プロローグ 俺の学園生活はこれからだ 次回作に(以下略
俺の名前は大河内 博之、十五歳だ。
聞こえが悪いかもしれないが、お金持ちである。
どれくらいお金持ちかというと、家に高級外車が何台もあり、大きな屋敷を家に持ち、その敷地も車を走らせて何分もかかるほど広い。
そして、尊い血統でもある。
嘘か真か定かではないが、父の家は古くは室町時代康元の頃から続く名家である。
母もイギリスで数百年と昔から続く貴族の出であるとか。
休みの日に二人でワインを飲んでテレビゲームをしている姿を見ると、疑いたくなることもしばしばあるが。
せめて、チェストかトランプならギリギリ見えなくもないのに。
おっと、話がそれたか。
話を戻そう。
そんな俺はそこそこ頭もいい。
十歳の頃には海外の大学で飛び級してしまう程度には頭がいい。
ただ、世界にはもっと頭がいい人を知っているので、うぬぼれてはいけない。
そう、うぬぼれてはいけないのだ。
あれは十歳の頃、本来は小学校二年生なのに中二病を発症させてイタイ奴だった。
自分は特別なんだと勝手に勘違いして。
これ以上は黒歴史になるのでやめておこう。
そして、先日大学を博士課程まで取って卒業した俺は暇を持て余していた。
現状大学時代に取ったいくつかの特許を資本に株を回していればお金に困ることは無い。
まだ十代だし健康もそこまで気にすることもないだろう。
結婚も親に決められた婚約者がいるらしいし、成人したら結婚すればいい。
何故かあったことないけど。
そんな俺は最初は好き勝手遊んでいればいいと思っていた。
思っていたのだ。
「暇すぎて死ぬ」
最初は健康にスポーツを楽しんでみようと思ったが、自分の才能に絶望した。
なまじ頭がいいせいで早い段階でコツを掴み上手になるのだが、身体の筋肉が付きにくいせいか運動量に限界が来てしまう。
それにコツを掴むと言っても、小さい頃からコツコツと頑張ってきたエリート組とは勘や体の構造で大きな差が出てしまい、実力がお遊びの域を出なかった。
親に進められてゲームとかにも手を出してみたが、RPG等はハマりはしたが効率等を考え始めたあたりで本来の楽しみから外れてしまい途中で飽きてしまう。
FPSのようなゲームは残念ながら友達が少ない私では面白みに欠けてしまったのだ。
そんな無趣味な俺が最後にたどり着いたのが恋愛マンガだったのだ。
最初は恋愛はおろかマンガに少し抵抗があったが読んでい見るとすごく心が躍ったのだ。
よくある少年誌のマンガから始まり、少女雑誌、ネットマンガ、色々読み恋愛をもっと触れて見たく思った。
だから、一番恋愛の題材になる高校生になってみたくなったのだ。
「という事なのだが」
「え、えと。事実なのは分かりますが、その設定はイタイ奴確定になりますよ」
だよな。
俺だって、こんな話を聞かされたら、まだ中二病が抜けないんだね、現実見ようね、ってアドバイスしたくなるもの。
やっぱり、四戸 大也に聞いておいてよかった。
こいつは俺の家の使用人の息子で昔何度か遊んだことのある、いわゆる幼馴染というものだ。
がっちりとした体格に似合わずとても礼儀正しいいいやつだ。
本来なら思春期真っ盛りだろうが、きっと父親であるあのゴリラが力(物理)で性根を曲がらないようにしたのだろう。
曲がっても叩いて伸ばしそうな気もするが。
それと、定番で言えば幼馴染は女の子の方が良かったが、今更幼馴染を作ることもできないし諦めるか。
こいつで我慢しよう。
「今失礼なこと考えませんでしたか?」
「ソ、ソンナコト、ナイヨ」
「なんでカタコト?」
「ヒサシブリノ二ホン。カイガイヌケナイアルヨ」
「あなたが言ってたのはアメリカでしょ? なんで中国風のカタコトなんですか?」
「ナ、ナンデカナ」
答えは俺の好きな少年誌の数年前まで掲載してたSF侍コメディーのヒロインが今でも好きだからだ。
だから、カタコトって言うとこのフレーズが出るのは仕方ないことなのだ。
そんな事はさておき。
「明日は大事な入学式だ。キャラ設定はしっかりしておかないと」
「もう、そういうこと言っている時点でダメですよ」
「え? でも、キャラかぶりって物語的にダメじゃない」
「あなたのキャラにかぶる方が至難の業ですよ」
そうだろうか?
イギリスと日本のハーフで、十五歳で飛び級し海外の大学を卒業、お金持ちの一人息子で、恋愛に興味津々。
うん。
「探せば何人かいるんじゃない?」
「いないですよ! むしろ、あなたは今までの人生であなたみたいな人見たことあるんですか!」
「え?」
そうだな。
「リーア、ミッシュ、フール、レファ、ローくん「そこまででいいです」
俺が今までの人生でキャラかぶりした友達を数えているうちに大也が止めたのだった。
結構いるもんだよな。
「あなたがかなり特殊な環境にいたことは分かりました。ですが、これから通う学校は一般的な生徒たちが通う学校です」
「そうだよな! 毎日、誰が誰を好きかなんて恋愛トークをして、時には恋愛の手助けを、またある時にはライバルとして好きな人を取り合い。そんな甘々な学園生活が俺を待ってるんだよな」
「夢を見過ぎです。高校生なんてそんな甘いものではありません」
「なんで?」
「私の中学時代がそうだったからです。女子は女子、男子は男子でそれぞれチームを作り。チームによってカースト制度が作られるのです。上位カーストの何チームかが異性のチームと共する。それがリア充チームなのです」
「でも、中学校がでしょ? これからは高校生活なんだ! もっと、大人になるんだ。楽しい生活が待っているよ!」
俺の言葉に大也は頭を抱えるのだった。
異世界物ばっかり書いていましたが、途中で飽きることが多いので違うジャンルを書いてみようと思いました
続くかな?
続かないだろうなあ
十話行けばいいような気もする
君の感想が、俺のモチベーションを左右する!
では、次回でお会いしましょう
次回あるかな?