お前は誰だ
「聞きたいのはこっちだ、お前は誰だ」
「そうだね、そうだよ。あなたはだ~れ」
二人の少女はネコミミをぴょこぴょこ動かしながらこちらに名前を聞いてくる。
なかなか、こっちに興味を持っているな。
猫は耳を見れば分かるって聞いたけどその通りだな。
あんなに活発に動いていたら流石に俺に興味深々だってことは分かる。
「俺の名前は鈴谷周助だ」
「変な名前だ。お前は一体どこのものだ」
「どこのもの、答えるべき。そうだね、そうだよ」
どこのもって言われてもなぁ~。
あるあるの極東って言うのはちょっとなぁ~。
う~ん、どうしたものか・・・
まぁ~いいか
「この世界の極東から来たんだ」
「ここは世界の極東の国のさらに東に進んだ森なんだが。貴様怪しいな」
「うん、そうだね。そうだよ。怪しすぎるよ」
だよな。
そう言う事もあるよな。
まぁ、仕方がないか。
「あぁ、嘘だ。俺はこの世界とは違う世界から来たんだ」
「違う世界か。お前記憶無いのか。頭おかしいのかどっちだ」
「姉さまの言う通り、そうだね。そうだよ」
やっぱり信じてもらえないか。
どうしたらいいんだ。
まあ、信じてもらえなくてもいいか。
そういえば、俺天井が落ちてきて死んだよな。
ゲームのデータ大丈夫かな。
それより、目の前の二人に信じてもらう事が先決だな。
「その通り俺は記憶があんまり鮮明じゃないんだ。記憶喪失みたいなもんだ」
「そうなのか、なら仕方がない。私に無理に信用してもらおうと躍起になってしまったのだろう」
「そうだね、そうだよ」
「ところでここはどこなんだ」
「なるほど、完璧に記憶が飛んでいるな。まず、これを持っているか確認してくれ」
「そうだね、そうだよ」
黒髪の少女が鞄から一枚のカードを取り出した。
なんだ、あれ。
見たことないが細かく色々な事を書いてあるぞ。
「何ですかそれ」
「そうか、おかしいな。どうやってこの国に入ったんだ、お前」
「そうだね、おかしいよ」
「そう言われても、起きたらここにいたんだ」
「まぁそうだな。ギルドに行けば全てが分かるからいいか。ついてこい」
「そうなだね、ついて来てよ」
「はい」
仕方がないか、ここはおとなしくついて行くか。
それに、してもあのカードHPとか書いてたけどステータスなのか。
まぁ、安全そうだから大丈夫だろう。
「おい、お前」
「なんだ」
「お前は姉さまの言う事聞いてればいいんだね、いいんだよ」
「へいへい。ところでなんだ」
「お前が今覚えていることを全て言え」
仕方がないここはひとつ何かビビらせるためになにかしてやろう。
そういえば、さっき『ヒール』唱えたけどもしかしたら、使えていたのかもしれないし一回やってみるか。
「『ヒール』」
「なんだ、お前神聖魔法を使えるのか」
「そうだね、意外だよ」
「何も起きなかったな。使えないのか。そもそも何に向けて『ヒール』を唱えたんだ」
「そうだね、そうだよ。どこに撃ったの」
「えっいやなんとなく言って見ただけ」
何だよ、何も起きねぇ~じゃねぇ~かよ。
さっきのは、気のせいだったのか。
それにしてもこの周りの木異常にでかいな。
さっきまでとは比べものにならないくらいでかい。
「この世界の木ってでかいな」
「えっそんなにでかいか」
「姉さまこのあたりの木大きさおかしいね、おかしいよ」
「なぜだ、いきなり大きくなったんだ、まさかな」
黒髪はこっちをギョロっと睨んできた。
まさか、俺『ヒール』回復ってレベルじゃねぇ~んじゃねぇ~のか。
仕方がない、話を逸らすか
「あの、あなた方の名前聞いてもいいですか」
「何だ突然下手に出て、何か怪しいぞ」
「そうだね、そうだよ。怪しいよ」
「そんなはことない。俺が名乗ったのにお前らが名乗らないのが気に入らない」
「まぁ、いいだろう。私はフレアだ」
「あたしノエルよろしくね、よろしくだよ」
「よろしく、ところでどこ目指してるんだ」
「一番近くにある国【ミラ】の【ヴァヒュネ】という街だ」
「へ~」
この世界の事理解してないのにそう言う事言うか普通。
全く分からん。
バカなんじゃないか
「何だお前から聞いといてその態度は 」
「そうだね、姉さまに失礼だよ」
「ゴメンでも、何を伝えたいのかまったく分からん」
「そうか、お前記憶が無かったのだな。簡単に言うとお前の素性を調べる魔道具で調べるんだ」
「なるほど」
これでさっきフレアが持っていたカードが貰えるわけか。
俺のステータスどんなもんなんだろう。
楽しみだなぁ~。
異世界転生するんだから・・・にやけが止まらんぜ
「何だお前、にやつきよって気持ちが悪いぞ」
「ごめん。別に何でもないからほっといてくれ。あと、俺には周助って名前があるんだ名前で呼んでくれ。お前お前って鬱陶しい」
「まぁ、どちらでもいい、ではシューこのままのスピードでは日が暮れてしまう。急ぐからついてくるのだぞ」
「姉さま早いから頑張ってね、頑張ってよ」
そう言ってフレアとノエルは車のようなスピードで走って行った。
マジかよ・・・
まぁ、転生者の俺からしたら余裕だけどな。
行くぜ
俺も地面を蹴って思いっきり走り出した。
十分後
「助かった、ありがとう」
「シューの足は遅すぎる。子供くらいのスピードしか出ていないじゃないか」
「ほんとだね、ほんとだよ。笑っちゃうくらい遅かったよ。ぷぷぷ」
俺は何も言えずにフレアに背負われていた。
異世界も厳しくないな
でも、前走った時よりは少し早かった気がする。
あの世界なら高校生の平均くらいで走れていたな。
別に威張ることでもないけど。
まぁ、気楽につくまで待っとくか。