オーク
「君たちが挑戦者かね」
頭が見えない人が話かけてきた。
「二人じゃない俺だ」
一応ガンドケアをしながら立ち回るか。
てか、こいつら二人ともガタイ人間じゃねぇ~。
身長絶対二メートルはいってるだろ。
肩幅俺二人分くらいあんぞ。
こんな奴に勝たないといけないのか。
まぁ普通なら無理だろ。
物理ダメージ食らわなそう。
俺が有利だな。
『ヒール』でボコボコにしてやるぜ。
「勝負だ」
「すまんが地面から俺の事抜いてくれないか」
「いざ尋常に勝負」
「おっ、おい」
「『ヒール』『ヒール』『ヒール』『ヒール』『ヒール』『ヒール』『ヒール』『ヒール』『ヒール』『ヒール』『ヒ――――――――――――――ル』」
「あ゛」
っふ、こんなもんよ。
俺の方が強い。
この調子でいけば余裕だな。
雑魚がよぉ~。
「おい、シュースケさすがに卑怯じゃ」
「いやいや、なんか頭を地面に刺してる方がダメだろ。いつ挑戦者が来るかも分からないのに」
「まぁ、そう言われればそうかも」
「そうだろ」
「そんなわけあるか」
「あっ、地面に頭刺してた人」
「そんな言い方をするな」
「じゃあ何と呼べば」
「マチと呼びな」
「えっ、女」
マジかよ完全に男じゃねぇ~か。
てか、胸じゃなくてバチバチに筋肉の塊が胸についてんじゃねぇ~か。
これじゃまるで女型オークじゃねえか。
これはトラウマもんだな。
「いま おまえ マチのこと オーク いった」
「お前なかなか勇気あるじゃないか」
「いやいや、思ってませんて」
「そこのチョは思ったことを全て理解出来るんだ」
マジかよ。
マジでめんどいな。
てか、そこの女オーク魔法効いてなくね。
相性悪すぎだろ。
そこの筋肉じゃ俺勝てないぞ。
どうすればいいんだ。
「マチ また あいつ オーク いった」
「本当か。殺すしかないね。そう言えば言ってなかったね。私は魔法使い殺しのマチさ」
「そうかよ」
ならこうなったら手段は一つしかない。
チャンスは一瞬。
ミスったら死ぬ。
ふ~。
「行くよ」
「来い」
「はぁぁぁぁ」
「ガンド逃げろ」
「えっ」
「えっ」
ガンドとマチは唖然としている。
チョに関しては起きてるのか寝てるのか分からん。
てか、目開けろよ。
話してる時も思ったけど。
ずっと目を閉じてるっておかしいだろ。
ぶん殴るぞ。
キャラ設定か。
今時モテねぇ~って。
「来い」
俺はガンドの腕を掴み走る。
「お前の方が速いんだから自分で走れよ」
「おっ、おう」
俺はマチに手を振りながらこの場を去る。
「あばよ~」
「ぶっ殺す」
「マチ ルール ダメ」
「ッチ」
芋けんぴは閉じられた。
今回で分かったことは挑戦者がいな理由だ。
はぁ~、ただのヤバいやつだたな。




