サービス開始
「暑い...」
俺の名前は、若葉 瀬軌 高校1年生だ。
今日は7月21日、気温は31度だ。
真夏の奥義:部屋にこもってクーラーガンかけして〇リガリ君を食べる、を実行したいが、そうもいかない。
いきつけのゲームショップで予約しておいた、All・Free・Online(AFO) というゲームを取りに行くため、暑いのを我慢し、取りにきている。
スキップしながらどこかへ向かう姿は、周りからすると、なんだあいつみたいな冷たい目や、いいことがあったんだろうと生温かい目等でみられたが、仕方の無いことだと思う。
そんなことを考えていると、ゲームショップ「ガース」がみえてきた。
5m、4m、3m、2m、1m、とはやくやりたいこともあり、店までのきょりを数えていたところ、1mまできていたところで自動ドアが開く。
「こんにちは~、予約してた物、とりにきました~」
「おっ、来た来た。そろそろ来るんじゃないかと思って店仕舞いの準備をしてたんだよ。」
「それで、店長もやるんですか?」
「もちろんやるけど?」
この人はこの店「ガース」の店長、倉田さんだ。店長はゲーマーなので、どう考えても繁盛して無さそうだが、ゲーマー繋がりで客が来ているそうだ。
そして、やはりこのゲームもするらしい。
中学からの知り合いなので一緒にAFOをする約束をしてから店を出た。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
さて、ここでゲームの紹介をしよう。
このゲームは、ヘルメットのようなものを頭にかぶり、横になって右耳辺りにあるスイッチを押して、「起動」というと、ゲームが起動する。
今は、使うためのIDを設定している。
サービス開始15分前から先にIDを設定できる。
最初に使う人の脳波とIDを登録して、別の人のものや、別の機体でできないようにしているらしい。
なお、今の時間は12時53分だ。
サービス開始は13時なので、あと少しだ。
あと少し非常に微妙な時間なので、トイレなどを済ませることにした。