休憩
「ガンド、ガンド」
「あぁ交代か」
「そうだけどさ」
「なんだ」
「休まね」
「別にいいけど。帰りは大変になるぞ」
「別にいいよ。てか、魔法研究してるなら『テレポート』使えるやついるかもしれないだろ」
「まぁ、そうだけど。金掛かるぞ」
「どうにかする」
「そうか、一応俺は船の金はあるぞ」
「だと思ってたよ」
「そうか」
「あぁ、一応信頼してんだよ」
「そりゃありがたい」
「そうだろ」
「でっ、どこで休むんだ」
「そこの河原」
「そうか、俺は水を汲んでくる」
「俺は寝るから起こさんでくれ」
「分かった」
よし。
これでゆっくり眠れる。
はぁ~。
よかった。
これで・・・
「ふぁ~ぁ」
俺が目を覚ますと空は真っ黒だった。
かなり寝たな。
でも、なんだか体が軽い。
疲れも取れた気がする。
これでしっかりと旅ができる。
まぁ、旅っぽい事と馬車で移動することしかしてないけどな。
ところでガンドはどこにいるんだ。
馬車には特にいなそうだし。
う~ん。
探すか。
「お~い、ガンドどこにいるんだ」
「なんだ~」
そこそこ距離があるとこから声が返ってきた。
なんで離れてるんだろ。
まぁいいか。
きっと夜飯作ってくれてるに違いない。
「なにしてるんだ」
「夜ご飯作ってるんだ」
「おぉ、ありがてぇ~」
「今日の夜ご飯はいつも通り黒パンさらに魚だ」
「そこの川から釣ったのか」
「あぁ、試しに釣ったらかなり釣れたぞ」
「どのくらいだ」
「三十匹くらい」
「どうするんだ」
「まぁ、二人で十匹食うとして」
「俺限界二匹だぞ」
「じゃあ後七匹どうするんだよ」
「冷やせるか」
「無理だ」
「よし、川に戻せ」
「分かったよ」
「残念そうにするな」
やっぱり、命は大切にするべきだよな。
さらに、ここで魚を逃がしてやることにより恩返し的なイベントがあるかもしれんしな。
まぁ、今から何匹かは食うわけだけど。
まぁ、大丈夫だろ。
「俺逃がして来るから焼いといてくれ」
「分かった」
はぁ~、どこらで逃がそうかな。
一応このあたりから離れたとこで逃がしとくか。
でも、こんな川でよく三十匹も釣ったな。
そんなにでかい川でもないのに。
まぁ、考えても意味ないし別にいいか。
よし、この岩陰にでも逃がしとくか。
元気に生きろよ。
「焼けたか~」
「おう」
今日はいつもより豪勢な夜飯を食える。
やっぱり味気ない黒パンだけじゃ辛いからない。
でも、この魚なんで川魚なのに秋刀魚みたいな見た目してるんだろ。
味も秋刀魚みたいだし。
まぁ、いいか。
今は豪勢な夜食に感謝しておくしかないか。
で、寝て朝出発するか。
「明日の朝出発でいいよな 」
「シュースケがそれでいいならいいぞ」
「じゃあそれで。お互い疲れをしっかり取ろう」
「あぁ、分かった。でも、シュースケもうほとんど疲れないだろ」
「い、いや~。あはは」
「まぁいいか。明日からにしっかり備えよう」
「それにまた三日連続くらいで走らすから」
「そうか、でも馬の様子もしっかり見とくんだぞ」
「あぁ、疲労で馬のスピードが落ちたら意味がないからな」
「まぁ、それでいいか」
「なんか文句あんのかよ」
「ない」
「まぁ、いいや。俺もう寝るから」
「マジかよ」
「マジだよ」
俺は飯を食い終えるとすぐに寝ることにした。
あんまり眠くないけど目瞑ってたら寝れるだろ。
はぁ~。
なんかニートみたいだな。
ニートは夜寝ないか。




