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生意気なガキ

俺が会場内を歩いているとこの会場でもっと若いであろう男に話しかけられた。


見た目は小学一年生くらいの身長。


顔は見た目に見合った顔つき。


完全にガキだ。


「なんだ。迷子かな坊や」


「あぁ、誰が坊やや」


「いや、お前だけど」


「なめとんのか」


「いや、だってガキじゃん」


「なめとんのか。こう見えてもセブン世界」


「えっ?世界王者なのか」


「まだ言い切ってないやん。僕はセブン世界ベスト32入りしてるんや」


「なんだ世界王者じゃないのかよ」


「何やその言い方。ベスト32でも相当凄いんやぞ」


「へ~、で。世界王者の方がすごいけど」


「その態度分かったで。お前セブンやったことない冒険者やな」


「そうやけど」


「真似すんなや。ぶん殴んぞ」


「何だよそれ」


「お前の素性が分かったからこち来いや。兄やんが探しとるから」


「お前の兄ちゃんが今回の依頼主か」


「そういうこっちゃ。ついて来い」


「へいへい」


なんかめんどいガキだな。


まぁ、こいつの兄ちゃんと戦えばいいんだろうな。


こんなガキだから兄ちゃんもヤバいやつなのかな。


そんな奴だったら本当に嫌なんだけど。


どうか、性格のいい人でありますように。


「何しとんねん。はよ来い」


「はいよ」


てか、どうして関西弁話してるんだろ。


布教したのかな。


でも、言語なんて変化するものだしな。


う~ん。


まぁっいっか。


「ここの奥にいるから、兄やん怖いからしっかりしいや」


「そうか。ならよかったよ」


「何がや」


「ガキはと違ってしっかりしそうだなってことだよ」


「何やて」


「じゃあな」


「ほんま後で覚えとけよ」


「へいへい」


じゃあ入るか。


俺の目の前には、学校の体育館のステージにあるような幕が張ってる。


結構高そうだ。


まともそうで良かった。


よし、まずは適当にご機嫌とって仲良くなるか。


出来れば対等の立場まで持っていきたいな。


よし、入るか。

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