リア充と丑の刻参り 男の選択
妖怪を出させてみました☆
うっかり下書のときのタイトルで出しちゃってました笑
リア充の末路、丑の刻参りの呪いってタイトル長いので…。
キィィ~…バタン。
キィィ~…バタン。
震える彼女を抱きしめ、男は何が来ても彼女を守ろうと扉を睨み付けていた。
そう、確かに男も震えていた。
しかしそれは怖さからではない。大好きな彼女を守らんとする想いからくる武者震いであった。
ベリベリベリッ!
個室のドアを壊す音がしているとき、扉を見ていた彼はふと誰かの視線を感じた気がした。
「ねぇ、彼女の命と貴方の命、どちらが大事?。どちらか片方だけを助けてあげる。」
視線を感じてキョロキョロしていると声が聞こえてきた。
彼女だ。
震えていたはずの彼女がしゃべっているのだ。
「おい、こんな時になにを冗談言ってるんだ!」
「選びなさい。」
おかしい…彼女はこんな話し方をしない。
「…彼女の命だ。お前は誰だ。」
怪談や妖怪に詳しい彼女ならすぐにわかっただろうが、ホラーに興味のなかったわたしには、コイツがなんなのかわからない。
「質問は受け付けない。貴方が死んで、彼女が助かる。」
不吉な言葉を最後に、彼女は気を失ったのか脱力してもたれかかってきた。
彼女が重石となって身動きがとれない。
そんな時、
コンコンコン。
「花子よ、遊びましょう。」
扉が叩かれ、声が聞こえた。
この声は今しがた彼女から発せられた声だ。
声の主は扉をよじ登ってこちら側へやってきた。
あぁ、女子トイレ手前から3番目の開かない扉、彼女こそがきっと…。
「男はわたしの居場所を壊し、怒りに触れた。だから消した。安心して、彼女は助かった。約束通り、貴方の命を貰う。」
噂に反して見目麗しい彼女に、
トイレの花子さんに、
わたしは○された。
目が覚めた。
おかしい。わたしは死んだはず…。
辺りを見回していると、妙に視線が低いことに気がついた。
訳もわからないまま、わたしは歩く。
どこへ向かっているわけでもないが、なにやら妙な欲が今のわたしにはある。
(この感覚は、このよく分からない欲望はなにを求めているのだろう?)
なにもわからない。
はじめは2本足で歩いていたが、4本での方が歩きやすいことに気づいた。
(あれ? どうしてワタシは、2本でアるいてイタンダ?)
しばらく歩いていると、雀の群れが話しかけてきた。
「あっちに人間の女がいるぞ、あとはお前の仕事だ。」
そういってどこかへと飛んでいった。
わからない。
わからない。
わからない。
ただ本能は雀の言葉に従おうとしている。
本能に身を任せて歩いていると、どこかで見たような人間の女がいた。
彼女も遠目にわたしに気づいたのか、小走りで駆け寄ってくるが、わたしを見ると急に怯え始め、腰が抜けたのか座り込んでしまった。
(タベタイ、タベナクチャ、コイツハスワッタカラエサダ。エサダ。)
「あー…。疲れた。もうちょっと休みたいけどそろそろ行こうかしら。」
(ナンダ…エサジャナイノカ。)
ちょっとガッカリしながら人間の女についていく。
なぜかそうしなければならない気がするのだ。
どれくらいそうしていただろう…。
「ここまで送ってくれてありがとう。」
唐突に人間がそう告げ、わたしの顔になにやら被せてきた。
それはお面だった。
その一言を受け、お面を授かったわたしはその人間の女に興味がなくなった。
「さようなら、わたしの恋人。」
そんな言葉が聞こえた気がしたが、わたしには関係ない。
森へと帰ったわたしは、その後は人間に関わることなく。
天寿を全うするまで、森の木とともにすごしたのでした。
ブクマ、評価よろしくお願いいたします
彼氏さんの彼女を守りたいという願いの強さが、妖怪になって現世にとどまったという感じです♪
さて、このシーン、彼女からはどう見えていたのでしょうか?
それはまた、次のお話で♪




