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18時になり、全員がきちんとソファに収まってその時を迎えた。

杏沙は、洋文の横でブスッと膨れっ面で座っている。今夜吊られるのは、間違いなく杏沙だからだ。

卓哉は、言った。

「じゃあ、今夜は明日霊能者に色を見てもらうために、杏沙さんを吊る事にしたので、異論がある人が居たら今言って欲しい。」

全員が、顔を見合わせた。だが、誰も何も言わない。

杏沙は、腕組みをして吐き捨てるように言った。

「ほら。人狼だったら、誰か庇う人だって居るんじゃないの?狂人だって分からないんだから一応反対意見ぐらい出すと思うし。でも、朝もそうだったけど、誰も私を庇わないじゃない。占い師は三人居るのに、偽物の誰かだって私を庇う素振りは無かったわ。私は人狼じゃないのよ。」

卓哉は、ため息をついた。

「もしそうなら、明日霊能者がそれを証明してくれるよ。」

杏沙は、霊能者の三人を腕を振って指さした。

「三人も居るのに?私が白だって確定しないじゃないの。絶対、偽物は私を黒だって言う!」

卓哉は、首を振った。

「そうとは限らないよ。だから、吊って誰がどう色を出すのか知ろうと思ってるんじゃないか。」

修一が、頷いた。

「オレだって洋文が相方なのか知りたいから、分かりやすくていいと思ってる。とにかく、三人の内二人が真の占い師の内の、一人が黒を出したんだから色を見るのは有意義だ。もしかして確定白が出たら、残りのオレ達が真占い師って事だからな。洋文を吊ったらいいじゃないか。」

杏沙は、膨れっ面をしながらもそれで黙った。卓哉は、ホッとして進行を続けた。

「じゃ、今日は杏沙さんで。で、まだ時間があるから、この機会に全員の意見を聞きたいんだ。明日からの進行なんだけど、剛から順番に話してくれないかな。黒い位置とかでいいから。」

剛が、名前を呼ばれてビクッと肩を震わせた。

「ええっと…でも、占い先は?」

卓哉は、ああ、とメモに視線を落とした。

「意見を出すのに必要かな。じゃあ言うね、占い師の人たち、いいか?」

修一が、身を乗り出した。

「ああ、言ってくれ。」

卓哉は頷いて、言った。

「修一さんは、太一。洋文さんは、雅也。莉子さんは、真里さんでお願いします。まだ背徳者も居るだろうし、噛み合わせはあまり効果ないと思うから、今日は一人ずつ占って欲しいところを指定した。噛んで来たら噛んで来たでまた情報が落ちるかなって思うし。異論がある占い師の人、居るかな?」

洋文が、うーんと顔をしかめた。

「オレ、呪殺を出したいんだけどな。雅也じゃ呪殺が出ない気がするんだよなあ。」

卓哉は、首を傾げた。

「じゃあ、洋文さんは誰を占いたいの?残っているグレーって他に、和也さんと剛だけど…それとも、他の二人の指定先を占いたいって思うってこと?」

洋文は、顔をしかめたまま、見回した。

「どうだろう?確かに誰か分からないんだが…。」

修一が、わざとらしくため息をついた。

「誰だって分からないんだ。共有者がここを占えって言うんだから、占ったらいいんじゃないか?責任は共有者にあるんだし、オレは占い先を決めてもらえたら楽だけどな。」

莉子も、そんな修一に頷いた。

「私も、みんなみたいに頭が回らないから、このまま言われた通りに占いたいと思うわ。その方がうまく行くと思うなあ。」

洋文は、二人を見た。

「じゃあ、今日のところは言われたところを占うことにするよ。」

二人の意見に押された感じかな。

卓哉は思った。これが、どういう意味を持つかもまだ分からなかった。

「じゃあ、占い先は今言ったところってことで、剛はどう思う?」

問われた剛は、うんうんと頷いて答えた。

「みんなの発言って昨日のぐらいしか知らないから、あんまり分からないんだけど。信吾はいつも話してるから考え方とは分かってて白いと思ってる。その信吾に白を出した修一さんも真占い師じゃないかなあって。洋文さんは杏沙さんの色が明日見えるのに、黒を打って来るのが真っぽいって思った。だから、今占い師の中で疑ってるのは莉子さん。和也さんとも話すんだけど、めっちゃ役職の動きとか観察してて白く見えてるよ。他はあんまり話してないから分からないなあ。」

卓哉は、頷いた。そうか、みんな仲が良い人とは話すから。

「じゃあ次、信吾。」

信吾は、おずおずと口を開いた。

「正直、全く分からないんだよな。剛はいっつも話してて、絶対裏表無い奴だから、白だなって思う。占い師は、そりゃ自分を白だって言ってくれた修一さんは真だと思うし、初日からどっちか分からない杏沙さんに黒を打つなんて、人外だったらやりにくい事かと思うから、洋文さんも真に見えてるよ。だからって莉子さんのどこが真っぽくないかって言われたら、そんな所は無いんで今のところ占い師のことは全く分かってないなー。ちなみに霊能者も、明日にならなきゃ分からないかなって。玲さんがあまりにも村のために発言してる感じだから、この中だとどうしても玲さんを信じちゃうけどね。他の、グレーなんかはほんとに全く分からないな。」

それも卓哉は要点だけ書き留めて、頷きながら事務的に言った。

「じゃ、次。」

太一が、苦笑した。

「おい、投げやりだなー。4番がしゃべるぞ?」と、卓哉が頷くのを見てから、太一は続けた。「オレは、まだ占い師は全く分からない。黒を出したからって、明日にならなきゃ真かどうかわからないじゃないか。修一さんははっきり話すし分かりやすいからつい、真かなって思ってしまうけどそれも感覚なだけで分からない。今信吾が言ってた通り、莉子さんの偽目もそんなに無いんだよ。だから占い師は全員フラットだよ。で、グレーだけど…あんまり話を聞けてない和也は黒いかなってちょっと思ったかな。あと真里さんももっとハキハキ話すのに会合になったら静かだし声が聞こえて来ないのも不自然だなって思うかな。雅也は最初の頃から意見を出したり結構話していた感じもするし、黒いとは思わないなあ。剛は話してないから分からないけど、今の意見を聞いてたら回りに流されやすい村人なのかなあって気がする。それぐらいかな。」

卓哉は、また頷いて言った。

「はい、じゃあ真里さん。」

真里は、リラックスした様子で答えた。

「占い師は、みんな莉子のことおとなしいから印象無いみたいだけど、私はいつも話してるから、しっかり考えてると思うよ。だから、莉子なら村人の私に黒を打ったりしないだろうし、私は安心して占われることができるなあって思ってる。洋文さんは、一生懸命って感じだから真っぽいなあと思うし、修一さんは…言葉がしっかりしてる分、私は逆に騙されてるかも、って不安になるわ。グレーでは、あんまり話さない和也さんは確かに色が分からないから面倒かな。剛くんは白そう。状況があんまりはっきり見えてない感じがそう思うわ。」

「霊能者はどう思う?」卓哉は言った。「誰が真とか意見はある?」

真里は、自称霊能者達を見た。そして、顔をしかめた。

「普通に考えたら玲さんよね。でも、有栖も真剣に狼を探してるみたいだし…あの、個別に話すじゃない?私達。その時の話し方が、真っぽいんだよなあ。真紀は分からないわ。あんまり話してないから。」

卓哉はメモから視線を上げずに頷いた。

「分かった。じゃあ、役職者は飛ばして雅也。」

雅也は、頷いて答えた。

「占い師は明日の色を見るまでフラットに見ておこうと思ってる。霊能は確かに玲さんが村利あることを言うし、行動もそうだから信じられるなって感じだ。和也さんのことは、みんなが言うほど黒くないと思う。キッチンとかでよく話すけど、めちゃくちゃ誰を信じられるのかって見極めようとしてるのが分かるからね。それより、真里さんの方が怪しいかな。来た時はあんなに話してたのに、なんかピリピリしてる感じだったからな。今、変にリラックスしてそうなのがなんでなのかって思ってしまうな。」

真里がムッとした顔をした。それでも雅也は気にしていないようだった。

卓哉は、淡々と頷いた。

「分かった。じゃ、次は幸太郎さん。」

幸太郎は、ブスッとした様子で、答えた。

「オレは莉子さんに白打たれたから、感情的には莉子さん真だと思いたいって感じだな。でも、まだ分からない。明日の結果次第で占い師の一人は兄さんかもしれないし、そういう確かな結果がない事には信じないでいようと思ってる。和也と話すって雅也は言ってたけど、オレは話してないからグレーの中じゃ怪しいと思ってるけど。共有者の片割れはまだ出ないのか?もっとグレーが狭まるんじゃないのか。」

卓哉は、顔をしかめてメモる手を止めた。

「まだ早いかな。黒打って来たら偽が分かるから占い師精査のためにももう少し潜伏してもらいつもりだけど。」

幸太郎は、フフンと笑った。

「引っ掛けるのか。それはいいな。ってことは、難なく黒を打って来た兄さんは限りなく真に近いなって思うかな。」

卓哉は、幸太郎が案外まともに考えているようなので、安心した。

「分かった。じゃ、次は和也。」

和也は、頷いたかと思うと、真剣な顔で言った。

「役職者の事が絶対に後から面倒になって来ると思うんだ。だから初日から、役職者の方をしっかり見てようと思って見てたんだが、洋文さんは凄く一生懸命呪殺を出したいって前のめりで、自分が確かに呪殺を出せる占い師なんだって知ってる感じを受ける。それも、初日からずっとだから。修一さんは一応、オレだって呪殺を出したいとか言うけど、どうも洋文さんほどの情熱は感じなくて…上辺な気がするんだよな。莉子さんはおとなしいんだろうけど、全く分からない感じ。だから今のところ、洋文さんを信じているから杏沙さんを吊るのは賛成だ。霊能者は玲さん以外全くしゃべる機会が無いから、他の二人の色が正直付かないんだけど、話を聞いている時の目がしっかりしているのは、有栖さん。真紀さんはただ、戸惑ってるって感じで、もしかして狂人か背徳者で、どうしたらいいのか指示を待ってるのかなって気がした。玲さんは確かに真目が高いけど、有栖さんの様子も真か、人狼か、って目力を感じるよ。グレーは、今のところ真だと信じている洋文さんの占い待ちのところだ。どうせ占われるんだから、それから精査したらいいかなって思ってる。」

うーん、黒いとか言ってる人も居たけど、オレから見たら誰より白いなあ。

卓哉は、そう思いながらも、自分の感想は顔に出さずに頷いた。

「ありがとう。じゃあ、今の全員の意見を聞いたところで感じたことを、役職者たちの意見も、ここで聞いておこうか。」

占い師も霊能者も、自分たちも聞かれるのか、とそれぞれが卓哉を見た。有栖はもう話をしたそうで、真紀は意外だったのか驚いた顔をしていた。洋文は何度も頷いていたし、修一はじっとどう話そうかと考えをまとめているような様子で、莉子は不安そうな顔をした。

そうして、卓哉はまず、番号が一番早い莉子へと目を向けた。

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