次の話し合い
拠点へと返った四人は、疲れていたこともありその日はすぐに寝てしまっていた。そして次の日の朝。
「結構稼げたな。これで今月は大丈夫そうだ」
「スキルオーブも手に入りましたが、新しいのはありませんでしたね」
「仕方がないよ。でも運転と清掃が上がりましたね」
「武具も組み合わせれたから良かったぜ。まぁ最後に出たシャベルに限らず、他の奴も使い道に困るのが多かったから、強化具合は控えめだが」
現在手持ちの現金は30万ほどである。実際のところは、高価な素材や大きな魔石に謎に高性能な土木作業品などが出て軽く一千万以上は稼げていたが、武具の統合に価値を使ってこれぐらいしか残っていなかった。
「この調子で行くと、200レベ以下の迷宮に行けば、ボスで300レベ台が出てくる感じになるのか」
「今回のを見るかぎり、そうみたいですね」
「って事はもっといい物が手に入るな」
「格上とも戦えるようになってもっとレベルが上がるね」
探索者にとって、強くなることは安全の向上か稼ぎ頭になれる事を意味する。とはいえ、ここまでする者は少ない。なんせ命がかかっているのだ。上位層でもここまでできる者は少ない。だがここまでできるからこその成長の速さだ。
「この調子で残りの『廃墟迷宮』と『灰炎迷宮』と『ビル迷宮』と『高草迷宮』を終わらせようか」
「それじゃあ早めにしたいから周回重視だね」
「『廃墟迷宮』は大丈夫だろうからそれでいいとして、他はじっくり回ろう」
「慣らしと吸収の件もありますからね」
それを聞いた田中と西田は、あっとした顔をしていた。
「できるだけ吸収でスキルも力も取り込みたい。万全な態勢じゃないと、次の戦いが心配なんだよ」
「そうですよ。それに体の慣らしも必要です。私たちは自分の力でレベルアップしているとは言え、そこを疎かにするわけには行けません」
「そうだったな。せっかち言って悪かった」
「ごめん。つい調子が良かったから。そうだよね」
単なるパワーレベリングでなければ、すいすいレベルを上げても問題ないのだが、それでも限度と言うものがある。一定の領域でやめるならまだしも、彼らのように種類も数もレベルも上げるのであれば、ほんの少しのズレが命取りになる。探索者とはそう言う仕事なのだから、用心に越した事はない。
「ってことで、『廃墟迷宮』の周回を終えたのちに一か月ぐらい慣らし期間を付けよう」
「おう、そうだな。前にやったボス戦以外を周回しよう」
「初めは四人で行きましょうね」
「そうですね。でなければ危険ですから」
そうして四人は、さっそく『廃墟迷宮』の攻略のために出かけるのだった。




