ツクシの怨返し~大助の日記より~
日記です。
あの日、僕は夢の中でただ1人ぽつんと川原のコートでサッカーをする兄達を見つめていた。
兄もこちらに気づいているのかして、チラチラとこちらを振り返っている。
朝に言ってたから来てみただけなのに、なぜそんなにチラチラと見るの?
いつものように、誘ってくれればいいのに…。
自分からあの輪のなかに入っていく勇気はない。
兄たちはすごく仲がよくて、僕ではきっとあの輪のなかで浮くのが目に見えている。
それがこわい。
でも優しい兄はそんな僕が浮かないように、毎回気にかけてくれていた。
そう、優しい兄なのだ。
あんな怪訝な様子でチラチラと見てくるような性格ではない。
だからこそ僕にはここが夢の中なのだとわかった。
だいたいからして今の僕はなぜか視点が低いのだ。どう考えても夢なのである。
それに何の因果なのか、今の僕の周りはたくさんのツクシに覆われている。
ツクシは昨日のうちにかなり燃やした。だがまだこんなにあるなら目が覚めたらここもまた燃やしに来なくては…。
気づいたとき、僕は自分の部屋にのベットにいた。
体を起こして台所に行こうとするもまたもや体の動かし方がわからない。
とりあえずと思って寝返りを打とうとしたらあっさりと転がることができた。
転んだ拍子にあることに気づいた。怪我の功名とでもいうべきか、立ち上がることのできない理由。
(あぁ、今の僕には足がないのか…。)
考えてみれば納得である。確かに足がないのに立てるはずがない。
それに気づくことがキーワードだったのか、一度そのことに気づいた後はもう自由に動くことができるようになった。
部屋の扉を開けて、階下をのぞくと父親の足が見えた。
(今の僕には足がなくて難儀しているのにその足が憎い! 自由に動かせる足が憎い! 憎い! 憎い! 憎いニクイニクイ!!!!!!)
突然の父への憎悪に包まれた僕は、いま自分が開いたばかりの扉を父へと投げつけた。
もちろん外したり、投げたりするための手や腕はない。
念力だとでも言えばいいのだろうか?
(この力さえあれば、なんだって、そう…、それこそあのゲームの世界の中のようにすべての人を〇〇しにだってできる。)
最初のうちはそのゲームを普通に楽しんでいた。
他所の国の領地を奪い取って、その家の家臣たちを臣下にして、また攻める・・。
いつのころだったか、そのゲームにパワーアップキットが発売された。
それを取り込んだ僕は、その内容に驚くとともにずぶずぶとハマっていった。
他国の武将の忠誠度を自由に変更したり、戦死か病死を選んだり、はては寿命を変更したり…。
そして、普通のプレイにマンネリ感を抱いて辟易し始めていた僕を、さらに魅せる要素がもう一つあった。
捕虜の扱いの選択肢が増えていたのだ。
今迄では、斬首・臣下にする・逃がすの三択だったところに加えて拷問や市中引き回し、処刑なんてのも増えていた。
日に日に残酷さを求める自分に歯止めが利かなくなり、狂気に駆られていった。
親や兄の前では平静でいられた。
だが一人になったり、言葉に出したりするとその言葉の端々にその狂気がにじみ出るようになっていた。
その矢先での今回のことである。
限界のない万能感を得たかのような心境になった僕は投げた扉より外へ出て行った。
その後のことは覚えていない。
どこをどう進み、何をして、いつどのようにしてこの力を振りかざしていたのか。
気が付いたとき、僕がいた場所、それは…。
大きな火に包まれた河原の広場だった。
ブクマ、評価よろしくお願いいたします。
この話を書いているとき、まるで大助がわたしに乗り移ったのか、はたまた書かそうとでもしているのか、自分でも信じられないくらいのタイピング速度でしたwww
いつもあの調子ならサクサク進むのに…。
大助の霊よ! 書く時だけでも力を貸しておくれーーー。
あ、現在何を思ったのか異世界転移系のお話を書いております。
今のところ14話まで仕上がっていますので、完成してから一週間に一話のペースで連載を開始いたします。
投稿の暁にはどうぞご一読くださいませませ☆彡
ちなみにタイトルは…。
『地震からめざめると男性だけの異世界でした!』です。
どうぞよろしくお願いいたします♪
セリカ




