手品師
挑戦を始めてから一週間攻略方法が掴めて来ていた。
マチとチョの方も遂にちゃんと戦ってくれるようになった。
マチも俺の事を追わなくなりチョとの戦いに専念できる。
はずなのだがチョは何もしてこない。
常にマチに指示を出している。
そのせいもありガンドの攻撃がほとんど当たらない。
さらに俺がチョに『ヒール』をかけようとした瞬間にマチからものを投げられる。
てか、ほとんど常に何か投げてくる。
何かもう少し足りない。
いい作戦が思いつかない。
一週間かけて集めた情報をどうにかして上手く使いのに・・・
・・・
そう言えば
あれを使えば行けるかもしれない。
「ガンド行くぞ」
「今からか」
「当たり前だろ」
「今何時だと思ってるんだ」
「夜中の三時だ」
「寝させろ」
「しゃーねーな。その代わりちゃんと体休めろよ」
「マジか。意見変えないと思ってたから今から準備しようとしてたのに」
「その代わりしくじったら『ヒール』で殺す」
「はぁ~。分かったよ」
「ならよし。起きたら作戦説明するから」
「分かった」
ガンドを眠らせ俺は石や木の枝を広いに行く事にする。
「ククク、これでぶっ殺してやる」
この作戦は時間を理解することが重要だ。
絶対にミスれない。
一回こっきりだ。
チョに食らわなくてもマチに食らえばいい。
あと一つあれを試してどうなるかが一番重要だ。
三種類の魔術をかけてやるぜ。
これで俺は魔法使いから手品師だな。
俺は朝日が昇る直前まで試行錯誤し遂に手品師への扉を開いた。




