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トート

「ようこそ」


「どうも、鈴谷周助です」


「依頼を受けて頂きありがとうございました」


「いえいえ。そんな事はないですよ」


「そんな事はありません。この世界では貴重な存在ですので」


幕の中の入るとさっきのクソガキらしき人が座っていた。


さらに横には六十近くになるであろう男が立っていた。


見た目は完全にドワーフだけど、めっちゃ賢そうだ。


モノクルをかけて分厚い本を持ってる。


でも、それよりも気になるのは兄ちゃんを大きな葉っぱで仰いでる女性だ。


エロすぎる。


マジでエロい。


胸元めちゃ開いてるし。


見せつけに来てるだろ。


マジで反応しないようにめっちゃ頑張ったんだからな。


胸でかいし顔も美人。


なんなんだよ、ガキの兄ちゃん羨ましすぎるだろ。


てか、口調優しそうだけど絶対にやりまくってるだろ。


こんな女はべらせてるんだから。


「ティア、ムーロ少しシュースケと二人で話したい」


「分かりましたぞ。少々空けましょう」


「分かりました。では」


二人はすぐに部屋から出て行った。


でも意外だ。


まさか、あの美女が敬語とは。


きっとやりまくりだろうからため口だと思ってたのに。


まさか違うのか。


いや、そんなはずは・・・


「二人になったことだし、座れ」


「あっどうも」


ガキの兄ちゃんは自分が座ってるものと同じものを投げてきた。


そのこの兄が座っているものは。


人をダメにするクッションだ。


なんであんだよ。


この世界本当は元の世界に侵食されすぎだろ。


てか、いきなりため口になったな。


これが本性か。


口調も荒いし、めんどくさいタイプの人かもな。


「聞きたいことがあるんだが」


「なんですか」


「俺のクソ弟をどうにかしたい」


「あははは」


いや、こいつはめんどくさいやつじゃない。


めっちゃおもろいタイプの人だ。


こいつとなら楽しめそうだ。


「何がおかしい」


「いや、俺もあいつはどうにかした方がいいと思う」


「そうだろ。たかがセブンでベスト32に入っただけなのにあんなに図に乗りやがって」


「そうだよな。たかが遊戯程度で」


「あ゛ぁ、セブンがたかが遊戯」


ヤベ地雷踏み抜いたか。


やらかしたな~。


「すいません。言いすぎました」


「あんなもん遊戯にもならんだろ」


「え~!!世界的に流行ってるんじゃないんですか」


「だから、なんだ」


「でも・・・」


「あんな簡単なカードゲーム十対一でも簡単に勝てるんだぞ」


「マジですか」


こいつ何者だよ。


まさか、こいつめっちゃ頭いいのか。


世界で32番目くらいにの強さを持つ弟を持ちながらそんな意見を出すなんて。


こいつまさか・・・


「あの、一つ聞いていいか」


「なんだ、いくらでも聞け」


「まさか、あなた世界王者」


「あなたとか言うな。俺はトートだ。そして、俺はセブンにおいて何の称号も持ってない」


「マジで」


「あぁ、あんなもんしっかり考えて出すカードを選べばいいし、最悪顔見れば分かる」


「えっ、じゃあいつも顔見ずにプレイしてるのか」


「いや、何も見ずにやってる」


「それで勝てるのか」


「そうだな。弟と五分五分くらいかな。ははは」


こいつどうなってんだ。


完全に全てチート級じゃねぇ~か。


何も見ずに世界ベスト32レベルって。


でも、そんな人がいるのにどうして俺が依頼されたんだ。


まったく意味が分からんのだが。


「ところでどうして俺依頼されたんだ」


「あぁ、それは簡単。みんなのモチベーションをあげるため」


「どうやって?」


「まぁまぁ、耳貸しな」


こうして俺は圧倒的な力を会場で見せつけることになるのだ。

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