人が少ないってサイコー!
魔物を叩き切り消し炭にする安藤は、ニコニコで迷宮内を走り回っていた。
「うぉー!人気の迷宮なのに人がいない迷宮は最高だな!」
効率よく狩るために三人で手分けして魔物を狩り続けて一時間。その間誰とも出会っていない。情報によるとあと二時間は人がこないので安心して狩りまくれるのだ。
「こっちは最後に入るとして、先に二人に入ってもらう予定だし、狩りまくれていいね」
コウモリを斬り落とし、充満した煙に火が移って大爆発で小型の蟲系の魔物が消し飛ぶ。だが巨大なムカデが焦げながらも突っ込んでくる。
「おらよっと!」
タイミングよく刃を当て、口に食い込んだ刃がムカデを左右に切断していく。そして流れるようにノンストップで殲滅を続行する。
(数もいい多いし誰にも邪魔されない。スキルも経験値もウハウハで楽し!)
罠も暗闇も関係はない。ルンルンで散歩をするかのように、弾みながら地形すら障害物にならずに乗り越え、着地先にいたゴーレムを斬り落とし、後ろにいたザリガニを斬り殺すために回り込む。
「考えるな!」
一匹目が死にかけながら刀を止め、左右にいたザリガニが挟み殺そうと飛び掛かった。
「ほれっと」
植物が生え、ザリガニを払いのけ、煙を出して着火。すると目の前が爆炎に包まれ残骸が散らばる。
(草原操術は発動が速いが植物のない場所だとコスパが悪いな。炎系は火が消える要素がないと並と、やっぱ使い勝手いいな)
炎越を持っているとは言え、過剰火力では防ぎきれない。一応、常時強化分や念力で威力を逃がさないようにしているのでマジで威力が高い。だから確実に安全にするために咄嗟に出せる草原操術で相手を弾いて距離を取ったのだ。
(持ってる奴は全てカンストさせたいんだが、特殊なのも多いし、ボス級を数万も倒すとか無理だろうし)
スキルを持ちすぎて自力ではレベルを上げずらくなっているので、ササっと上げるには吸収するしかない。だがそうそう都合のいいスキル持ちなど現れる訳がないので、困っていた。
「あとできるの分裂ぐらいか?」
現在カンストさせられていない個人用スキルは龍種、狂骨、地熱操術、火煙操術、草原操術、炎越と結構ある。一応調べてはみたようだが、どれも上位迷宮かボス、特殊個体などが持っている場合が多いもので、道中の量産型では手に入れないものばかりだ。
「ま、それを抜きにしても十分手に入るからいいか!」
できたら欲しいだけで、無くても問題はない。代わりのスキルなどいくらでも用意できるからだ。気長に集めていけばいい。
(この調子だと、2ヶ月もかからないかもな。まぁ好都合だ。流石にその頃になればレベル上げも難しくなるだろうからな)
最低二か月入り浸る予定だったが、想定以上に魔物が狩れるので、思った以上に速く終わるのでは?と期待する安藤だった。




