表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現代迷宮は世知辛い  作者: バトルマニア
14/87

新たなスキル取得


 戦利品に満足した四人は、次にスキルについて考える。


「そんなことより、スキルで強靭が手に入ったな」

「あの組み合わせが滅茶苦茶めんどくさいやつか」

「それ以外に対物理もありますよ」

「これで特殊以外は大丈夫だね」


 スキル 強靭と対物理。それの組み合わせは以下の通りだ。


・強靭……金剛(頑丈+硬化=剛体と身体強化)+怪力(剛力+強力=豪力と身体強化)+高速(機敏+加速=瞬速と身体強化)


・対物理……物理耐性+体術


 対物理はふつうだが、強靭はなんともややこしい構成だ。しかしこれの効果は凄まじいもので、現在確認されている基礎強化系の中では三本の指に入るほどの強力さと便利さを兼ね備えている。


「回避とかも欲しかったな」

「そうだな。あれがあれば相当探索しやすくなるからな」

「じゃあまず察知を取るか作らなきゃいけないね」

「案外取得可能になってるかもしれませんよ?」


 そう言い吉泉が取得可能なスキルを確かめる。


「っ!これほどとは……」

「どうしたん……えっ!?」

「嘘だろ……」

「すごい……」


 すると大量のスキルが表示され、中には上位スキルと言われるものも混じっていた。


「回避とかそんなレベルじゃねえ」

「解析と看破もありますよ」

「思考加速に心体強化って……」

「自動回復……」


 低レベル帯ではありえないほどの適性の多さに、言葉が出ない四人。スキルの吸収に経験の共有、そして多くの強敵との戦闘で、その可能性は限界まで膨れ上がっていたのだ。


「……とりあえず、スキルオーブ使うか」

「そうだな」


 スキルオーブは、適性を無視して強制的にスキルを得るものだ。そのため誰が使っても一定の成果が得られる。


「さて、何が手に入りましたかね?」

「低級でも100万はするからな。いいものが欲しい」


 因みにだが、スキルオーブの相場は低級が100万円からで、中級が500万、上級は1000万で、最上級は1億がスタート地点と言われている。特級ともなると数億は軽く飛ぶだろう。そして等級が上がるにつれ市場に出回ることは少なくなり、田中の等価交換で買うと市場に出ているときにその値段で買え、出ていないときは最低でもその数倍はする。


「で、何が手に入った?」

「……自分で見てみろ」


 田中と西田がスキルオーブを使ったので、それを聞こうとする安藤。だが二人の顔は暗くなっており、それに嫌な予感を感じながら解析板で手に入れたスキルを見る。


「解析と……」

「う、運転ですか」


 解析はまだしも、運転は予想外で言葉を失う二人。


「ま、まぁな。事故りにくくなったからいいじゃねぇか」

「そ、そうですよ。田中さん以外にも車が運転できるようになってよかったじゃないですか」

「ああ、一人に任せっきりってのも問題があると思ってたし」

「うん、そうだな。俺ペーパードライバーだし……」


 車などの乗り物を操作するのに長けたスキル。これがあれば、大抵の乗り物を乗りこなすことができるようになると言われている。これでペーパードライバーだからと言って運転を怖がらずに済む優れものだ。



「じゃ、次は適性スキルだが」

「そりゃもう回避一択だろ」

「待って。魔物を倒せばスキルが手に入るってことは、魔物が持ってそうなスキルは取るのを控えた方がいい。ここは看破を手に入れて、解析を鑑定にした方が無難だと思う」

「それ以外でしたら思考加速か心体強化、それか自動回復辺りでしょうか?」


 気を取り直した四人は、何を取得するべきか考える。そこで上がったのは、魔物が持ってなさそうで便利なスキルだった。


「取れるのは三つ。看破は確定だな」

「鑑定があれば解析板を買い込まなくてすみますからね」

「金策も考えなきゃ……っとじゃああとは、自動回復と思考加速でどうだ?心体強化は強靭あるから今はいいだろ」

「だな。精神強化もついてくるって言っても、今はそんな強いところに行かないしな」


 どこまでも安全志向な四人は、無理はしないから大丈夫だと、看破と自動回復、思考加速を選んで取得する。


「おお!これが思考加速か!」

「鑑定も問題ないですね。レベル上げは必須ですが」

「調子がいい、若干だけど回復が肌で感じとれる。これが四重増しのスキルの力……」

「これで安定しなかった回復も解決だな。俺の吸収じゃ不便も多いし」


 湧き上がる力に満足した様子の四人は


「で、次の作戦のことなんだが」


 これからの予定について話し合いをするのだった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ