パーティー入れて下さい!!
俺は木で出来た一本の杖を握り、黒のローブを着る。
杖に先端には赤く光小さな魔石が埋め込まれている。
見栄えで言うのであれば小学校の時にハ〇ーポッターにはまって作った杖みたいだった。
おっさんにマジで文句言ってやりたい。
こんなお遊戯会の子供みたいな恰好させやがって。
でも、やるしかない。
ここで生きていくには・・・
すぅ~
「誰か~俺の事パーティーに入れて下さ~い!」
よし、やっぱりこっちを見た。
なんだかんだ言って俺の事興味あるんじゃん。
よし、誰か来い。
あれ、またみんな違う方を向きやがった。
なんでだよ。
俺装備もそろえてきたんだぞ。
まさか、新人はもうクエストを受けてもういないのか。
くそ、やっぱり早朝から簡単なクエストを受けて物で釣る作戦をするしかないのか。
「クソォォォォォォォォォォォォ」
どうだ。
地面に挫けて拳を地面に叩きつけるなんて相当困っているように見えるだろう。
これで絶対誰かが声を掛けに来るはずだ。
どうだ。
あれ、何か距離開いてない?
特に女が離れていってるように見えるんだが。
「ふぅ~」
よし、普通に話しかけるか。
同情でも無理だとはさすが冒険者。
心が冷め切ってやがる。
「あの、すいません。パーティーに入れてくれませんか」
この人が顔的に一番優しそうだ。
防具も武器も、なかなかの物を装備してるしな。
さらに、一番いいのは周りのパーティーに見えるやつらもなかなか良さそうなものを装備している。
まるでネトゲ時代の俺のパーティーのようだ。
めっちゃ入りたい。
「名前は?」
「鈴谷周助って言います」
「君何が使えるの」
「『ヒール』『リバイブ』の二つです」
「そうか、なら君はあっちの机にキスをしている子がおすすめだよ」
「えっ?でも、あの人酔いつぶれてますけど」
「あの子は昨日パーティーに捨てられたんだ。それで心が憔悴してしまっていてね。君はヒーラーのようだから頼むよ。あの子はこのギルドのムードメーカーでとても元気で優しい子だったんだ」
「初対面の俺がどうしてあいつの面倒見ないといけないんだよ」
「まぁまぁ、そう言わずにさ」
思いっきり肩を掴まれた。
痛いんだが。
何だこいつ。
根が性悪だな。
こいつのパーティー入ったらめんどそうだ。
仕方ないか。
はぁ~。
「分かったよ。俺があいつの面倒見るよ」
「そうかい、ありがたいよ」
「じゃあ。もういいから」
「あれ、それが終わったらパーティーに入れろとか言わないんだね」
「別に良くなった。あいつと組むよ」
「そうかい、じゃあ頑張ってね~」
男は笑いながらギルドから出て行った。
はぁ~。
めんどくさ。
適当にちょっかいかけて今日はわりかし簡単そうなクエスト受けてみるか。
こっそり、どこかのパーティーに『ヒール』かけても怒られないだろ。
どうせHP回復するだけだしな。
それに、スキルポイント10あったはずだしMP回復の魔法も欲しいな。
覚えておくか。
「鈴谷周助」
レベル 0 HP 100 MP 253 物理攻撃 0 魔法攻撃 0 物理防御 10 魔法防御 10 器用 20 素早さ 20 運 0
ステータスポイント 0 スキルポイント 10 魔法『ヒール』『リバイブ』『マナヒール』 スキル『魔法能力向上200%UP』『回復力500%UP』『スキルセット数UPレベル2』『魔法範囲拡大レベルMAX』『』『』『』 称号『』 リセット◎
よし、これで
オッケーだ。
これも後で試すか。
よし、寝てるやつ適当に起こして、今日は一人でクエストやるか。
「あの、すいません。大丈夫ですか」
「あ゛あ゛なんだよ」
「いや、酔いつぶれてるし心配になって。だってまだ朝の九時すぎですよ」
「あ゛あ゛なんだよ。俺の文句あ゛んのがぁ゛」
「いや、無いです。気を付けて」
「っち」
よし、これでオッケーだ。
適当にクエスト受けるか。
攻撃方法もないし採取とか配達クエスト受けるしかないか。
何にしようかなぁ~。
あっ、これいいじゃん。
〔隣の村の村長に手紙と食物を届けろ〕
これなら簡単そうでいいや。
受付嬢に持っていけば受けれるだろ。
「これ受けたいんですけど」
「受理いたしますね~。少々お待ちください」
何か昨日は何も思わなかったけど、この受付嬢体付きエッド。
言葉使いもゆったりしてて、なんか母性出まくりじゃないか。
まぁ、あんなにきれいだったら流石に結婚してるんだろうけど。
はぁ~、こっちの世界くらいでは彼女作りたいなぁ~。
「受理いたしました。ここへ向かってください」
「はい。分かりました!」
よし、元気いっぱいなところを見せて少しくらいは覚えてもらえるようにするか。
「頑張ってくだ下さいね~」
「は~い」
よい、絶対印象に残った。
まぁ、クエストクリア目指して頑張るか。