口喧嘩
「どうやった」
「あぁ、お前の兄ちゃんいいやつだったぜ」
「ほんまに」
「あぁ、てかどこが怖いんだ」
「この人数のプロたちがいてどうして兄やんが一番トップにいると思ってるんや」
「そう言えばそうだな。でもかなりセブン強いんだろ」
「あれは、強いってもんやないで。全ての人間の取る行動を理解してるような立ち振る舞いをするんや」
「凄すぎだろ」
「まぁ、夜中だけやねんけどな」
「でもそれならセブンで勝ててもおかしくないだろ」
「お前アホか。その日起こることが分かっとんねんやったらメモ取ればいいやろ」
「そう言えばそうか」
てか、俺ガキに言いくるめられたし。
クソ。
俺がガキにマウンティングで負けるなんてありえない。
こうなったら俺が上だという事を理解させてやる。
見てろよ。
「そう言えば兄やんからなに言われたん」
「この会場のセブン選手をボコボコにしろってさ!!!」
俺は大声で叫んだ。
この会場の選手たち全員が俺の方を向いた。
多いいいね。
やっぱり俺は人の視線集めるんめちゃうまい。
さすが俺推奨なだけはあるな。
うっひょ~い。
こっちみんか~い。
これを心の中で言ってるだけで見栄張ってるように見られそうだな。
まぁ、だれもここには心読めるやついないからいいか。
「何やてお前」
「てか、クソガキ俺には周助って名前があんだ。名前で呼べクソガキ」
「誰がクソガキや。シュースケ、ルールーも知らんくせに。今から痛い目見ても怒るなよ」
「そう言うのいいから。かかって来いよ」
「あとな僕はシリスって名前があんねん」
「そうかよ、クソガキ。名前を名乗るのは俺に勝ってからにしな」
「マジで泣かしたるからな」
「そうか、せいぜい頑張りな」
俺たちの口喧嘩に周りの選手たちも寄ってきた。
明らかに喧嘩を止めるためじゃない。
完全に俺を潰すためだ。
目分かる。
ほとんどの人が目が血走っている。
はぁ~。
これからかなり疲れそうだ。
トートに頼りながら頑張るか。




