街を目指して
フレアとノエルが走ること三十分弱、白い外装の城が見えてきた。
「あれが【ミラ】の王が住む城だ。今からその城下町の【ヴァヒュネ】に行く」
「案内どうも、ところで後どれくらいなんだ」
「もう少しでつくぞ。」
「そうだね、そうだよ。姉さまに担いでもらっている分際で生意気だよ」
「別に下ろしてもいいんだぞ」
「それは出来ない、私たちの仕事に関わってくる事なのでな」
「そうだね、お姉さまの言うとおりだよ」
「どうして、ノエルは俺にそんなに冷たいんだよ」
「そんなことないぞ。ノエルは私以外にはこんな感じだ」
「そうだね、そうだよ。お前は自意識過剰だよ」
「いや、絶対俺に辛辣だろ」
「まぁ、そんな事どうでもいいだろ」
「そうだね、そうだよ。お前は細かいんだよ」
ノエルは片目でこちらを見ていたがすぐに前を向いた。
なんだよ、あいつ。
そんなに俺は気に入らないのかよ。
一体どこが不満なんだよ。
姉さまに乗っていることか・・・別に筋肉質で女性っぽくないし俺は別に楽しんでないぞ。
本当だから・・・本当だからな。
どちらかと言えばノエルの方が・・・
まぁ、何も考えない方がいいな。
ちょっと背筋が冷たくなったように感じるし・・・
そう言えば、そろそろ日が沈みそうだな。
暗くなる前につきそうで何よりだ。
森もそろそろ抜けそうだし。
はぁ~眠くなってきたなぁ~
「寝るんだね、寝るんじゃないんだよ」
ノエルの厳しい言葉が俺の耳に届く。
その瞬間体が一瞬にしてありえない程冷えた。
さっぶ!
何が起きたんだ。
「ノエル何かしただろ」
「勘違いだね、そうだよ」
「自分に言い聞かせるな」
「もちろんあたしがしだんだね、したんだよ。だって姉さまの上で寝るなんて失礼だよ」
「そうだな、そこは俺が悪かった」
「それでいいんだね、それでいいんだよ」
ノエルは俺とフレアの前を先行して走っているがこっちを向いて走るのは危なくないのか。
まぁ、事故ってないからいいか。
それにしてもこっちを見るたびに顔を少し赤らめるのはどうしてだ。
まさか、ツンデレで俺に照れてるのか・・・
いいじゃないか
「ふふふ」
まぁまぁ、ノエルお前の気持ち受け止めてやるよ。
「姉さまの上で気持ちが悪い笑いするんじゃないんだね、そうなんだよ」
やっぱり、顔赤らめてる。
これは確信だな。
一目惚れってやつかな。
異世界最高だぜ。
「シューお前が今何を考えて卑猥な顔をしているか知らんが街に着いたぞ」
フレアが俺の方を一切見ることなく話しかけてくる。
「俺はそんな顔はしていない」
「そうか、何か変な気配をお前から感じるのだが」
「姉さまの言う通りだね。そいつは変なこと考えてるよ」
「そんな事ねぇ~って」
あれ、おかしいな。
ノエルなら庇ってくれると思ったのに。
まさか、姉さまにバレないようにあえて突き放したのか
可愛い奴め
なら、仕方がないか。
今回だけだぞ、も~
「まぁ、いいだろう。下ろすからついて来い」
「はいよ」
ほぼ、日が落ち暗くなっているな。
二人のおかげで安全に街に着けて良かった。
でも、身元がハッキリしていない人間を街に入れるのか。
王がかなり近くにいる街だぞ普通はいれないだろ。
「俺は街に入れるのか」
「安心しろ入れる」
「そうだね、そうだよ。安心するといいよ」
「そうか、門番がこっちを睨んでるけど」
「大丈夫だと言っているだろ」
「あい」
ノエルは袋から黒いカードを取り出した。
門番はそれを見ると敬礼をこちらにしてきた。
「ノエル何を見せたんだ」
「冒険者カードだね、ごめんお前には分からないよ」
「何だと」
「その通りだろ。まぁお前もこの後すぐに手に入れれるかもしれないから安心しろ」
「無理の場合もあるのか」
「まぁ、素質が無ければ無理だな」
「お前じゃ無理だね、安心するといいよ」
「何だと」
「そう怒るな。すぐそこだからさっさと来い」
「分かったお姉さま、お前も早く来るんだね。そうだよ」
「はいよ」
やっぱり、ノエル俺に厳しいな
照れ屋さんだなぁ~
きっとフレアがどこかにいればすぐにでもこっちに来るはずだ。
その時まで待ってやるか




