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『10,000Pv ありかと!!』ある日突然、無職の俺が、自分より丸々8歳も年下の女の子がVTuberになるのを手伝うことになった。  作者: Sakusaku
ARC 7:全員の感情的な問題を解決する

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90:家庭内の問題

 091


 パソコンオタクの青年と金髪のレンタル彼女の胸がいっぱいになる物語はいったんお休みして.....


 カフェ・ジギリにて....


「はい、笑って....」


 カシャッ....携帯のカメラの音が鳴った....二人の少女は幸せそうに微笑んだ...


「えへへ.....」


 写真を撮られた少女は小さく笑うだけだった...彼女は話すことができなかった.....でもそうであっても、彼女はそれほど困っていなかった.....


「ユリちゃんめっちゃ可愛い....」


「うん!」


 なぜなら彼女の「彼女」は、彼女と「話す」ためにあらゆることをしてくれていたから......


「私...好き....飲み物......おすすめ...これ...ちゃん...」


 彼女は手話か筆談でコミュニケーションを取っていた.....補聴機器...いや、発話補助機器があるとはいえ...ずっとこの状態に慣れてきたので、ずっと話し続けるのはやはり難しかった....


「うーん....レビューも良いみたいだしね.....」


 最近病院に通う回数が増えた...医者も、彼女があの機器で本当に話せることに驚いていた........


 だからこのまま練習を続けていけば発話補助機器なしでも話せるようになるかもしれないと考えていた.....


 リハビリのようなもので...医者のおすすめは、一日二、三時間練習して...少しずつ毎日ちょっとずつ話すことだった.....そうすれば症状が良くなるかもしれない...


「うん....今度....サメちゃんたち...も...誘って...みよう...」


「そうだね...女の子だけのお出かけの日ってやつだね....」


 特別な薬は飲んでいない...配信者たちが愛用しているのど飴だけ.....


「いい...ね...でも今日は.....私たち...二人で...先に...行こう...ね....」


「うん!....ユリちゃんって本当に可愛いなあ......」


 彼女であるルリコはいつも彼女の頬をつまむのが好きだった......その光景は店中の人を微笑ませた.....


「うんうん...それで...道場の方は...どう?」


「その....お父さんは...まだ...私に...後を継いで...ほしいみたいだけど......いつも...断ってる.....」


「そうなんだ....私の家も一度も電話してこないよ......きっと私のこと怒ってるんだろうな...」


 二人は顔を見合わせて...しばらくして笑った...


「それがどうしたって! ね!!」


「うん!!」




 夕方......


「じゃあ...またね.....ユリちゃん...」


「うん...」


 ユリカはいつものように家に入った...今日も彼女は稽古に来た.....


 話せないという症状も、なりたいという夢も、もう心配する必要はなかった....彼女はもうそれを成し遂げていたから....


 夢物語だと思っていたことが全部、新しい友達と彼女の助けのおかげで現実になった...


 でも...一つだけまだ叶っていないことがあった....


「ユリカ......」


「..............」


「話があるんだ....」


 ユリカが生徒の一人に稽古をつけている最中......父親がまた話しかけてきた....


 いつもと同じ話....毎日毎日....


「..........」


 彼女は首を振った...そして足でその生徒を軽く蹴った.....


「お前がやりたくないのは分かってる....でも、うちには子供はお前一人しかいないんだ....」


「!!!!」


 バシッ! 彼女はその生徒を思い切り蹴った....彼は道場中に響く声で悲鳴を上げた......幸い彼は防具をつけているところを蹴られたので怪我はなかった...


 でもその強さで、父親は娘が何と答えたいのかすぐに分かった.....


「............」


 彼女は硬い表情で彼を睨みつけた......それからその生徒の様子を見に行った、幸い彼は何ともなく彼女を責めることもなかった


 シャワーを浴びて着替えに戻り、そのまま道場を出ていった


「ユリカ!! 待ちなさい!」


 父親が引き止めても、変わらなかった....


 毎日..ユリカは道場に来て、誰とも話さず....生徒たちを教えて、その後マンションに帰っていく......


 配信の日は配信して、休みの日は休む....


 彼女がVTuberになってからは、すぐにあの日から家を出始めた...最初はルリコのところで暮らしていて...アキトが家賃のかからないマンションを見つけてくれてからは部屋も移った....


 毎日がこうだった......


 彼女は変わらず貫いていた....何があっても実家の道場は絶対に継がないと.....


 何があっても絶対にやらない....そう考えながらマンションへ歩いて帰った...




 マンション・フタバ...女の子たちのマンション....


「............」


 今日もルリコは寝転がって、ネットで猫の動画を見ていた....


 彼女はお昼にユリカと話したことをまだ考えていた.....ユリカと道場のことだけじゃなく...自分の両親のことも....


 東京に来てから両親は一度も電話してこなかった....まるで二人ともまだ彼女に怒っているかのように.......


「............」


 彼女はYouTubeを閉じて...電話帳を開いた.....


 母親に電話をかけた......


 プツッ....すぐに切られる音がした.....


 もう一度かけた.....


 でもまた切られた....


「お願いだから.....」


 何度かけても相手は出なかった.....


「...............もう、やだな......」


 彼女はただ知りたかった....どうしてここまで邪魔をするのか...どうして自分に家業を継がせなきゃいけないのか.....


 分からなかった...そしてなぜあんな態度を取るのかも知りたかった......


 ちゃんと話せないのかな......


 ルリコは中学までは生き生きとした感覚を一度も味わったことがなかった.....何もかも両親が決めていた....


 着る服から内面の性格まで.....


 でも全てはクラスメイトが東京の高校を受験したいと言っているのを聞いてから変わった.....


 子供の頃から東京の話を聞いていた彼女は、そこへ行きたくなった.....


 これまで以上に勉強に励み...お嬢様学校の一つに合格するために全力で頑張った.....


 両親は、地元の高校でもいいのになぜそんなに勉強するのか不思議に思うばかりだったが...最後には真実を知ることになった....


 娘がこっそりミヤジマを受験して...地元の高校には進学しないと宣言した...それ以来彼女は両親とあまり話さなくなった...


 そしてそれがきっと...二人が娘とその望みにもう関心を持たなくなった理由なのだろう.....


「もういい....」


 このことを考えていたら少し外の空気を吸いたくなった.....ルリコはコートを羽織って散歩に出ようとした....でもドアを開けると....


「................」


「ユリちゃん....?」


 ユリカが部屋の前で待っていた.........


「入っても....いい?....」


「うん.....」


 もう迷いはなかった.....

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