かわいい新入生!
篠町リルカのウワサ
ぶどうジュースを稀にカクテルグラスで飲むことがあるらしい。
4月のソライユ学園。
あたしたちが前にいた教室は新高校1年生たちがいっぱいいる。
ソライユ学園は再び賑やかになりそうだ。
「新1年生の女の子たち、かわいいよぉー♡」
「はい、みんなかわいいですね」
あたしの隣には新しい友達の桜木陽奈子ちゃんが。
「こんなかわいい後輩の女の子たちがあたしのかわいさに見とれて…きゃー♡あたし満たされてるよぉー♡」
「それは自分がかわいいと思ってるからかしら?」
「うわぁ!」
後ろからの声に驚く。振り向くと、あたしの親友の雪乃が。
「雪乃!」
「あら、新しい友達ができたのね?」
「うん!クラスメイトの桜木陽奈子ちゃんだよ!」
「よろしくお願いしますね」
ぺこり、と、陽奈子ちゃんがお辞儀をする。
「私は天野原雪乃、よろしくね」
雪乃も自己紹介する。
「あ!かわいい女の子だ!」
見知らぬ少女があたしを指差した。そして、あたしに近づく。
少女は、水色のショートボブに、眼鏡をかけた、眼鏡っ娘だ。
「あの…私、入学生の、乃木坂ひなみです!よければ仲良くしてください!」
「あたしは篠町リルカ!高校2年生だよ!よろしくね!ひなみちゃん♡」
「はい!よろしくです!リルカ先輩!」
(先輩…)
初対面の少女に先輩と呼ばれ、照れる。
「先輩…///」
「リルカ、戻ってきなさい」
お昼の時間。
あたしはルルカの手作り弁当を手に、陽奈子ちゃんと2年A組教室へ向かう。と…その前に。
「ひなみちゃん!一緒にお昼食べよ!」
「はい!先輩!」
ひなみちゃんを誘って、2年A組教室へ。
「リルカ先輩って、友達たくさんいるのですね!」
「うん!みんな仲良しで、かわいい友達だよ!」
「あ、改めて、はじめまして、乃木坂ひなみです!」
ひなみちゃんが再び自己紹介する。
「天野原雪乃、よろしくね」
「花咲琴子です、走ることが大好きです」
「桜木陽奈子です、よろしくお願いしますね、うふふ」
みんなの自己紹介が終わり、お弁当を食べながらおしゃべりする。
「ねえねえ!去年の秋にできたドーナツ屋に行ってみた!?」
「はい!あそこのドーナツって、とっても美味しいですよね!」
お昼が終わり、部活の時間。
入学式の日はお昼の後すぐ部活だ。
初めてソライユ学園に来る人にとっては体験入部のシーズンだ。
あたしはひなみちゃんに部活について話す。
「ひなみちゃんはどこに入部するの?」
「うーん…いろいろ見てみたいですね」
「そっか、じゃあいろいろ見て回ろうか!」
あたしはひなみちゃんといろんな部活を見て回ることにした。
「先ずは陸上部だよ!」
陸上部…琴子が所属するしている部活だ。
「あ、リルカちゃん!どうしたの?」
「今日は部活の案内人だよ!」
「あ!琴子先輩!陸上部なんですね!」
「うん!走ることが好きで陸上部に所属したの!」
琴子は位置に着く。
あたしも何故かブルマ姿になり、位置に着いた。
そして、パーン!
よーいドンの鉄砲とともに走る。
「琴子先輩早いなあ、それに対してリルカ先輩は…」
素早く走る琴子と、のろのろ走るあたしに差がつきまくりだ。
「次は体育館に向かうよ!」
セーラー服に着替え、次の部活に向かう。
「ここはバスケ部にバレーボール部だよ!」
ソライユ学園の体育館は複数の運動部が使う場所だ。
「次は吹奏楽部に軽音部だよ!」
あたしはひなみちゃんと音楽室に向かう。
「見て見て!多彩な楽器がいっぱいだよ!」
吹奏楽部、軽音部は女の子オンリーな部活だ。
吹奏楽部は、トランペット、サックス、ホルン、トロンボーンなどの楽器を使う。
軽音部は、ギターやベース、ドラムにキーボードを使う部活だ。
「あら?リルカちゃんじゃありませんの、うふふ」
あれ?このおっとりぽやぽやした声は…
「レイナちゃん!?」
あたしの一番の味方、有栖川レイナちゃんだ!
「あたくし、ピアノを習ってますので、軽音部でキーボード担当してますの♡」
「そうなんだ!」
それから、吹奏楽部と軽音部の曲をしばらく聞いた。
「次は手芸部だよ!」
あたしとひなみちゃんは被服室に向かう。
「やほ!雪乃!」
「リルカどうしたの?」
「部活の案内人だよ!」
手芸部は雪乃が所属する部活だ。
「雪乃先輩は手芸部で何をしてるのですか?」
「服を作ったりしてるの。よく、リルカから依頼されているわ」
「それで、どんな服なのですか?」
雪乃はあたしから依頼された服を取り出す。
「こんなのとか」
「メイド服…リルカ先輩は何故それを…」
「わーい!メイド服!」
あたしはそそくさとメイド服に着替える。
「じゃーん!あたしのメイド服!かわいいでしょ?」
「先輩、まったく恥ずかしがることもなく平然と着れますね…」
メイド服を痛く気に入り、メイド服のまま被服室を後にする。
「次は美術部だよ!」
美術部…あたしが所属する部活だ。あたしは毎日、多彩な絵を描くのだ。
「やほやほ!まいちゃん部長!」
「あらリルカくん、そのメイド服リルカくんらしいわね」
クールビューティな美術部の部長、大宮舞花ちゃんだ。
あたしはキャンバスを用意し、絵を描き始めるが…
「ううぅ…メイド服のスカートが引っかかるよぉ…誰だー!メイド服着せたのはー!!」
「先輩、自分で着たじゃないですか…」
あたしはメイド服を脱ぎ、ブルマ姿になる。
「これならスカート引っかかりがなくなるよね!」
「そりゃスカートはかないですもの…というか何故に体操服ですか?」
「だってスカート引っかからなくて動きやすくてかわいくてセクシーだもの♡」
「普通に制服でいいと思いますよ…」
そして、絵が完成した。
「じゃじゃーん!お人形遊びのネコミミちゃん!!」
ネコミミが生えたゴスロリ姿の女の子が人形で遊んでいる絵だ。
「リルカ先輩って、とっても絵が上手なんですね!!」
「えへへ、それほどでもあるよ///」
「決めました!私、美術部に入部します!」
「ええっ!?いいの!?」
「こんなに素敵な絵を描くリルカ先輩に憧れてます!入部させてください!」
まさかの入部希望だ。美術部にかわいい後輩がもう1人増えた。
「それじゃあ、新入りくん、入部届を書いてきて頂戴」
あたしにかわいい後輩ができて、その上美術部に所属してもらえるなんて、なんていい日なんだろう。あたしは今日という日を大切にしたい。
「かわいい後輩ちゃん、ゲットだよ!」
To be continued...
おまけ
リルカ「メイド服のスカートが引っかかる…もう着替えよう…」
引っかかったスカートがキャンバスを倒し、メイド服に絵の具が着いてしまった!
リルカ「ああー!雪乃に縫ってもらったあたしのメイド服があぁー!!」




