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本当にありそうでなかった怖い話  作者: 久悠ふみ
ほんのいたずらのはずが…。ホラー要素あり
4/31

いやがらせの報復~前編~☆ミ

1話完結を目指してたんですけど、ながいと感じたので2つに分けまーす

あれは10年くらい前の冬の日、淡路島へ行った日に起きた出来事です。


メンツはわたしこと、小ヶ岡(おかおが) 蒼白(そうはく)と愉快ななかまたち二人、そしていじられキャラの南着手(なんちゃって) (えみ)の4名。


2日かけて、淡路を堪能したわたし達は帰宅の途中だった。

道中の運転はわたしが担当して、いじられっこのエミとその他の子は車内を賑やかにして、わたしが眠くならないようにしてくれていた。

手の親指のつけねのところにあるツボを刺激してくれたり、空になったペットボトルで肩をたたいてくれたり。

なかでも車内で流す音楽に気を付けてもらえたのも助かった。

激しい曲だとついついアクセルを踏み込んでしまったり、ゆったりした曲だと眠気を誘う。

車内での曲選択はなかなかの難易度だ。

友人たちには曲ソムリエの称号を送りたいと思ってしまう。


そんな帰り道の道すがら、ちょっと静かになってきたなと後部座席を確認すると、エミが二日間の疲れからか気持ち良さそうにスヤスヤと眠っていた。


(おんなじように疲れているわたしがもくもくと運転しているのに、なんて能天気なんだろう…。)


腹が立ったわたしは腹いせに暖房をかなり暑くなるように設定した。

厚着をしていたエミは暑さでか目覚めた。

『あついよ~、なんでこんなに暑くしてるの?』

「車内まで冷え込んできてるから暖房いれてるんんだよ~。あまりにも暑いようなら上着とか脱いでおいたら??」


おそらく相当に暑かったのだろう。

素直にコートとマフラー等のあったか装備をはずしたエミ。


『脱いでもあついよ~…。あついー、あついー。』

確かに車内はわたしでさえ暑いと感じていた。

しかしいくらなんでも鬱陶しい。


しばらくそのまま走っていると、放出(はなてん)という駅が見えてきた。いまだにエミは暑いコールを続けている。


「エミ、ちょっとあこの駅にある自販機で飲み物買ってきて欲しいんだけど…。」

『いいよー! もう暑くて暑くてどうにかなっちゃいそうだったのだぁ~!』


嬉々として車から降りたエミを確認して、仲間二人とうなずきあうわたしたち。

しばらくして、車の方へと戻ってきたエミ。

手には人数分の冷えていると思われるジュースを抱えている。


『寒い! すごく寒いー!』

当たり前だ。

いくら車内は暑くても外は冬、それに風もなかなかに吹いている。そんな中へ防寒具を身に付けずに外へ出れば寒いに決まっている。

車に戻ろうとエミが扉を開けようとする。


ガチャ…、

ガチャガチャガチャ!


『開かない! 空かないよ! 寒い! めっちゃ寒いよー!!』

エミが降りると同時にドアをロックしていたのだった。

無情にも彼を置いてきぼりにして車を走らせ始めるわたし。

といっても10数メートルした辺りで開けるつもりだった。

しばらく走ってエミの姿が見えなくなり始めた頃、車におかしなことが起こり始めた。

風が強くなったのか窓ガラスがガタガタと音をたてて震えだし、そしてなぜか3人のスマホが同時になり出したのだ。

エミにはわたしの番号しか渡していない。

だからあとの二人にかかってくるはずはないのだが…。

3人はうなずきあい、意を決して同時に着信ボタンを押した。


…。

なにも物音がしない。ただ車が走る音と窓のガタガタ音がなるだけだ。

わたしがカーブに差し掛かると、受話器からすぅ…っと息を吸う音が聞こえた。そして、


『どうしてボクを置いてきぼりにしたの? 待って、開けてっていったのに!!!!』


スピーカーがわれるかというレベルの大音量で声が響き渡り、それに驚いたわたしは思わずアクセルを思いっきり踏んでしまった。

ガードレールを超え、落下をはじめるわたし。

共に意識も落ちたのであった。






ブックマーク、評価よろしくお願いいたします。


前編では事件を。後編ではその後を書いてます。

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地震からめざめると男性だけの異世界でした!

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上記連載の2作品も、どうぞよろしくお願いいたします♪

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