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本当にありそうでなかった怖い話  作者: 久悠ふみ
お試し用サンプル(ホラー編)

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守られた約束

サンプル用、めちゃ短いです。

「ゆーびきりげんまん♪ 嘘ついたら顔面はーれつ♪ 大人になったら絶対結婚ね。もし嘘ついたら…。もう、恥ずかしいから言わせないでよね! そのかわいい首に指だけでハグしちゃうんだからね! わかった??」


無邪気に指切りをかわしはしゃぐ女の子。

その笑顔に邪気はなくただ純粋に男の子との将来を夢見ていました。



しかしその思いが報われることはなく、女の子が中学校のときに他界。交通事故でした。

それから男の子は大人になって結婚しました。

相手は約束の少女のお姉さん。

彼女は妹が亡くなった際の絶望から立ち直れずにいました。

毎日毎日お見舞いに行きました。

やがてお姉さんは男の子のことを心のよりどころとし、2人の仲は進展していき、5年前に周囲をやめもきさせながらゴールしたのです。

お姉さんも妹のことを男の子が気にしているのがわかっていたので、ゆっくり待っていたのです。

愛ですねぇ♪

青春していて羨ましいですね♪


ある日のこと、男の子が寝ていると、彼を呼ぶ声が聞こえます。そこへいってみるとなんと亡くなったはずの女の子が…。


『◯◯くん、約束守りにきたよ』


しかし男の子にはもう妻がいます。

それからというもの毎晩、女の子は彼のもとを訪れました。

ある日のこと、夜中に妻が起きると、なにやらヒソヒソと話し声がします。

声を辿ると、そこでは旦那が1人で喋っているではありませんか。

最初は何かの見間違いかと思った奥さんでしたが、2日3日と続くうちに見えない誰かへと話しかけるようになった彼の相手への笑顔が増えてきました。

旦那の目は焦点が合っておらず、見えない誰かの頭を撫でるように、宙をゆっくりと撫でています。

そして部屋の中には、アスファルトの焦げたような、ひどく生臭い匂いが充満していました。


次第に怖くなって、旦那さんを1人にして実家に帰ってしまいました。


「……うん、そうだね。やっと一緒になれたね」

旦那が宙に向かってそう呟いた瞬間、何もない空間から『ふふっ』という、少女のくぐもった笑い声が聞こえた気がしました。


「長かったよ。ずっと、ずっとこの時をまってたんだからね!」


邪魔者がいなくなった部屋で、女の子はこれ幸いと彼を慰め、ついに彼の心と体を完全に手に入れたのです。もう二人を妨げるものはなにもありません。


数日後。

異臭騒ぎで駆けつけた警察が、とある夫婦の部屋で発見したのは、元旦那の首吊り遺体でした。

その遺体は、なぜか満面の笑みを浮かべ、両腕で見えない誰かを愛おしそうに、きつく、きつく抱きしめたまま硬直していたそうですとさ……。



女の子に寄り添う覚悟を決めた男の子。

彼が女の子と別れることになろうとも、もう彼に戻るべき肉体は…。



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地震からめざめると男性だけの異世界でした!

田舎の怪盗夫婦。消えた財布はどこへいった!

上記連載の2作品も、どうぞよろしくお願いいたします♪

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