを作れ。これは命令だぞ、契約者』


 女王様のような台詞だが、その声は甘えているようにしか聞こえない。

 俺はコーヒーを一口啜り、ゆっくりと頷いた。


「ああ。仰せのままに、マイ・ロード」


 俺たちの新しい一日は、甘いシロップの香りと共に、穏やかに始まっていった。

 これから先、どんな困難が待ち受けていようとも、この幸せな食卓だけは絶対に守り抜く。

 そう、心に誓いながら。


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【悪役令嬢/もふもふ/スローライフ】
追放令嬢が拾った伝説の魔獣は、食いしん坊な黒猫でした。 ~「不敬だぞ!」と怒る最強魔獣を、ご飯とブラッシングで完全攻略しました~


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