経験則
「でどうするんだ」
「どうにもこうには勝ちにもう一回戦いに行くに決まってるだろ」
「どうやって勝つつもりだ」
「お前がマチを倒す。俺がチョを倒す」
「本気で言ってるのか」
「当たり前だろ。マチに魔法が効かないならチョには効くだろ」
「そんなもんか」
「そんなもんだって」
「そうかな~」
「俺の事を信じろ。こう見えても数多くの戦場を経験してるんだぜ」
まぁ、ゲームの中だけどな。
ガンドの事だから信じるだろ。
馬鹿だし。
「それは嘘だろ。体を見れば分かる」
「いやいや」
「傷が少なすぎる」
「服の下にあるんだって」
「お前みたいな魔法使いが服の下だけのはずがないだろ。それに、お前回復職だろ」
「はぁ~、嘘だよ。でも経験はしたことがある。現実では戦ったとことはないけど」
「まぁ信じてやろう」
やっぱこいつ馬鹿だ。
どうやって戦ったことないのに経験するんだよ。
戦闘の勘なんて戦わないと分からないだろ。
そんな事をラノベで読んだ気がする。
別に何でもいいけど。
「分かったならいい」
「でも、詳しい作戦はどうするんだ」
「何回か戦って逃げてを繰り返して学ぶ」
「でも、また逃げれるか分からないぞ」
「四方八方は何も無いんだから逃げれるだろ」
「そう言われればそうか」
「そうだろ」
よし、言いくるめれた。
馬鹿め。
よし、これで学ぶしかない。
逃げれれば百点だ。
回数こなせばどうにかなるだろ。
考えてるだけじゃあの化け物ども倒せれるわけがない。
「よし、行くぞ」
「今からか」
「当たり前だろ。早くここを通りたいんだから」
「そうだな」
こいつ全く意見言わないが大丈夫か。
上司とか同僚に仕事押し付けられるタイプだな。
可哀想に。
俺はもちろん断っていた。
当たり前だ。
自分の仕事くらい自分でしろよ。
そのせいで昇進が遅れそうだけどな。
まぁいいか。
ネトゲ出来てればいいや。
まぁ、この世界にネトゲなんてないけどな。
「行くぞ」
「おう」
「挑戦者だ。開けろ」
二度目の戦闘が幕を開ける。




