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死神狂いは、間違った方向に進化したらしい。

こんな感じになりました。

主人公は、下にある新天地を目指します。

次回はもうちょい早く投稿できるように頑張りますね。

では、どぞ~

PVPイベントから一週間が経った。

桜は死神と戦っては負け、訓練所で技術を磨き、また死神へ挑む。

それを繰り返していた。

そんな桜を余所に、VRMMORPG【名も無き英雄の伝説】に第二陣のプレイヤー達がやってきたのだった。

しかも、三回目のアップデートもしていたりする。

アップデート内容は、初期職時獲得経験値3倍・一次職時獲得経験値2倍・一次職のLV10までMP消費50%減、追加要素(新武器や新称号など)有りだ。

そんなこんなで、今日も桜は死神に挑む準備をする。

新武器を使う為にギルドに来たが、今まで以上のプレイヤー達が溢れていたため、壁際でジッとしていた。

何時も通りアイリがやってくる。


「こんにちは桜さん」

「ん、こんにちは」

「えっと、今回はこちらのフレイル、手裏剣、チャクラムですね」

「へ~じゃあチャクラムで」

「はい、確かに受理しました。ラッテスさんの所に行ってください。大変だと思いますが、頑張ってくださいね♪」

「了解」


第一陣のアイリファンはいつものことなので特に反応せず、第二陣のアイリファンは嫉妬の炎を燃やしていたりする。

で、いつものようにラッテス狩り。


「チャクラムってブーメランみたいなもんだからな?お前みたいに縦横無尽に動かせないからな?まあ、レアなチャクラムなら普通にできるだろうけど……」

「二つは使えるようになったな。次は四つ同時だ」

「……ゑ?」


桜は今日も絶好調である。




◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇




桜が新武器取得中、フレンは第二陣勧誘をしていた。


「トップレギオンの【Dead Or Die】!将来有望なプレイヤーを歓迎してるぜ!そこの刀持ってる君!どうだ!入らないか!」

「あ、その、ソロでやるつもりですので……すいません」

「ソロか~やめといた方がいいぞ!このゲーム普通のヤツじゃソロ無理だから!」

「そうなんですか?」

「あぁ、前衛武器を使うなら最低でもヒーラーはいた方がいいな。攻撃が当たったらダメージが必ずあるし、避けられると思っても横から別のヤツが来るし、あんまり時間かけすぎると死神来るし……ソロは、無理だよ……」

「えっと……ど、どんまい」

「ありがとう」


謎の絆を作っていた。

ちなみに、【Dead Or Die】は加入プレイヤー数約800名の大所帯だったりする。


「それはさておき!やらないか?」

「お断りします」

「ですよね~」


フレンは、そんな感じである。




◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇




八つのチャクラムと無詠唱で発動する複数の魔法が弾幕の様にラッテスを襲う。


「待てぇぇぇぇぇ!!!おかしいおかしいおかしいおかしいおかしい!?なんだこれぇぇぇぇぇ!!!」

「チャクラムもう二ついけそうだな……行くぞ!」

「ノォォォォォォォォォォ!!!!!」


桜の特訓は、まだ始まったばかりだ!

ラッテスに明日はあるのか!?

数分後、普通に訓練終了。

真っ白に燃え尽きたラッテスと満足気な桜が訓練所にいた。


「いい感じだな。また頼む」

「……ま、またな」


桜は今手に入れたチャクラムで死神に挑もうと思ったが、二つしか持ってないのでもっと数を揃えることにした。

というわけで、エリーゼの前に来た。


「チャクラムを作ってほしいんだ」

「まあ、桜君の頼みなら……いくつ欲しいの?」

「八つは欲しいかな」

「……使えるの?あ、言わなくていいや。なんとなくわかったから」

「そう?どのくらいで出来る?」

「ん~素材を準備して、作成してだから、三十分後かな」

「わかった。じゃあ頼むよ」

「了解。あ、そう言えばタマさんが探してたよ?たぶん、バザーでお店開いてるだろうから、行ってみたら?」

「タマさんが?行ってみるよ」


エリーゼと別れて、バザーをうろうろする桜。

バザーとは、プレイヤー限定の露店広場だ。

そして、一番目立つ噴水前で猫耳と犬耳の少女二人が喧嘩していた。


「アンタ邪魔なのよ!あちしの商売の邪魔なのよ!」

「私の売ってるのは鉱石ニャ!貴女の売っている物は消耗品ニャ!ただ単に質が悪いだけニャ!」

「失礼なのよ!あちしの商品は最高品質じゃないだけで高品質なのよ!そっちは毎回毎回最高品質ばっかり……卑怯なのよ!!」

「実力ニャ!それ相応の苦労だってしてるニャ!」

「ウガァァァ!!」

「フシャー!!」


そんな二人を見つつも、桜は目的を果たすために近づく。


「タマさん」

「フシャ?桜じゃニャいか!」

「誰なのよ?」

「お前には関係ないニャ」

「どういう意味なのよ!」

「邪魔ってことニャ!」

「あちしは邪魔じゃないのよ!」


このままだと話が進まないので、さすがの桜でも止めにかかる。


「二人ともやめろよ。タマさんは俺に用があって探してたんじゃないのか?」

「……うにゃ~こいつと話していると、止まらなくなってしまうのニャ」

「……話の邪魔して悪かったのよ」


二人とも落ち着いたようだ。

何故か二人の頭を撫でる桜。


「それで、用件は?」

「ふにゃ~撫でテクが凄いニャ~」

「ふにゅ~」

「……」

「ニャ!?すまんニャ!トリップしてたニャ。桜にこいつを貰ってほしいのニャ」


そう言って渡されたのはハンマー系統の武器・TURUHASIだった。



◇◇◇


【TURUHASI】

アタック+50

敵攻撃時一定確率で装備解除

敵急所命中時部位破壊

採掘速度大上昇

レア獲得率上昇


◇◇◇



このステータスからわかるように、敵を攻撃すると突き刺さって使えなくなるということだ。

採掘中に敵に襲われ反撃したら武器がなくなった、なんてことがあり得る装備ということだ。


「いいのか?タマさんの方が必要そうだけど……」

「私にはこいつがあるのニャ」


そう言って掲げたのは、スコップ。

先端が尖った、槍系統の武器のようだ。



◇◇◇


【採掘名人・弐号】

アタック+25

ガード+50

火耐性-25%

水耐性-25%

氷耐性-25%

風耐性-25%

雷耐性-25%

土耐性+50%

採掘速度大上昇

レア獲得率上昇

採掘入手量二倍


◇◇◇



スコップは大量入手が目的のステータスで、戦闘用ではないのがよくわかる。

まあ、スコップを掲げられても桜にはステータスは見えないのだが。

じっと見ている桜と掲げる意味のないことに気が付いたタマさんは、顔を赤くしながらスコップをしまった。


「そ、そういうことニャから貰って欲しいニャ!」

「ん、ありがたく使わせてもらうよ」

「あと、友達みたいニャ名前の男に、話しかけたらキルするって言っといて欲しいニャ!」

「友人か。心得た」

「……随分仲良いのよね」

「だからなんニャ?」

「別に何でもないのよ!!」

「なんでキレてるニャ!?」


また言い争いを始めた二人を温かい目で見て、そろそろ三十分なのでエリーゼのもとへ向かう桜。

後ろから聞こえてくる二つの怒鳴り声を聞きながら、のんびりと移動するのだった。




◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇




桜はエリーゼからチャクラムを貰い、死神の前に来た。

そして、戦い始める前に気が付いたことがある。

武器の交換はできるけど、同時に使うのは無理だということに。

チャクラムで攻撃しつつ、自分も攻撃ができないと気が付いた。

武器を変えると、投げたチャクラムがアイテム化してしまい、ダメージが与えられないのだ。

というわけでサクッとやられて、ラッテスに相談。

ついでに手裏剣も練習。


「複数の武器同時に使う方法って言われてもな……そんなのあったかな?」


考えるラッテスの前で、手裏剣を案山子に投げる桜。

額と心臓にピンポイントで命中させる。

青い顔で汗を流しながら必死に何かないか考えるラッテス。

三分後には案山子の頭と心臓付近が手裏剣で埋まっていた。


「なにか、ないか?」

「待て!もうちょっと待ってくれ!なにか、すぐにでも思いつくから!もう少しだけ時間をくれ!!」

「むぅ……ならフレイルに移るか」

「……武器を同時、武器を同時……なにか、なにかないのか!?」


10分後、フレイルを手に入れた桜はラッテスに詰め寄る。

ちなみに、桜は「ない」と言われれば普通に諦めるのだが、そんなことラッテスは知らない。


「なにか、ないか?」

「……………そうだ!!刻印屋だ!!」

「こくいんや?あぁ、刻印屋か」

「最近新しい刻印ができるようになったとか聞いた気がするんだよ。だから、刻印屋の方に行ってみたら良いぜ」

「わかった。またな」

「お、おう……助かった」


そして刻印屋にやってきた桜。


「グヒィ!?いらっしゃい!全然人が来ないから暇してたんだよね!というか久しぶりかな?」

「あぁ、久しぶり」


安定の貞○が出迎える。

他のプレイヤー達は、未だに刻印屋を利用していなかったりする。


「イヒ!今日はどんな用なのかな?」

「武器を複数使えるようになりたいんだが、何かないか?ラッテスに聞いたら、ここなら何かあるはずって」

「エヒヒ、最近【紋章刻印LV2】が【紋章刻印LV3】になったからあるかもね」

「そうか!」

「でも、お金あるの?」

「……あ」

「クフフ、そんなあなたに依頼させていただきますよ!刻印一回無料を報酬に、化石掘ってきてください!ヒャハ!」

「化石?」

「ギュフ!土の下を永延と掘ってればその内出てきますよ!じゃあ頼みました!エッヒャッハッハッハ!!」


というわけで、今日からつるはし片手に、穴を掘ります。

桜のレベル、何時も通り変化無し。

今日のGM


「第二陣来ましたね~」

「そうだな~」

「今まで見たいにモニタリングとかしてらんないっすね」

「そうだな~」

「まあ、桜君は見続けるんっすけどね」

「そうだな~」

「アップデートで大分低レベルの支援してますよね~こういうのって、大抵が無くせなくなっちゃうんですよね~」

「……そうだな」

「あ、この書類出来たんで確認お願いします」

「しつけぇんだよ!」

「……仕事はしてますよ?」

「……すまん」

「あ、桜君が刻印屋のクエスト受けてますよ」

「アレか……あのクエスト考えたのって」

「社長っすね」

「……VRMMORPGでなんで化石掘りしないといけないんだろうな?せめて鉱石掘りとかならわかるけど、何故化石?」

「社長っすから」

「まあ、社長だしな」

「ですね」

「お~い、今日飲み行く人~」

『忙しくて行けねぇよ!!○すぞ!!』

「……し、失礼しました~」

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