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現代迷宮は世知辛い  作者: バトルマニア
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見つからない?いや襲撃だ!ヤバいぞ!

 四人が分かれてクリスタルプラウンを探して数日、今日で今年も最後の日になろうとしていた。


「見つからないな」

「諦めて下の階層で魔物狩るか?」


 ボス戦をしながら空いた時間でクリスタルプラウンを探してたが、一向に見つからない。探知も最大まで広げて、人がないところで呪いを使って挑発もしたが、来るのは雑魚ばかり。


「ボス戦のおかげでもすぐ400にもなれそうですしね」

「同レベル帯のボス級を10体以上も倒したのに、3レベしか上がらないなんて」


 みんなクリスタルプラウンを狙っているのかボス戦は意外に簡単にできていた。それにしてもやはりここまでくると、中堅に近づいたのかレベル上げ効率が悪くなる。


「もうボスのレベルも超えているので、ここではクリスタルプラウンぐらいでしかレベル上がらないでしょうね」

「そうだな。ボスも7体目以降からは全くレベル上がらなくなったし」


 そもそも推奨レベル300の迷宮で400レベにするのは不可能に近いので、それに近づいただけでも十分な成果である。


「てか思ったんだけど、スキルレベルが5以上に上がらないんだよ。相当吸収しているはずなのに、定着しないんだよな」

「異能のレベル足りないのか。そこから先は自力なのかのどっちじゃ?」


 吸収率が悪くなっても、相手の力ごと吸収しているので理論上の上限がないはずなのだが、どうやら力の定着には現状無理があったようだ。


「「「「ん~?」」」」


 四人は頭を悩ませるが何もわからない。異能は未知な部分が多くスキルや道具による解析には限界があるし、そもそも重要な情報などそうそう渡すわけがないので、地道にやっていくしかないのだが、楽をしようとする四人にはそんなことは通じない。



「ん?誰か来るぞ?」

「この気配は、あの二人ですね」

「最近は仕事が多くて大変そうだったね」

「なまえきさも抜けてやつれてたしな」


 元凶が目の前にいるのに気づかず、働き詰めだったのだから無理もない。そもそも、口と態度は悪いが、特におかしなことを言っているわけでもなかった。


「ん?まて、あと一人いるぞ」

「距離が近いから他の社員か?」

「個人的な付き合いかもしれないね」

「友達がいるようには見えない人たちだけど」


 気配が読みにくい人が一人、雷久保と清水と一緒に来ていることが分かり警戒する四人。そして遠目から三人を確認したが、ここいらでは見慣れない一人の少女を見て、それに驚いた。



「あの人は」

「一級探索者の鉱崎さん」

「なんでこんなところに」

「厄介なことになったな」


 自分たちの活動がバレたとは思ってないが、それでも警戒はせざるおえない。相手は500レベ越えの一級探索者なのだ。因みに等級は目安として100レベ上がるごとに一つ等級が上がるぐらいの実績が得られると言われており、最低が五級で、最大が特級だ。レベルが高ければ実績を上げやすいだけで、あくまで等級の評価は実績である。因みに四人の等級は四級である。


「クリスタルプラウンの件で来ているみたいだな」

「『伝達』の異能を持つ鉱崎さんらしいね」

「特殊な魔物を使役しまくっているらしいしそれが狙いか?」

「あんまり前線に出てくる人じゃないはずなんだが珍しい」


 二人が丁寧に相手しているのを遠目に眺めながらそう考察するが


「でも鉱崎さんはゴーレム系とかを主に使役しているじゃなかった?」

「確かに、ネットの情報だと、生物系を使役していることなんて書いてなかった」

「クリスタルプラウンが鉱石っぽいから?」

「あれはクリスタル系ってだけだろ」


 目的が分からない。知りうる限りでは鉱崎は金属系の力とゴーレム系を使役して戦う指揮官のようなタイプだ。それに基本は武器や道具を作ることに時間を費やしており中々こういう場所には出てこなかったはず。


「まぁなんだ、競争相手が増えただけだな」

「それも強豪」

「取り合いになったら勝てる気がしないな」

「レベルが違いすぎますし」


 こっそり使った鑑定が通じないので明らかに格上だ。気づかれないように最小限で抑えたとはいえ、最上位スキルが通じなかったので、勝ち目は薄そうである。てかもうクリスタルプラウンの場所の目安ついているのでは?とすら思っていた。


「今回は諦め……?」

「どうした?」


 悪寒が走り、田中はゆっくりと地底湖を見る。それに合わせて三人が振り向き、ゆっくりと浮上してくるクリスタルプラウンを見た。



・クリスタルプラウン

・LV483

・状態 エリアボス、レイドボス、変異個体、暴走個体、殺意増幅、超強化

・戦闘者LV4、水撃者LV4、速靭LV3、理越LV3



「「「「こんなん勝てるか!!!!」」」」


 過剰戦力、明らかな殺意の塊、その意識は四人にしか向けられておらず、静かに放たれた水鉄砲は、的確に――――


「おっと、危ないだろ?」


 急に現れた謎の男によって弾かれたのだった。



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