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本当にありそうでなかった怖い話  作者: 久悠ふみ
お風呂場に誰かいる! 姿の見えない相手の正体とは!?ホラー要素あり
10/32

影☆ミ

皆様、本日もまたこの怖い話へと足をお運びくださいやして、誠に有難う御座います。

え? 俺たちはもっと怖いお話が見たいんだ?

へへへっ、旦那さん、もちろん承知しておりやす!

そんな怖いもの知らずな皆様のために今夜もまた不思議なお話をもって参りましたよ♪

では1席、どうぞお付き合いくださいませ。





ーーーーーーーーーーーーーー。


わたしの家は昔ながらの田舎の家。

みなさんは、家の外にお風呂場やトイレがある。

そんなおうちに住んだことはありますか?

野外にあるトイレでよく聞くのは、お盆になると窓から亡くなった人が覗いているとかいうお話が有名ですが、今日皆さんに聞いてもらいたいのは、わが家のお風呂のお話です。


わたしはこの家にお爺ちゃんと二人ですんでいます。

あぁ、自己紹介が遅れましたね。

わたしのことはとりあえずAとでもお呼びください。

お爺ちゃんはKでよろしくお願いいたします。


Kは換気という言葉が大好きで、私がお風呂に入っているときでも平気で窓を開けようとしてくる変わり者。

そんなKなんですが、去年の終わりに身罷(みまか)ってしまいました。

あ、すいません。作者のじい様はまだ生きているものでして、亡くなると書きたくないので、こんな表記にさせていただいたのですがね?

え? 書いてるって?

細かいこと気にしちゃいけませんよ旦那。


まぁ話を戻しますとお爺ちゃんが身罷られましてね?

それ以来、お風呂で様々な怪異が起こるようになったのです。

お風呂に入っていると急に視線を感じたり、またある時には髪を洗っているとき、誰かが頭に手をおいているようなか感じがしたり、とね?

イタズラ好きな1面のあったお爺ちゃんのことです。

またか、と呆れながらもそんな見守ってくれている祖父に感謝しながら過ごしていたわけであります。


ある日を境に、朝起きると浴室の扉が開いているようになりました。

換気大好きなお爺ちゃんのことですから、生前と同じようにやっているだけだと思っていました。

その扉が開く時間というのはどうやら決まっているようでして、夜中の2時半になるとひとりでに開くようです。


ある日のこと、寝汗をかいたわたしはお風呂にはいることにしました。

時刻は2時。

もうすぐ例の扉が開く時間です。

窓でも寒いのに扉が開くのではせっかくのお風呂なのに意味がない。そう思ったわたしは浴室の内側からテープを貼り付けて、明かないように固定しました。

シャワーを浴びて浴槽に浸かっていると、


ピピピピピッ!

ピピピピピッ!

タイマーを2時半に設定していた携帯が鳴り出しました。

どうやら2時半前になったようです。

扉へ向けて携帯の動画撮影を開始してしばらく…。

するとどうしたことでしょう、

ベリベリベリ。

ベリベリベリ。

ひとりでにテープが剥がれていくではありませんか。

そして、

キィィ~…。

扉が開きました。もちろん扉の向こうには誰もいません。

お爺ちゃんに会えるかもしれないと淡い期待を抱いていたわたしは残念な気持ちになりながら、撮影した動画を再生してみました。

そこには先程見たのと同じように、テープが剥がれる光景が写っていました。



いえ、

ただ一点だけ違っていました。

それは…。













髪の長い女の影が写っていたのです。

扉が少しずつ開く度にあらわになっていく女の姿。

わたしは動画を見続けているのが怖くなり、閉じようとしました。

するとどうしたことでしょう。

突然、まるで早送りにでもなったかのように扉がガラッと開き、女が幽鬼のごとくフラフラと近づいてきたかと思うと画面からふっと消えました。

もうわたしは再生を止めようと必死で停止ボタンを押すのですが止まりません!

携帯を地面に叩きつけて画面を割りましたが、それでも動き続けています。

呆然と地面に落ちた携帯の画面を眺めていると、突然画面がカメラ機能に切り替わりました。


そして自撮りのカメラに切り替わり、そこに写っていたのは。


わたしの首もとに出刃包丁の刃を当て、ニヤニヤと笑っている女がいました。



女の姿に、わたしは見覚えがありました。

それは、些細なことでのケンカが端をなし、徐々に精神がやられていってしまった元カノでした。

すまない!!

消えてくれ!!!

南無阿弥陀仏!

南無阿弥陀仏!

わたしは必死にお経を唱えました。

すると耳元で声がしたようにかんじました。


その後のことはよく覚えていないのですが、元カノの友だちに電話をしました。

電話をした当初、なぜかわたしの声を聞くなり怒りだし、電話を切ろうとする元カノの友だち。

よく話を聞くと、まだ生きているはずと思っていた彼女は既に他界しており、最後の最後までわたしへの恨み言を言っていたとか…。


きっと彼女はわたしに復讐に来ていたのかもしれません。

そして、消える前に聞こえたあの声。


「もう大丈夫じゃよ。」


それは、わたしの大好きなお爺ちゃんの声でした。


わたしは今でもその事を1度たりとも忘れたことはありません。

お爺ちゃんへの感謝。

元カノへの償い。

二つの思いを胸に、わたしは今でも彼らのお墓参りをしています。














お風呂などの水場には霊が集まりやすいものです。

皆さんもお気をつけください。


それはそうと、さっきからわたしの部屋がガタガタとうるさいのですが…。

…気のせいですよね?

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地震からめざめると男性だけの異世界でした!

田舎の怪盗夫婦。消えた財布はどこへいった!

上記連載の2作品も、どうぞよろしくお願いいたします♪

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