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母から聞いた話  作者: 麻里
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このお話は、私が赤ちゃんの頃

母が実際に体験した実話です。


私が小学生高学年になってから聞かされた話です。




私は寒い冬に

一卵性双子の姉として産まれました。


私達双子は

すくすくと成長していき

生後10ヶ月になった頃


私が、ひきつけをおこし

きつい痙攣をしているのを母が気づき


しばらく様子を見ても(おさ)まらなかったので

救急車を呼んで近くの病院に運ばれ処置を受けました。


お医者さんは

「薬が効かないようです。おかしいですね。普通は効くはずなんですが・・・。残念ですが、このままの状態だと今夜が山でしょう」


そう言われた母は泣き崩れたそうです。


「娘を助けて下さい。お願いします」


「すみませんが、薬が効かないとなると、これ以上はなにも出来ません」


母は絶望を感じたそうです。


母は、この病院にいても

娘の死を待つだけだと思い

せめて最後は娘の産まれた病院で看取ろうと思いました。


私の産まれた病院は

結婚前の母の職場でもあります。


父に車で病院まで乗せてもらい

病院に向かいました。


病院のロビーに着き

受付で


「すみません、娘を診ていただけませんか。痙攣が治らないんです」


「わかりました。少々お待ち下さい」


「山口くん久しぶり。娘さんが痙攣してるんだって?診るから3番に入って」


「鈴木先生、よろしくお願いします」


それから20分後


「山口くん娘さんはずっと痙攣していたんだよね?」


訳の分からないことを聞かれ


「はい、こちらに向かう車の中でも痙攣は続いていましたが・・・?」


「そうか・・・。いろいろ調べたけど、娘さんは異常ないよ。さっきまで痙攣してたとは正直思えないぐらい元気だ」


「えっ?元気なんてそんなこと・・・」


娘の顔を見ると

ケロッとしていて笑っていた。


母はこの時

夢でも見ているのかと思ったそうです。


その後しばらく病院にいましたが異常なかったので帰宅しました。


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