天気予報
創作時間30分。
超超短編です。
思いついたことを書きなぐりました。
CM感覚で息抜きにどうぞ。
母の天気予報はいつも当たる。
「雨、降るらしいよ。傘持っていった方がいいよ。」
「...大丈夫だよ、行ってきます。」
学ばない学生だった私は
いつも雨でびしゃびしゃになりながら学校から帰っていた。
「風邪ひかないようにね。」
母は 暖かかった。
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「雨、降るんだって。」
「...うん。折りたたみ傘でいいよね。」
少しだけ素直じゃない私の
ちょっとした反抗。
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「雨、降るって。」
「...うん。」
学校で嫌なことがあって
わざと雨に濡れて帰ってきた時も。
「だから言ったのに。」
母は呆れながらも優しくタオルを渡してくれた。
母の天気予報は 外れなかった。
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私と喧嘩した時も
好きな人ができた時も
結婚した時も
子供が生まれた時も
母が病気で倒れた時も
母の天気予報は 外れなかった。
だけど。
__
「雨のち晴れ、かな。」
_母の最後の天気予報は、
まだ 答えが見つからない。
__
「雨、降るけど 午後は晴れるって。」
続いていく、家庭の習慣。
「わかった。」
今度は私が伝える側。
まだ外れることが多かったから
母は偉大だと思った。
でも多分。
「晴れ、なのかな。」
母は最後まで
天気予報を外さなかった。
少しでも共感していただけたら光栄です。
超短編で適当なストーリーですみません。
次作から頑張ります(