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勇者現る。

「何よ。危険な男になるって。何か危ない物に手を出そうってわけじゃないわよね」

「その質問は否定できない!」

「やめてよ。私がそれを止めないとでも思っているの?」

「止めないでくれ鈴。俺は危険な男になると決めたんだから」

「……話だけでも聞かせてよね。私だってあんたが危険な悪の道を進むと決めた理由を聞きたいし。でも私はそれを絶対に阻止してみせる」

「何言ってんだ? 誰が悪の道を進むって言ったよ。リン」

「はあっ? あんた今危険な男になるって話を私にしたばかりじゃない」

「いや、違う。何を勘違いしているのか知らないが俺は危険物乙四の資格を取るぞって事を言いたかったんだ」

「あんたね。そんな回りくどい相手を勘違いさせる言い方で相手に正しく伝わるわけないじゃない。伝言ゲームでさえ、最後には歪曲されて伝わるって言うのに最初から回りくどい言い方して、伝わるとでも思ったの?」

「幼馴染の鈴だったら分かると思って」

「いい響きよね。幼馴染。でもね。時にはストレートに言う事も大事なのよ」

「分かった。付き合ってくれ鈴」

「了解!」

 という事で、俺と鈴は付き合う事になった。

 で、その後なんやかんやで盛り上がったりした後、危険物の話に戻った。

「でもどうして危険物の乙四類を取りたいの?」

「危険物の資格を取る。それはつまり危険物の支配者になれるって事だろ?」

「う、うん。うん?」

「だから、危険物の支配者だから危険な男って事さ」

「単純って言うかなんというか言葉が思い浮かばない」

「それにな、危険物の資格は国家資格なんだよ。つまりは国の傭兵みたいなもんだ」

「そ、そうなんだ」

「そう。だから俺は危険物乙四を取って支配クラスになって危険物を支配して危険な男になるんだ」

「へ、へえ」

「だから、俺を応援してくれ。いや、俺と一緒に危険物乙四類の資格を取らないか? 危険物乙四という魔王を退治して勇者にならないか?」

「いや、私危険物乙四類の資格持っているし……」

「ゆ、勇者様。俺を弟子にして下さい」

 俺は魔王を打ち砕いた勇者に頼み込んだ。

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