表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この石には意志がある!  作者: 一狼
第3章 ブロークンハート大陸・海渡編
40/357

037.VSリヴァイアサン1

ジル:ご都合主義発動中ー

 沖合のリヴァイアサンに向けてジルとマックスを乗せた小舟がかなりの速度で進んでいく。


 冒険者ギルドから沖に行く許可を貰った後、漁業ギルドへ行き要らない小舟を一艘貰った。


 リヴァイアサンを倒しに沖に行くと言ったら奇特な目で見られたが。


 漁業ギルドの人は、沖までマックスが漕いで行くのかと思っていたのだろうが、実際はふーちゃんの上に小舟を乗せて、ふーちゃんの推進力で船の上を爆進しているのだ。


 暫く進むと【気配探知】【魔力探知】【索敵】にリヴァイアサンを感知する。


『お、リヴァイアサンを捕捉。そろそろゆっくり行くぞ』


「(了解ー)」


「速度を落としたと言う事は、リヴァイアサンに近づいてきたか?」


「うんー、約5km先にリヴァイアサンが居るよー。但し海の中ー」


「よし、じゃあギリギリまで近づいて、例の作戦を実行だな」


 おそらくだが、リヴァイアサンも俺達が近づいて来ているのは察知しているだろうが、所詮向こうにしてみれば吹けば飛ぶような人間だ。


 気にも止めやしないだろう。


 それでもこちらの最大攻撃力を与えれる距離、向こうが気にしない距離、いざと言う時逃げ切れる距離を測りながらじわじわと距離を詰めていく。


『よし、ここらが限界だな』


「マックスー、ここで仕掛けるよー」


「ああ、分かった。確かにリヴァイアサンに近づいているな。3km先なのにここまでS級特有のオーラが感じるよ」


 どうやらマックスはここからでもリヴァイアサンの威圧を感じるらしく、少し身震いをしていた。


 肝心のジルは……身震いどころか平然としているよ。


 鈍感なのか、それとも大物なのか。


 俺としては後者であって欲しいな。


「気を付けろよ。流石に向こうも攻撃を受けたら狙いを定めるだろうし」


「大丈夫ー、一撃で仕留めるよー!」


 頼もしいこって。


 ここからはジルの【ストーンコレクター】の精密操作が必要になってくるのに、ジルはいつもの調子だ。


 それどころかやる気満々だよ。


 やっぱり大物だろうな。


 ま、それじゃあジルのやる気に乗じてこっちも奮闘しますか。


『【フロストノヴァ】』


 俺は【フロストノヴァ】のスキルを使い、小舟の浮かぶ半径100mを一気に凍らせる。


 これで足場が出来た。


 勿論、水深50mも凍らせて足場を安定させている。


 これで、少なくともこちらから仕掛ける為の海の上と言う不利な状況は無くなった。


「おー、すげぇな。大したものだな、このきゅーちゃんは」


 そう言いながら、マックスはジルの首から下げられた木彫りのペンダントに嵌まっている石の俺を見ては感心していた。


「うん、この足場なら俺の【韋駄天】を使えるな」


 氷の上と言う事で、多少滑るがマックスの【韋駄天】には影響は左程ないようだ。


「後は、こっからが勝負、だな」


「うんー。まずはへきちゃんー!」


 周囲は氷で覆われているが、場合によっては氷が溶かされたことを想定して、小舟の上での作業になる。


 氷で固められた小舟の後ろにへきちゃんを出し、つっかえ棒を支える壁になってもらう。


「ぼーちゃんー!」


 ぼーちゃんを取出し、柄をへきちゃんに付けて目標地点にぼーちゃんの先を向ける。


 後は、目標地点にリヴァイアサンを引っ張り出すだけだ。


 リヴァイアサンは海の中に居る訳で、戦うとなると海の中、又は海上でとなる。


 幾らジルでも海の中での戦闘は不可能なので、必然的に海の上での戦いとなるわけだが……


 こちらの都合よくリヴァイアサンが海の上に来てくれるわけではない。


 ならどうするか。


 答えは簡単。リヴァイアサンを海の上に引きずり出せばいいのだ。


 その手段をジルは持っている。


 そう、どんなに重量があろうが、その特性で浮かせる(・・・・)事が出来るふーちゃんだ。


 ふーちゃんを遠隔操作して、リヴァイアサンよりも深く移動させ、真下から一気に浮上させリヴァイアサンを吊り上げるのだ。


 流石に何kmも遠くに離れたふーちゃんを動かす事は無かったので、この準備期間中に練習をしたが、流石と言うかジルはあっさりとふーちゃんを遠くまで動かすことに成功していた。


 俺は【気配探知】【魔力探知】【索敵】【空間認識】等のあらゆるスキルを使い、リヴァイアサンの位置、形状を把握する。


 リヴァイアサンは全長150m、太さ10mもの巨大な海龍だ。どちらかと言えば海蛇に近い感じがするな。


 ふーちゃんをリヴァイアサンの頭――いや、顎か? その位置に来るようにジルに細かい指示を出す。


 ジルのふーちゃんの操作は慣れたもので、俺の指示通りの位置にふーちゃんを配置する。


『よし、準備OKだ。カウントダウン――』


「マックスー、始めるよー。10、9、8……」


 ジルはふーちゃんを操作しながらぼーちゃんをも操作しなければならない。


 特にぼーちゃんはここからリヴァイアサンに向けてぼーちゃんの伸縮突き攻撃を放つのだ。


 幾ら体長が100m以上もの巨体とは言え、3km先のリヴァイアサンのある一点を狙うのだ。


 それは針の穴に糸を通すような精密な操作が必要になってくる。


 普通なら大丈夫かと心配されるが、ジルなら大丈夫だと言えよう。


「3、2、1、GOー!」


 ふーちゃんを一気に浮上させる。


 ふーちゃんがリヴァイアサンの顎にヒットし、そのままリヴァイアサンの頭を海上へ押し上げる。


 当のリヴァイアサンはいきなりの事で戸惑いを感じているのが【気配探知】や【魔力探知】で分かる。


 いいぞ、そのまま訳の分からないうちに倒されろ――!


 ザパァァァァァァァァァンッ!!


 ふーちゃんに押し上げられたリヴァイアサンの頭が空高く浮かび上がった。


 狙いは――リヴァイアサンの眼!!


「ぼーちゃんー! 伸びろーー!!!」












評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ