大変だった。
迷宮から出た四人は、ドッと疲れたように拠点に返っていた。
「組合で見られてましたね」
「まぁ整えたとは言えいつもより汚れてたからな」
「あともうちょっと遅らせた方が良かったかもな」
「仕方がありません。想定以上の消耗ですから」
暗くなり人の少なくなり始めた時間帯とは言え、いつもの時間よりも速く行ったことには変わりなく、そなりの人数がいる組合に行ったのだ。不自然の無いように行動を心掛けているとは言え、完全に隠しきる事などできはしない。普段は無視されても、何かあった時に名前が上がる程度には目立っていただろう。
「ボスの方は大したことなかったのがせめてのも救いだよ。相性が良かったってのも大きいだろうけど」
「そうですね。強くはありましたが殺戮人形ほどではありませんでした」
「殺戮人形が消えた途端にまた魔物が増え始めたからな。ああするしかなかった」
「近道だったからな」
殺戮人形やそいつが出る直前の魔物たちよりかは弱いが、それでもオバースペックな魔物たちが、四人の止めを刺さん生まれていた。それから逃げるためにボス部屋に四人で入り、植物系のボスを焼き尽くして攻略し逃げて来たのだ。
「で、今回大分レベル上がったけどどうする?次の迷宮とか?」
「殺戮人形は経験値が高いタイプの魔物みたいだったからな。まぁそれは明日にでも話そう」
「ですね。今日は少々疲れました。あと攻略報酬は術師の杖って言う、術系の効果を高める武器でしたね」
「価値が足りないから、統合は後回しだったよね?」
術師の杖一本を等価交換により全員の武器に効果を統合させるには、日本円にして二百万円近い術師の杖を失い、武器一つ辺り追加で数百万後半近い金が吹き飛ぶ。流石に今はそれを用意できていないので、後回しにするしかなかった。
「そう言や西田って術者用の杖とか持ってなかったよな?これ使えば?」
「そうですね。護身用に短剣持ってる意外に何もありませんでしたよね?」
「そういやそうだったな。統合するより元のままの方が若干効果は高いから、これ使えよ」
「そうですね。ではお言葉に甘えて使わせてもらいます」
西田は術者用の武器を一切使っていなかった。理由は、術者は別にそんなもの持たなくても術を使えるのと、ちゃんとしたものは結構高いからだ。だからドロップするまで使う気はなく、そのまま忘れていた。
「スキルの方は取ったかやること少ないし。少し早いが今日はもう寝るか」
「いえ、最後にステータスを確認しておきましょう」
「そうだな。定期的に確認しとかなきゃわからなくなる」
「異常に多いからね」
ステータスやスキルは感覚で分かるが、それでも明確に知っているのといないのとでは効果が違う。これは意識して効果を高められるからだ。特に多くのスキルを持っていると、分かりやすいほど効果が変わったりする。
・名前 田中 啓一
・性別 男
・状態 迷宮の怨恨
・LV245
・異能 等価交換……LV1 存在するものを等価交換できる。
LV2 交換物を保存できる。
LV3 能力の等価交換ができる。
・共有されているスキル一覧
最上位スキル 戦闘者LV2、生存者LV2、支援者LV2、暗殺者LV2
技術系 運転LV1、家事LV1、清掃LV1、鑑定LV2……
強化系 超速LV1、超力LV1、均整LV3、柔軟LV3、強靭LV4……
・名前 吉泉 健太
・性別 男
・状態 迷宮の怨恨
・LV248
・異能 転移……LV1 体力を消費して瞬間移動をする。
LV2 障害物を無視して移動できる。
LV3 無生物の転移ができるようになる。
・共有されているスキル一覧
最上位スキル 戦闘者LV2、生存者LV2、支援者LV2、暗殺者LV2
技術系 運転LV1、家事LV1、清掃LV1、鑑定LV2……
強化系 超速LV1、超力LV1、均整LV3、柔軟LV3、強靭LV4……
・名前 西田 和希
・性別 男
・状態 迷宮の怨恨
・LV260
・異能 共有……LV1 外部影響を共有する。
LV2 再分配できる。
LV3 良好状態を共有する。
・個人スキル 炎操術LV3
・共有されているスキル一覧
最上位スキル 戦闘者LV2、生存者LV2、支援者LV2、暗殺者LV2
技術系 運転LV1、家事LV1、清掃LV1、鑑定LV2……
強化系 超速LV1、超力LV1、均整LV3、柔軟LV3、強靭LV4……
・名前 安藤 博
・性別 男
・状態 迷宮の怨恨
・LV237
・異能 吸収……LV1 体力などを吸収する。
LV2 強化などを吸収する。
LV3 能力などを吸収する。
・個人スキル 病魔LV4、溶解LV3、分裂LV2、嚙砕LV3、龍種LV1、狂骨LV2、念力LV3、同色LV3
・共有されているスキル一覧
最上位スキル 戦闘者LV2、生存者LV2、支援者LV2、暗殺者LV2
技術系 運転LV1、家事LV1、清掃LV1、鑑定LV2……
強化系 超速LV1、超力LV1、均整LV3、柔軟LV3、強靭LV4……
「一度見れば大体分かるとは言え大量だな」
「最上位スキルも生えてるのに全く減ってない」
「下位スキルは腐る程手に入るからな。一列目は主要なものだ」
「同系統のは一つ意識するだけでいいのがせめてのも救いですね」
上位スキルを除けば、下位スキルなどは見知ったものしかないが、兎に角数が多い。省略しているが、すべて見れば視界にギリギリ収まりきるぐらいはある。そして同系統の重ね掛けは一つの意識で済むのと、近しいものは芋ずる式に意識すればいいだけなので楽なものである。
「にしても最上位スキルはスキル以外にも条件あった気がするが、いいのかこんなに簡単に手に入って」
「やっぱり、安藤さんが吸収しまくるおかげで成長が凄いですね」
「質はともかく数だけは凄まじいいからな。どこで条件満たすかわからん」
「いい事じゃないですか。これからもどんどん行きましょう」
そうして四人は、これからの成長に期待を膨らませながら寝る事にするのだった。




