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1:晴海ー4

前回のあらすじ:

 

自己紹介をして、メガネ後頭部の男 佐野良平

        ちょい不良の男  但馬敦

        鬼太郎の男    山本純 と知る。

凶暴猿と呼ばれだしてから、1週間が立ちました。

私が廊下を歩いているだけで、男子やら女子やらがコソコソ話をしています。


私は近くにいた女子二人に目線を合わせると、その二人はやばいっと言った様な感じで私から視線を逸らす。

入学してまだ一週間で、この状況・・・。


入学式の時点に戻りたいよ。

私は心の中で泣きながら、廊下を一人でトボトボと歩く。


その時、後ろから私の名前を呼ぶ声が聞こえる。


「三重さぁ~ん!」

「ふぁい?」


私が振り返ると何処かで見たような顔の背の高い男子が息を切らしていた。


「ハアハア、み、三重晴海さんだよね。」

「はぁ・・・。」


「俺のこと覚えてるかな?」

「・・・・いえ。」


「え、ええっと・・・。」


その瞬間、気まずい空気が流れる。


「加賀せんぱぁ~い♪」


女子三人組が黄色い声を出して、その男子に近寄ってきた。

な、何事!?


「いくよー、せぇーの。」

「「「せんぱーい、部活頑張ってください。」」」


「あ、ありがと。」

「「「きゃあきゃあ。いえたーね。」」」


その後、三人の女子は離れていく。そして、私とその加賀先輩が残る。


「えらーいおモテで。」

「い、いや。あ、あれは只の応援団で。」

「そんな風には見えませんでしたけど。」


私は意地の悪い顔をして、先輩の顔を下から覗き込む。


「と、ところで話を元に戻すんだけど。ほら、俺の事覚えてない?」

「・・・・うーん。」

「ほら一週間前、校門で会ったんだけど。」

「校門・・・校門・・・はっ!!」


私は思い出す。

こ、こいつは私を後ろから押し倒してパンツを見た男だ!!


私は瞬時に加賀先輩から距離を取り、構えを取る。


「お、思い出してくれたみたいだけど。そ、そんなに警戒しなくていいから。この前の復讐とかじゃないから。」

「それでしたら・・・何の用です。」

「ちょっと君みたいな子が初めてで、少し話がしてみたくてさ。」

「はぁ・・・。」


そういうと加賀先輩が距離を詰めるように一歩踏み出してきた。


「君!!是非、うちの部活に入ってくれないか!」

「はぁ?ど、どこの?」

「サッカー部だ。」

「マネージャーですか?」

「いや、選手だ。」

「女子ですか?」

「いやいや、俺達男子に混ざって欲しい。うちには女子サッカー部はないからな。」

「なんでまた・・・。」


「君の蹴りを体感して思った。この子は何か持ってると!是非、俺達と一緒に汗を流そう。」

「・・・・い、いえ、結構です。」


加賀先輩は、目を輝かせながら、あの時の事を熱く語ってきた。

私は本能的にこの人はやばいと察し、その場から離れようとする。


「そうだ!!今日の放課後、見学でもいい。とりあえず見に来てくれ。」

「きょ、今日は用事が・・・。」

「そんなに時間はとらせないから。」


私は逃げようとするが、加賀先輩に両肩をがっしりと捕まれ、逃げることも出来ない。

ああ~、どうしよー。超めんどくさい~。


「先輩。何やってんすか?」

「お、君は確か昨日うちに入部した・・・」

「但馬です。」

「そうそう、但馬君。」

「先輩、凶暴猿を捕獲して何してるんですか?」

「お、この子の事を知ってるんか?今、部活に誘ってるとこで・・・。」

「そいつ、嫌そうな顔してますけど・・・。」

「え・・・。」


二人が私の目を見てくる。

私はちょうーだるーいという目で二人を見る。


「ご、ごめん。そんなに嫌だったとは・・・。」

「先輩。こんな凶暴猿誘っても時間の無駄ですよ。精々、人の洗濯物洗うのが関の山ですよ。」


「な、なんだとぉ!」


私の何かが弾け飛ぶ。


「お?サルが道具つかえるのかぁ~?はははは、まずは棒から練習したらどうだ?」

「ほ~う、私に喧嘩を売ってるとみた。」

「ちょ、但馬君。何言ってる・・・」

「その喧嘩買ってやるよ。」

「じゃあ今日の放課後、グラウンドにな。」


そして、私達二人はお互いの教室に入っていく。


・・・・そして隣通しの机に座り・・・


「凶暴猿、宿題見せてくれ。」

「自分でしてこーい!」



更新遅くなって申し訳ありません。


最近布団に負ける日々が続いておりまして・・・。

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