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本当にありそうでなかった怖い話  作者: 久悠ふみ
今回のテーマは歴史。主人公は途中からなんと戦国時代へ!? 恋愛ありTSあり、これまでの作品とは一味違うよ!
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ツクシの怨返し~だるまさんが転んだ~

普段通りの代わり映えのない日常。

そのワンシーンの些細な出来事から、それは始まりました。

家族構成は父『幸隆』、兄『幸村』、弟『大助』の3人。

家名は『真田』です。

このお話に出てくる人名は仮名です。


【1日目】

朝、幸隆が台所で新聞を読み、幸村が調理を行う。

大助はいつも夜中に戦国時代を舞台にした国盗りゲームをしているため、寝坊してくる。

ちなみに操作している大名は上杉家だ。

この日の朝、大助は

「ついに武田を滅ぼした! 信玄を除く家臣は上杉に名を連ねることになった!」

と朝から大騒ぎしていた。

昨日は見える範囲に生えている大嫌いなツクシを刈り取って、庭で火にくべていた。

なんでも、食卓にツクシごはんやツクシの和え物が並ばないようにしているのだとか…。


大助は知らないようだけど、冷凍庫にツクシが凍らせてあるのは秘密だ。


「あ、父さん、今日は友達と川原のコートでサッカーしてから帰るから遅くなるよ。」

「若いなぁ幸村、間違っても1人で相手陣地の本丸に突撃してゴールを決めたりしないようにな。友達との協調性も大事だぞ。」

「わかってないなぁ父ちゃん、兄ちゃんは猪武者だぜ」

「だーれが猪武者だだれが!」

「ひらいひらい! ほっへがちひれるー! (いたいいたいほっぺがちぎれるー!)」

「ふたりとも、よさぬか。殿の御前であるぞ?」

「またかよ父さん、どうせただの言い伝えだって!」

「ほおひゃんのほほばにひはがっれ、ほろほろはなひてー。(父ちゃんのことばにしたがって、そろそろ離してー。)」


父、幸隆のひとことに反感を抱きながらも、じゃれあいをやめ服装をただし、神棚に片ひざをつく幸村と大助達なのであった。


この真田家には妙な言い伝えがある。

1、春を迎えたならば、神棚のだるま像の前に、土ごと持ってきたツクシを供えるべし、ツクシのつがいであるスギナは切り離してはならない。


2、だるま像の前にて不敬を行うべからず。もし背いたならば、だるまが目覚め、その家に災いを招くであろう。


と言うものだ。

なので我が家では、常に神棚におわすだるま像を殿と呼んでいる。

ただの言い伝えである。従って律儀にそんなことをする必要はないとおもうのだが、父は祖父より絶対に守れと言い含められていたようである。

ちなみにこのだるま像、なぜか目が描かれていない。画竜点睛の言葉にあやかって、【余計なことをすると、思わぬしっぺ返しがくる。】とでも表現したかったのかもしれない。




午後。


朝の予定通りに、友人の政宗や元親、後輩の鹿之助らとその他の5人(歳三、麟太郎、小六、半蔵、総司)と共に川原のコートで集まった幸村たち。

この川原にはサッカーコートのほかにも、テニスコートや草野球のスペース、ゲートボールの場所などがある。

世代問わず集まることでの交流で地域の活性化に繋がればという意図で作られたものらしい。

3人で1チームの3チームに別れた幸村たちは、1チームを待機にして、ローテーションでそのコートでサッカーをしていた。

今は幸村たちが待機しているところである。

幸村は政宗と元親のことをそれぞれ、政やん、元親。

政宗は幸村、親っさん。

元親はそのまま名前で呼んでくる。お堅い感じなのが特徴だ。

「でな政やん、元親が風紀委員長に告白してふられたんだけどな、どんなフラれかただったと思う?」

「どうせとりつく島もなく、にべもなく断られたんだろう? なぁ親っさん?」

「政宗、それのほうがましだったよ。」

「なんでも前に委員長に回収されてた雑誌を地面に置いて、踏み絵にされたらしいぞ? なぁ?」

「……。」

「あれ? 元親?」

もともと寡黙な方ではあるのだが急に黙り混むのは珍しい元親。

草野球のスペースにあるベンチを指差しながらぼそりと元親が、

「なぁ、少し前から気づいていたんだけどさ…。」

「ん? どうしたん元親?」

「親っさんどしたー?」

「あこのベンチにおいてあるのって、だるま像…だよな?」

「え? あ、ホントだ。誰かが置いてるのかねぇ?」

「だれがだるまなんか持ってくんだよw」

「あのだるま、ずっと俺たちのほう見ていないか?」

「親っさん、置物なんやからこっち見続けてんのは当たり前やんw」

「そうなのかなぁ…。」


ピーーーっ!


交代の合図だ。

「次、幸村チームなかへ!」

なぜか審判をしてくれている地域のゲートボール部の松平光國さんの合図だ。

だるまがいたか、いなかったかにいまだ悩んだままの元親をつれ、3人はコートへ入った。

結局だるま像は、サッカー中チラチラみていたがずっとこっちを眺めており、さぁ帰るぞというときに見ると消えていた。


誰かがもって返ったのだろう。

脳裏にふと思い浮かんだありえない可能性を打ち消すように、幸村はそう結論づけた。


この時、この可能性を信じていれば、のちにあのような悲劇を産むこともなかっただろう……。








ブックマーク、評価、よろしくお願いいたします。



おやおや? ツクシがテーマなのにだるまが活躍しているぞー?

そう感じたお方、安心してください。ツクシの出番はまだ先ですw


花粉がひどいです、みなさんは大丈夫ですかー?

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上記連載の2作品も、どうぞよろしくお願いいたします♪

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