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勧誘はお断り。

なぜか早くできた!

ちょっと嬉しい。

まあ、繋ぎみたいな?

次回は、レベルアップ!


したらいいな。

うん、レベルさえ上がれば、本気チート化間違いなし♪


この前書きは、見るだけ無駄です。

飛ばしましょう。


あとがきの今日のGMに、被害者発生。

最後まで見てね♪

最近、桜はゲーム内で困っていた。


「死神狂いだよな?ウチのレギオンに入らないか?」

「是非俺の作った武器を使ってくれ!」

「弟子にしてください!」

「むしろ私の彼氏に!」

「俺の彼、間違えた!パーティーに!」

「やらないか?あ、クエストね」


ジャンヌ・ダルクが弟子入りしてきてから、唐突に多くなってきた勧誘である。

一部変なのが混ざっているが、勧誘である。

というわけで、相談である。

エリーゼとタマさんだ。

友人、スカイ、アリスは狩りに行っているので不参加。


「どうしたらいいだろうか?」

「シカトするにゃ」

「勧誘お断りって張り紙でもする?」

「じゃあ、武器だけもらっておこうかな」

「そんな!?私のだけじゃ、満足できないの!?」

「そんなことないよエリーゼ。エリーゼの作る武器は最高だ」

「やだ、そんなこと言われたら、許しちゃうじゃない……」

「……色ボケするんじゃないニャ、エリーゼ」

「私だけ!?」

「桜は素だニャ。問題にゃいニャ」

「めんどくさいから普通に喋ってくれにゃいかしら?」

「……ケンカ売ってるニャ?」

「あら?挑発に聞こえたかしら?ごめんなさいニャ~」

「気付いてないニャ?ババアがやってもキモイだけにゃよ?」

「「……」」


エリーゼとタマさんは、無言で路地裏へと向かっていった。

二人を見送った桜は、とりあえずフレン達にメールだけ送っておいた。

『二人は笑顔でどっか行った』という内容である。

そして、恒例のラッテス虐めもとい特訓。


「桜様じゃないっすか!今日はどのような御用で?」

「頭は大丈夫かラッテス」

「うるせぇ……お前の笑い声が頭から離れねぇんだよ!」

「それはよかった」

「この!……落ち着け、俺。クールになるんだ」

「……魔法の練習でもしてるか」

「よし、ちょっと頭が冷えてきたな……ん?なんか、熱い?」

「この魔方陣が、【フレイムタワー】」

「ギャァァァァァ!?燃えてる!?俺燃えてるよ!?イヤァァァァァ!?」


鎖で描いた魔方陣から天に向かって炎の柱が立ち上る。

その中心にいたラッテスは、もののみごとに燃えた。

状態異常の火傷を負いながらのた打ち回る。


「殺す気か!?」

「違う、信頼してるんだ。ラッテスなら、耐えきるだろうと。という訳で、もう一回」

「え?ギャァァァァァ!?」


風の【ウィンドストーム】と地の【サンドボール】を合成させた【サンドストーム】が発生する。

合成魔法は、片方の魔法の発動から二秒以内にもう片方の魔法を発動させると、使用できることがある。

威力は強力だが、合成できない魔法を合成しようとすると自爆する。

例えば、火の【ファイア】と水の【アイス】を合成して【アイスファイア】と言って発動しようとすると、爆発する。

βテストの時に二人の魔法使いが知らずに二つの魔法を発動し、自爆したことがある。

以降、魔法は同時に使わないというのが暗黙の了解になっているので、合成魔法のことを知っている者はNPCと桜のみである。

死神と桜の戦闘を見ていたプレイヤー達は、桜のレベルが一だと思っていないので、そういう魔法なのだと勘違いしている。


「こんなものか……死神には目晦ましにもならなそうだな」

「ハァ、ハァ、ハァ、こいつ、鬼だ」

「よし!死神行ってくる!」

「あぁ、行って死んで来い」


そして、桜は今日も死神に挑む。




◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇




「……」

「どうしたんだい、妹ちゃん」

「変態でも見つけたか?」

「弟子入り、断られてしまいました」

「あ、あぁ~死神狂いだっけ?」

「そ、そうか……そんなこともあるさ」

「まともに会話すらできませんでした。あの日以降は、他の人が話しかけてたり、訓練してたりで、近づくこともできません」

「妹ちゃん、色気が足りな―――」


もょもとがログアウトしました。


「まあ、弟子入りは無理だろうな」

「です、ね」

「でも、フレンドならいけるんじゃないか?」

「そうでしょうか……」

「大丈夫だって、あんな感じの知り合いがいるんだよ。そいつは恋人とかは作らないけど友達は大量にいるからな」

「そっか……うん!私、頑張るよ!」


ちなみに、最強の復活の呪文のリアルの名前は、山辺 翔である。

ジャンヌ・ダルクの方は山辺 雛だったりする。

知り合いというのは、意外と近くに居たりするのだ。




◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇




「桜君!」

「エリーゼ?」


桜が死神にキルされ、死に戻りした瞬間エリーゼが話しかけてきた。

桜を探すときは、訓練所か死に戻り地点に行けば見つかるというのは、フレンド達の常識である。


「これ、桜君が持ってきてくれた素材でやっと作れたんだよ!今トレードするね!」


そして、エリーゼから桜に送られてきたのは【孤高ヲ望ム愚者】という漆黒の棍であった。



◇◇◇


【孤高ヲ望ム愚者】

アタック+130

ソロ時に全ステータス+25

パーティー時に全ステータス-25


◇◇◇



「どっかで見たことある感じの名前だけど、気にしたら負けだと思ってる!あとね、これを素材にしてもう一段上の装備に出来るみたい。死神イベントの時の素材がメインだから、死神関連の素材があればできるかもだよ」

「なるほど。鎌になるのかな?」

「多分そうだね」

「ありがとう、エリーゼ」

「どういたしまして!」

「さっそく行ってくる」

「え?逝ってくる?」


エリーゼの返しを無視して死神へと突っ込んでいく桜。

平常運転である。


「あ~もうちょっと話したかったな~そういえば、もうすぐアップデートだっけ?どうなるか楽しみだな~」


そんな独り言を言うエリーゼは、十数分後桜とまた出会った。

安定の死に戻りである。




◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇




「桜!俺のレギオンに入って―――」

「断る!」

「グフェ!?」


桜に向かってきていたフレンを、桜が玉蹴りの様に上に連続で飛ばす。

アッパーから始まり、大剣、槍、銃、棍、トンファー、魔法、鎖、鞭、扇、大鎌、斧、ランス、刀、長剣、鉄球、ハンマー、チャクラム、ブーメラン、戟、そして叩きつける。

100コンボである。

見ていたプレイヤーは引き攣った笑顔で拍手。


「例え、例え痛くなくても……トラウマにはなるんだぜ……」

「今どんな気持ち?」

「地面って、最高だ……」


青く乾いた笑い声を出しながら地面に頬を擦り付ける変態(フレン)を桜は踏んでおく。

爪先立ちで、背中のツボを突いてみた。


「おふぉ!?そ、そこは、あ!つ、強くしちゃ、らめぇぇぇぇぇ!!!」

「てい」

「みゃん!?」


フレンがキモかったので、男の象徴を踏んだ桜。

ゲームであると分かっていても、辛いものは辛いのである。

見ていた男子プレイヤー達は自分の象徴をサッと庇い、女子プレイヤー達は顔を赤くしながらも桜とフレンを見ていた。

チラ見とガン見が半々である。


「は、話は戻るけど、ウチのレギオンに入れば勧誘は減るぞ!?」


涙目で、声がところどころ裏返っているが、勧誘をやめないフレン。

そんなフレンに桜は、ニッコリと笑顔で言い放った。


「じゃあ、死神に不意打ち喰らわせられたらな。行こうか」

「え?え?……ゑ?」


桜のゲーム内の優先順位は、死神がぶっちぎりのトップである。

つまるところ、桜が仲間に入る、桜は死神と戦って勝ちたい、なら桜の仲間も死神と戦える、じゃあ戦おう!である。


「あの、桜さん?マジで行くの?え?いや、死にたくないんですけど?あとちょっとで、(ステータスの)レベルが上がるんだけど?リセットですか?」

「(アビリテーの)レベルなんてすぐ上がるよ。さっさと行くぞ」

「マジですか!?誰か!誰か助けて!!こ、殺される!!嫌だぁぁぁ!!俺の5時間の経験値の結晶が!やめてぇ!許して!誰かぁぁぁ!!助けてください!!死にたくない!死にたくない!!ノォォォォォ!!!」


この日、桜を勧誘すると強制で死神とバトルでレベルダウン&経験値リセットになると広がり、勧誘がパタリと止んだ。

フレンのリフティングを見た武器の生産系プレイヤー達は、今更一つ二つ武器が増えても、あんま意味無くない?という結論にいたり、有名人に宣伝してもらおう作戦は中止になった。

弟子入りを目指す者達は、とりあえず死神に不意打ちをできるようになってからにしようという結論に至った。

そして、桜ファンは急増中。

ゲーム内勧誘は、相手を選ばないと痛い目に合います。

フレンは、そう言いながら経験値稼ぎをしていたそうだ。


数日後、最新アップデートがされた。

今日のGM・来客者


「あの~お届け物を―――」


「ファック!!誰だこの忙しいときにウイルス送ってきた糞野郎は!!」

「逆にウイルス送って爆破しましょう。そうしましょう」

「ちょっと!?こっちメモリーカード無いんだけど!!誰か空いてるの無いの!!」

「ニコチンが足りねぇ!!俺より先に休憩した奴コロス!!」

「言えば何とかなるみたいなノリでアップデート内容を予想するんじゃねぇぇぇぇぇ!!!プレイヤーは神じゃねぇんだよ!!」

「チッ」

「パソコンフリーズとかマジ勘弁しろや!!駄PCが!!ブッ壊すぞ!!」

「ヤバい、目が、目ガアァァァァァ!!!誰か目薬くれぇぇぇ!!」

「寝ちゃだめだ寝ちゃだめだ寝ちゃだめだ寝ちゃだめだ寝ちゃだめだ」

「私の手、もう限界なのね……でも、まだ、まだ諦めるわけにはいかないのよ!!ここでやめてしまったら、プレイヤーがウザイ!!だから、私に力を貸して!!」

「プレイヤー如きに、「アップデート延期とかwww(笑)仕事しろ運営www」とか言われるのが目に見えてる。確実にやるぞ!!野郎ども!徹夜だぁぁぁぁぁ!!!」

『了解!!』


「……えっと、あの、どうしたら」

「あ、はんこ押しますよ~」

「あ、はい、じゃあ、ここにお願いします」

「ほいっと、いや~バタバタしちゃってて申し訳ないっす」

「い、いえ……大変そうですね」

「あ、パソコン使えるっすか?」

「え?あ、あぁ、一応、会社のホームページとか作ったりして―――」

「助っ人一名入りま~す!!」

『よくやった!!』

「え?え?えぇぇぇぇぇ!?」

『口を動かす前に手を動かせぇ!!』

「……はい」

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