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本日の樽生ラインナップ

今日の麦生は何人目?お代わり

作者: 元毛玉
掲載日:2024/12/22

前回の登場人物。

・枝(えだ) 豆子(まめこ)

・冷(れい) 奴子(やつこ)

・串(くし) 盛子(もりこ)

・八木(やき) 餃子(ちゃおこ)

・高(ハイ) 玉男(ボール)

・博多(はかた) 麺子(めんこ)

俺の名は、樽酒(たるざか) 麦生(むぎお)。


今日は終電を逃してしまった寒空の下。

タクシーでは福沢?渋沢?が飛ぶだろう。


それならばいっそ新しい出会いを求めたい。

そうして俺は未知の扉を開く。


「はじめまして、お店は初めてか?」

「あぁ、今夜はよろしく」


彼女は角(かく) 照子(てるこ)。

ポニーテールが似合う女バーテンダー。

シェイクする度に揺れる尻尾が魅力だ。


「問おう。わたしがこの店のマスターか?」


俺は分からない。なぜ客に問うのかを尋ねる。

すると思わぬ答え。


「そう切り出すとカッコイイでしょ」

「なぜ自分に疑問形?」

「そういう決まり文句なの」


それならそれでもいい。

俺が口説くには充分な理由だ。


「君がマスターだ。でも俺は振らないでくれ」

「あら?シェイクはお嫌い?」


俺は揺すられると気が抜ける。

すなわち、魅力は半分。捨てられる男さ。


シュワ~~~~~


激しさを増す上下運動。

8の字を描く軌跡は、新たな奇跡を呼ぶ。


さぁ、どんどん行こう。

今夜はオールナイトだ。


「こんばんは、指名ありがとう!」

「あぁ、よろしく」



次の彼女は歩手(ぽて) 沙良(さら)。

さっぱりした性格の女の子でどこか優しい。

俺は既に2人目だ。今夜もペースが早いな。


「私は潰されちゃうんだ」

「人気者はつらいな」

「最近は酸っぱくもあったりするんだよ」


林檎や蜜柑の香りがとても似合う女の子。

だけど俺はピリリとスパイスが好きだ。

2人目の俺はとてもプレミアムな俺だ。


「好みは人それぞれさ」

「麦生さん!貴方は太陽の鳥居(サン・トリイ)ね!」


よせやい。そんなに褒められると照れるぜ。

麦と芋。薫る太陽の恵み。今、一つになる。


シュワ~~~~~


柔らかい彼女のボディにひんやりした指。

あぁ、人生とは素晴らしい。

そう思える一時だった。


時計の針は進み、丑の刻が半ば。

気分が良い俺は、3人目になった。


「沙良ちゃんじゃ物足りないでしょ?私はどう?」

「いいね。俺は好きだぜ」


売り込みに来た彼女は唐(から) 揚美(あげみ)。

からっとした性格の彼女は国民的スターだ。

その太ももからは逃れられない。


「寒暖差がキツくってさ。最近つらいの」


他の店はいざ知らず、照子の店ではスパルタだ。

氷のような部屋から急に熱湯風呂へと放られる。

彼女のお笑いは、常に体を張っている。


「俺はサウナでも一向に構わないぜ」

「へぇ意外。もっと本格派かと思ったわ」


湯上がりの彼女が最も魅力的だろう。

冷めた彼女をサウナで温め直す。


シュワ~~~~~


ジューシーな彼女はとても情熱的。

今宵の主役は揚美。何度も彼女の重さを確かめる。


流石に彼女をお代わりは重すぎたか?

少し胃の辺りに張りがある。


「ねぇ、私とご休憩しない?いいでしょ?」

「お姉さんにはいつも助けられてるぜ」


よく知る子の妹で、彼女は枝(えだ) 豆乃(まめの)。

姉の豆子にはいつもお世話になっている。

深い意味は無いぞ?


「私、お姉ちゃんと違って皮がないから……」

「いいじゃないか。皮なんてなくても」

「ねぇ、お姉ちゃんとどっちが好き?」


彼女はむき出しのまま晒されている。

姉とは違い、ノーガードだ。

だからこそ開ける多くの扉がある。


「業務用だっていけちゃうぜ?」

「えー、ほんとかなぁ?」


彼女の道を切り開く。徳用サイズなら尚更。

そこには素敵な出会い、無限の可能性が待つ。


シュワ~~~~~


今宵の彼女はバターの香りと塩気が心地よい。

今日の新しい出会いに幸せを感じていた。


バターが重くて、休憩にならなかったな。

俺も、もう7人目。ペースダウンが必要だろう。


「おう、兄さん。久しぶりだな」

「へっ、今日は懐かしい顔に良く会うな」


彼は、高(ハイ) 檸檬(レモン)。

俺とよくつるむ高(ハイ) 玉男(ボール)の弟だ。

特に檸檬は、揚美とコンビを組む事が多い。


「久々に……やらないか?」

「ウホッ!いい男…」


兄とは違う、爽やかさが俺を誘う。


シュワ~~~~~


そしてやっぱり駆け込む男子トイレ。

どうしても咲くのかレインボー。

後で照子に謝らないとな。


チャンポンをしてはいつも訪れる後悔。

俺は9人目。既に始発は動き始めているだろう。


「ハロー、ナイスガイ!」

「あぁ、よろしくハニー」


彼女は、秘(ピ) 旅行(ツアー)。

イタリア出身のバイリンガルな女の子。

パワフルな彼女はカロリーがお高めだ。


「ムギオ、モット、エンジョイ!」

「結構、限界なんだが……」

「レッツ!ベルトオープン!」


彼女は言う。限界を超えろと。

濃厚なチーズ。胸焼けがハンパない。


シュワ~~~~~


もうすぐ始業時刻。これはヤバい。

限界は超えるものじゃない。トマレ!




……いや、これホントマジヤバイ。

今日の麦生がまた1杯……

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i1084075
― 新着の感想 ―
シュワ~~~~~が出てくる度に ビールが喉を通る感じがして、飲みたい気分になってきます。 ビール買って、飲んでみよぅかしら。
豆乃さん……! 皮ごと茹でた枝豆ちまちま食べるのも美味いんですけど、業務用山盛りはまた違った美味さですよねー。 ハイボールの次はハイレモン! そして今回もレインボー後に食すのですね……。 なんかお…
2025/09/15 17:39 退会済み
管理
 お邪魔しています。  このシリーズ、前に一度お邪魔していて、1話目しか読んでいないような気がしますので、続きを読ませていただきますね。  名は体を表すって、このことかな?(笑)
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