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ヒールのやりすぎは体に毒です!!  作者: 隠月
初めてのクエスト
15/49

ごたいめ~ん

「シュースケ、シュースケ」


「あ゛、なに」


「着いたぞ」


「あぁ、ありがとう」


太陽が少し傾いてるな四時くらいか。


今日中に帰れなそうだな。


さすがに夜に帰るのは危ないだろうし。


「これどうするんだ。というか、中の食料変わってないか」


あっ。


どうしたらいい。

上手い言い訳思いつかなぞ。


どうしよ、どうしよ。


ヤバいヤバい。


「あっ、え~と元々こんなもんだるっ」


「そうだったか?」


「そうだって」


「なんか怪しいな」


「そんな事気にする前に食料渡しに行こうぜ」


「まぁ、そうだな。『フォリー』の反動かなぁ~」


なんとか誤魔化せたか。


あいつほんと頭大丈夫か。


でも、そのおかげで騙せたし良かったか。


出来れば誰も違和感を覚えませんように。


「見て見てお母さん、あの人たち大きいお野菜運んでるよ」


「あの人たちは村に食べ物を持ってきた下さったのよ」


「やった~これでまたいっぱいごはん食べれるんだね」


「そうね、良かったわね」


よし、何も思われてない。


これなら大丈夫だろ。


他の人からも視線を感じけど特に大丈夫そうだ。


さっさと村長に渡して街にもどろう。


「よし、ガンド村長の家を探そう」


「あ、それなら先聞いたぞ。あれだそうだ」


「おう、そうか。仕事早いな」


「なんてことじゃねえよ。俺に任せろって」


「おう」


ガンドが指さした方向を見ると、あり得ない建物があった。


あれって・・・・


いや、完全に・・・・


杵築城(きつきじょう)じゃあねえか


まさか日本でも見たことの無い城を見るなんて。


これが日本一小さい城か。


思ったより・・・


昔の大将軍が蔵として持っててもおかしくないな。


「シュースケあれは凄いな」


「そうだな」


「かっこいいぜ」


「えっ」


「えっ」


「本気で言ってのか」


「おうよ、シュースケにはあの渋さが分からんのか。まだまだおこちゃまだな」


「いいや、俺もっとでかいの見たことあるから」


「えっ」


「羨ましいだろ」


「あぁ、いいなぁ~。どこで見たんだ」


「こことは違う世界」


「お前何言ってるんだ。まぁいいや、また教えてくれよ」


「あぁ」


嘘じゃないんだけどな。


まぁ、訂正するのも面倒だしいいっか。


じゃあ村長の家も分かったことだし行くか。


「ところでシュースケ俺の願い聞いてくれるんだよな」


「あっ、あぁ。任せろ」


「頼りにしてるぜ」


「任せろよな。な、仲間じゃねえか」


「ありがとう。さすが俺が見込んだだけある男だぜ」


クソ~。


どうしてこういう事は覚えてるんだよ。


ふざけんなよ。


だるすぎる~。


よし、仕方がない。


今日はこの村に止めてもらおう。


「ガンド今日は帰ったら遅くなるかもしれないからここに止めてもらう」


「そうか、そうだな。それがいい」


よし。


こいつはやっぱり単純だ。


どうにかして出来るだけ日程を伸ばすしかない。


村長との会話でどうにかするしかない。


「よし、中に入ろう」


「おう。台車ここら辺に止めとくな」


「頼んだ」


どんな村長なんだろう。


こんな城に住んでるんだから和風な感じだろう。


和服に白髪白髭のおじいさんとかだろう。


ちょっとワクワクするな。


そんな奴前の世界でも見たことないからな。


「止めて来たぞ」


「よし、入ろう」


「すまない、何者か名乗ってもらおうか」


入ろうとしたら入り口の門から兜と鎧を付けた男が出てきた。


明らかに門番だな。


仕方がないあの紙見せてさっさと中に入るか。


「このクエスト受けたものなんですけど」


「そうですか、では食料などを見せて頂いても」


「どうぞ、ガンド案内してやれ」


「おうよ。こっちだ」


「俺中に入っていていいですか」


「あぁ、どうぞ」


なんかあいつ門番としてどうにも問題があるな。


まぁ、俺とは関係ないからいいけど。


さぁ~て、どんな人だろうなぁ~。


「おじゃましま~す!」


「『ゲヴェーア・デレベア』」


「えっ」


俺の前になぜか突然ありえない数の銃弾が現れた。


「やば『リバイブ』」


そして、俺の体を無数の銃弾が貫いた。


もちろん俺は絶命した。


あんなのくらって生きてたら人間じゃない。


てか、まず入ってきたやつに向かって魔法撃つか普通。


頭湧いてんじゃね~のか。


てか、どんな奴か見て見たかったぜ。


「お主に何者だ」


こいつ死体に向かって話しかけ出しやがった。


やっぱり、頭湧いてんな。


「生きてるのは分かっとるんじゃ」


何言ってんだこいつ。


「さっさと起き上がらんかい」


おい、死体を蹴るな死体を。


どうしようかな。


おっ、そろそろか。


「『ヒール』『ヒール』『ヒール』『ヒール』」


「何じゃお主気が利くの~。体が冴えてきよった」


「マジかよ」


「なんじゃ治療してくれんじゃないのか」


「治療したに決まってるだろ。『ヒール』『ヒール』『ヒール』」


「なんじゃぁ゛お ぬ゛し゛」


ふう。


七回も『ヒール』くらったら流石に堪えただろ。


この金髪老人何なんだよ。


顔もめっちゃ西洋人ぽいし。


まさか、こいつが村長なわけないよな。


この城に住んでるのが金髪西洋人ってマジか~。


でも、まだ上の階がある。


もしかしたら・・・もしかしたら・・・


「すいませ~ん。大丈夫ですか」


「死ぬかと思ったぞ」


「すいません。村長は入る前に暗号を言わないと攻撃してくるんです」


「攻撃って殺すのかよ。お前んとこの村長頭狂ってんのか」


「すいません、すいません」


やっぱり村長だったか~。


マジか~。


白髪白髭の長老が良かった~。


全くの逆じゃないか。


それなら、もっと西洋っぽい城に住んでろよ。


キャッスルによ~。


「まぁ、ギリギリ死ななかったから許す」


いや、一回死んだけどな。


死んだけどな。


重要だから二回言うぜ。


ネトゲでデスカバーしまくっててよかったぁ~。


死ぬ瞬間に『リバイブ』撃てるところやっぱり俺は凄いな。


うんうん。


「ありがとうございます。」


「今回だけだからな」


「はい、ところで村長は?」


「君の足元にいるじゃん」


「えっ」


「じゃあ俺たちはこれで」


「お、お、お主待てい」


「マジかよ」


「こち、らの、歓迎がまだじゃろう」


「復活早いな」


「なんだか、二十代に戻ったほど体が軽いぞ」


なるほど、歳を多く取っている方が『ヒール』の効果が薄いのか。


いいデータが取れたな。


次からは『マナヒール』撃つとするか。


脳はもう終わりかけだろうし。


脳がワンチャンいってまうだろうけど、まぁいいか。


襲って来なかったら俺も撃たないし。


「じゃあ、しっかり歓迎してくれよ。絶対に襲い掛かって来るなよ」


「分かっとるわ。ガハハハハ」


信用できねぇ~な。


常にガンドに警戒させとくか。


「あれ、ガンドは?」


「ガンドさんなら、人々に食料を配っていますよ」


「なるほど、あいつなら請け負いそうだな」


「あなたはどうされますか」


「周助だ。ガンドを手伝うから案内してくれ」


「はい、こちらです。ついて来てください」


「じゃあな村長」


「おう、またここで待っとるぞ」


絶対に一人でここに近づくのやめよ。


てか、どう考えても強すぎんだろ。


あいつが最強の一角とかだろ絶対。


てか、ここの世界ゲームの時にはなかった魔法ばっかりだな。


まぁ、周りを見ても全く見た目が違うから関係ないんだろうけど。


もっとちゃんと知識をつけた方がいいな。


「こちらです」


「どうぞ。どうぞ」


「ありがとね」


「今回の食べ物は今までのとはレベルが違うわ」


「高級なお肉だったりお魚だったり、嬉しわ」


「いえいえ、俺は運んできただけなんで教会にお願いします」


「じゃあねお兄ちゃん。ありがとう」


「いっぱい食べろよ」


「ガンド頑張ってるな」


「おうよ、で村長はどんな人だった」


「殺人鬼だった」


「ははは、もしそうだったらシュースケは死んでいるはずだろ」


一回死んだんだよ。


まぁ、別にいいか。


でも、どうしてこの村は食料難なんだろう。


畑はさっき見たし、どうしてだろう。


「あの、どうしてこの村は食料難になってるんだ」


「この村の畑は育ちがよくないんです。育てても育てても普通のところの畑の三分の一しか出来なきなくて」


「土地の場所替えたらいいじゃん」


「したくても出来ないんですよ」


「なんで」


「教会との契約なんです」


「なるほど。どんな契約を」


「ここでは話せません。後ほど村長をお話しましょう」


「分かった。じゃあ俺もガンドを手伝うかな」

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