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最初のモンスター。

「でも、これからまず最初に何をするべきなのか」

「そうね。でもここが冒険の世界である以上、まず最初にするべき事は街を探す事じゃない?」

「ああ、そうか。リン頭良いな」

「ふふっ。私、結構ファンタジーの世界の話とかゲーム好きだから」

「意外だな」

「さあ、まずは街を探してレッツゴー!」

 宙に浮かんでいる兎マスコット妖精の鈴を先頭に俺達は所々に背の低い緑の草が生えている荒地を進み始めた。

 すると、目の前数十メートル先に何かが姿を現した。

「何だあれ」

「私だって分からないわよ。何か私達スキル持っていないかしら。マサルはスキル何か持っている?」

 俺は鈴に言われて、ステータスを開ける確認し、開けたのでスキル欄を覗いた。

「モンスター情報ってスキルを持っているみたい」

「本当? なんていうモンスターなの?」

「まずはモンスターかどうかを調べてみるね。ええと……ジエチルエーテルだって」

「ジ、ジエチルエーテル!? 特殊引火物じゃない」

「とくしゅいんかぶつ?」

「ええ。第四類は危険な物に等級が付けられているの。そして一番危険な等級一に分類されているのよ。ジエチルエーテルは」

「じゃ、じゃあとても危険なモンスターなんだな」

「そうだと思う。多分モンスターランクで言ったらSクラスよ」

「なるほど、激レアモンスターか。だが倒したら経験値を沢山貰えそうだな」

「倒せたらの話ね。でもまだこんな始まりの地域にジエチルエーテルが出て来るなんて、私達とても危険な場所に今いるのかも」

「お二方こちらへお逃げ下さい!」

 声のした方を振り向くとそこにはクワを持った農作業者と思しき男が緊迫の表情で俺達を見ていた。

「早く、こちらへ街まで案内いたしますから、どうか私に付いて来てくだされ」

「ついて行くわよ。マサル」

「当たり前だ。あんな緊迫した表情。つまりそうとう危険なモンスターってわけだ」

「ふうっ、もう大丈夫ですじゃ」

 しばらく移動した後、農作業者はそう言った。

「助けて下さりありがとうございます」

「いえいえ、助かって何よりです。しかしどうしてあんな場所にジエチルエーテルが……」

「普段はいないモンスターなの?」

 鈴が言った。

「ええ。私も本では知ってはいたのですが、実物を目にしたのは初めてですじゃ。何か悪いことが起きなければよいのじゃが。そんな事より、冒険者様どうやら見た所、道に迷っていると見た。どちらからいらっしゃったのですか?」

「ええと、ちょっと記憶をなくしてしまったんだ」

「それは大変ですじゃ。さっき言った通り私の住む町へと案内しますからどうぞ付いて来てください」

「分かったわ」

 鈴と俺は農作業者に付いて行った。

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