表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
G材倉庫ジャック事件!  作者: 冴木 悠宇
4/37

第三章 混乱の魔女

挿絵(By みてみん)

 口を開けば、いつまでもぐずぐずと不満を垂れ流す。

 Human Relations to Destroy…。魔女は人間関係を壊す恐るべき女魔術師だ。

 そうだ。

 おびえた目できょろりきょろり。魔女はG材倉庫を継ぐものとして、弱々しくぷるぷると震えながらやってきたのだ。

 その能力……。スキルは著しく低かった。

 老害二人と魔女から一方的な侵略を受けた、G材倉庫のリーダーが思わず苦笑を漏らすほどに。

 魔女が奏でる調べは恐ろしい。

 自らの不満や不遇を歌に込めてグチグチと歌い、耳にするものすべてを味方として取り込もうとした。


「こ、こいつが自分と交代なんて……。お粗末なPCスキル、豆腐メンタルから繰り出されるへぼい対人スキル、そのうえ工具も材料も知らないなんて!」


 G材倉庫のリーダーは戦慄した。会社の上層部は阿呆かと心底思った。


 そしてヒロユキとハツオに担ぎ上げられた魔女の侵略が、G材倉庫リーダーを恐怖のどん底へ叩き落した。

 いや恐怖したのはG材倉庫リーダーだけではない。

 迷惑なとばっちりを受ける現場もまた、三馬鹿の思想に戦慄し恐れおののいたのだ。

「魔女」を美化しすぎたようです(笑)魔女というキャラクターには、「仕事」よりも「人間関係の温度」ばかりを気にし続ける姿を重ねました。

彼女の頭の中は、誰がどういう態度だった、今日は目が合わせてくれなかった、あの時挨拶がなかった――そんなことでいっぱいです。

日々、同じ話題が繰り返され、前に進まない会話が続く。どんなに真摯に対応しても、彼女の中では“被害者”としての立場だけが強くなっていく。

恐ろしかったのは「ハラスメントハラスメント」でした。

少しでも感情を表に出せば加害者にされる。そうならないようにまるでガラス細工のように、腫れ物に触るように接しなければならない。

その状況が、私自身の心とエネルギーをどれほどすり減らしたか――今も忘れることはできません。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ