買い物
迷宮探索が終わり、色々終わらせ深夜になった頃、四人は久々に買い物巡りをしていた。
「割引品がこんなに!」
「安藤さん、予算超えないように注意してくださいよね」
「等価交換でいくらでも買いこめるとは言え、金の余裕は別ですからね」
「わかってるって」
様々なスーパーや激安店を回って、物資をため込むために来ている。この時のために一人百万は使えるように貯めに貯めた貯金がある。
「等価交換で得たものは税金もかからないし、賞味期限も気にしなくていいから楽だな」
「それに商品の数もこっちで調整できるし」
「まぁ田中さんじゃなきゃ取り出せないのが不便ですけど」
「まぁそう言うなって、今日は買い物を楽しもうぜ」
なんやかんやあって消費税が17%となり、迷宮関連でも税を取られるようになったので、実は手取り給料は30年前の2020年付近から変わっていない。その代わりに物価も変わって終わらず、逆に迷宮のお陰で安くていい商品が増えたぐらいだ。恩恵を受けるだけなら、いいこと尽くめである。
「半額以下の惣菜、100g100円以下の肉に魚、特売の野菜……」
兎に角安いものを買いこむ安藤。
「チーズに生ハムも良いですね、少し多めに買っておきましょう」
加工食品を買い込む吉泉。
「僕は缶詰類とお菓子にケーキでも」
非常食やおやつを買い込む西田。
「俺は酒類と弁当を買いこんどくか」
弁当や酒などすぐに食べ飲めるものを買いこむ田中。
各々が好きなものを買っていく。後で分け合うので、偏ったものを買っていても何の問題もないのだ。料理なら安藤が積極的にしてくれるし、てか殆ど安藤主体で安いモノをピックアップして買い込んでいた。
その量は尋常ならざる量であり
「惣菜だけでもコロッケ四つ入り60円、唐揚げ100g80円か、他にもハンバーグに色々あるな。それぞれ100パックづつで……」
「よくこんな店見つけてきますね。時間帯まで。迷宮産がいくら安いとは言えね。まぁとりあえずこれ全部買い込みますか」
「このサバ缶デカいし安い、固形200gで100円。水煮、醤油、味噌……もう折角だから全部買い込もう、他にも一杯あるし全額使い切るかも」
「弁当も酒も安い安い。バーゲンセールかな。もう11月だし」
イベントの終わり、季節の変わり目は安いもので溢れるのが世の常である。次のイベントに向けて在庫処分するのだ。それに賞味期限が近いものも当然安い、そして彼らはそれ気にしなくていいので買い込める。
「次ぎ安くなるのはこの時期から、でも余裕をもって……」
「考えてますね」
「安いもの、得できるものには目がありませんからね」
「そのお陰で買い込めるからいいじゃねぇか」
商品の賞味期限やイベントを確認して計算する安藤を生暖かい目で見る三人。
「よし、これでいいや。これをこのメモの分だけ等価交換してくれ、キッチリ百万円分なはずだ。この分だけでも最低一年は持つぞ」
「僕たちもこれお願いします」
「私も」
「おお、みんな買い込んだな。俺もだが」
籠の中にある商品をメモ通り等価交換で買い足す。この一瞬で約五百万分の商品を手にする。そして今の分も買うために、集めた商品は普通に会計に通すのであった。




