ソライユの学園長
リルカ「暑くなってきたね、熱中症には注意してね。あたしも暑すぎておへそチラ見えのキャミソールにパンツ姿でないと夏を過ごせないよ…」
ソライユ学園は今日も穏やか。
ノースリーブセーラー服姿のあたしは今日もはしゃいでいた。
「購買に急がないと!あたしのお気に入りのスイーツが待ってるよ!」
あたしは走る。
とにかく走る。
購買まで走る。
「こら篠町!」
誰かに呼び止められた。振り向くと、外見年齢14歳の水色ツインテ少女が。
「何?あたし急いでるの!」
「学園でどえらい人に対してその話し方はなんだ!」
ああそうだ、ソライユ学園の学園長だ。
「って、誰かと思えば霧華ちゃんだ!」
「霧華ちゃんゆうな!」
そう、このロリな学園長が空癒霧華ちゃんだ。学園長でありながら、外見年齢14歳を保ってるロリ学園長だ。
「それよりあたし、早く購買のスイーツを買わないと!」
「そんなに急いでも何も変わらない、物事はゆっくりとやればいい、篠町、それを覚えておくんだ」
そう言って、霧華ちゃんは学園の見回りに戻った。
あたしは改めて、スイーツを買いに向かった。
それからお昼の時間。
あたし、雪乃、琴子、陽奈子ちゃん、志穂ちゃんとお昼ごはん。
「ねえねえ雪乃、霧華ちゃんってかわいいよね」
「リルカ…あの人はああ見えてもソライユ学園の学園長よ」
「見た目は中学生だけどね」
琴子はくすくす笑う。
「そう言えば、学園長は全校集会の時もちょくちょくお話しますよね」
「そうなのよね」
「あの…学園長からのお話の時、キャーキャー歓声があがりませんか?」
そういや志穂ちゃんの言う通り、学園長の話の時に毎回歓声があがったよね。
「そうよね志穂、まあ毎回「静まれ愚民ども!!」で止められるのがお約束だけどね」
「雪乃も歓声あげてたりするでしょ?」
「毎度歓声あげてるリルカに言われたくないわよ」
「てへぺろっ☆」
それから学園長に関する話はしばらく続いた。
それから学園が休みの土曜日。
あたしはメイドカフェ、メルティでバイト。
「ねえねえ唯ちゃん!あたしの学園の学園長って、かわいいんだよ!」
「そうなの!?どんな感じにかわいい?私も見てみたいな!」
唯ちゃんも興味津々だ。
とその時、カフェの扉が開き、入店したのは…
「あ!ウワサをすれば!」
「え!?あの人なの!?」
あたしは急いで霧華ちゃんの接客に向かう。
「おかえりなさいませ、お嬢様♡」
「誰かと思えば篠町!ここでバイトしてるのか!?」
「ええ、そうですわ♡」
あたしはお嬢様口調で霧華ちゃんに接する。
「いつもと雰囲気違うな、何故普段からそう接さないのやら…」
ちょっぴり呆れる霧華ちゃんだが、ちょっぴり嬉しそう?だ。
「まあよい、オムライスを頼む」
「かしこまりましたわ」
あたしはオムライスを取りに行くついでに、唯ちゃんを呼び出す。
「ほらほら、こっちだよ!」
「ウソウソ!?あの人なの!?」
唯ちゃんも急いで霧華ちゃんのもとに向かう。
「お待たせいたいましたわ、お嬢様♡もっと美味しくなるようにおまじないをかけますね♪」
今回はダブルでおまじないだ。
「「美味しくな〜れ♡萌え萌えきゅーん♡」」
おまじないをかけ、霧華ちゃんがオムライスを食べ始めたところで、唯ちゃんが声をかける。
「あの、ソライユ学園の学園長さんですよね!?」
「あ、ああ、いかにも私がソライユ学園の学園長だ!」
「話は同僚から聞きました!あなたって、かわいいですね!」
「かわいいとはなんだ!綺麗と言わんか!まあ、よく言われるけどな…」
それから唯ちゃんと霧華ちゃんの話は続き、オムライスを食べ終えたところで、霧華ちゃんはカフェを出る。
「篠町をよろしくたのむ、では、私はこれにて」
「行ってらっしゃいませ、お嬢様♡」
それからバイトを終わらせ、家に帰ってだらだらが続いた。
それから次の月曜日。
「うわー久々の遅刻遅刻!」
あたしは急いで学園に向かう。
「やばいよ!かなり時間過ぎちゃったよ!」
学園に入り、急いで2年C組教室に向かう。
「止まらんか篠町!」
霧華ちゃんに呼び止められるが、あたしは振り向く暇もなく教室に入る。
「誰もいない…」
教室はあたし以外1人もいなかった。
「だから言っただろう、今日は祝日だ」
「ふえぇー!?とんだ無駄骨だよぉー!?ふえぇぇー!!」
あたしはその場で女の子座りして、涙を滝のように流して泣いた。
「それくらいで泣くでない、とにかく学園を出て、休日を満喫するがいい…」
あたしは学園を出て、レイナちゃんの豪邸で慰めてもらい、ティータイムすることにした。
祝日に学園生活を送ろうとする苦い思い出になったが、これからも楽しい学園生活を送りたい。
「ん?私が何故祝日に学園にいるかって?私は休日出勤だ。学園長は休日出勤があることが当然だ」
To be continued...
おまけ
リルカ「霧華ちゃんって何歳なの?」
霧華「霧華ちゃんゆうな!これはトップシークレットだ(1回言ってみたかった)」