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この石には意志がある!  作者: 一狼
第3章 ブロークンハート大陸・海渡編
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025.東大陸

 唐突だが、ジル達が住む世界には4つの大陸がある。


 ハート形を真ん中から真っ二つに割った西のハーフハート大陸と東のブロークンハート大陸だ。


 そしてハート形の下に翼のような2つの大陸。


 レフトウィング大陸とライトフェザー大陸。


 ジルが住んでいたファルト村が存在する聖王国セントルイズはハーフハート大陸の北端に存在する。


 そして今、俺達が居る場所はハーフハート大陸の反対側――ブロークンハート大陸だ。


「どーしよー、きゅーちゃんー」


『すまん。俺の見通しが甘かった』


 何がふーちゃんが居れば王都までひとっ飛びだ。


 クォンの案内で転移迷宮から脱出できた俺達だが、転移魔法陣で飛ばされた場所がブロークンハート大陸だったのだ。


 正確にはハーフハート大陸寄りの中央西寄りの草原に転移されたのを【マップ】スキルで確認している。


 ハーフハート大陸は人類が栄華を極めた大陸だが、ブロークンハート大陸は未開拓の地とされており、100年ほど前にある大国や商人、冒険者等が新たな土地や財宝、未知の冒険を求めて開拓に乗り出したらしい。


 そして今はその成果があってブロークンハート大陸の1/4を開拓する事に成功していた。


 因みに、ハーフハート大陸の南の大陸――レフトウィング大陸は魔王が治める魔国に支配されており、ハーフハート大陸に住む人類は魔国からの侵略に晒されている。


「ううんー、私も不用意に真正面から突撃したんだものー。もう少し警戒するべきだったのー」


『それは俺も止めなかったから同罪だよ』


 ったく、何が保護者代わりだよ。


 嫌になるね。自分の不甲斐無さに。


 とは言え、何時までもこうしていられない。


 見通しの良い草原とは言え、ここは全くの未知の土地だ。


 聖王国セントルイズに戻るための手段の確保とそれに関わる情報を集めないと。


 幸いにもブロークンハート大陸でも【マップ】スキルは使える。


『ジル、この近くにサーズの町がある。まずはそこに行って西大陸に渡る方法と、あとは一刻でもアルベルトの元へ行きたいだろうが路銀を稼ごう』


「町に行くのはいいけどー、お金必要なのー?」


『ジルが冒険者セットを持っていたから王都へ向かうのには問題は無かったが、流石に東大陸から海を渡って西大陸を横断するのに今のジルの所持金だけじゃ心許ない。かめちゃんに入っている食料だってそれ程多くは無いだろう?』


「んー、一応1ヶ月は持つように食料は入っているけどー」


 時間停止付きの容量無限のアイテムボックスとは言え、なんで1ヶ月もの食料を溜めこんでるんだ、ジル(この子)は。


『まぁ、食糧に関しては問題ないかもしれないが、お金はあった方がいい。いざと言う時の安心感の度合いが違う。海を渡る時の船の費用も必要だしな』


「そっかー、分かったー。まずは近くの町だねー」


『ああ、前も言ったが急がば回れって諺がある。焦って真っ直ぐ突っ込むよりも遠回りした方が近い場合があるんだ』


「ああー、うんー、そうだねー。正に今がその通りだねー。最短距離を来たつもりが遠回りになってるしー」


『よし、なら今度は確実に歩を進めて行くぞ』


「おー!」


 ジルはふーちゃんを石空間から取出し近くの町――サーズの町へと向かう。


 丁度ここから北西へ10kmってとこか。


 ふーちゃんのスピードならそれ程時間もかからずに着くな。


 到着したサーズの町はジルが冒険者登録をしたセクンドの町よりも一回り小さかったが、未大陸開拓の最先端の町と言う事でかなり賑わいのある町だった。


 町中にはかなりの冒険者と思われる人たちが溢れていた。


「(まずは何処いくー?)」


『冒険者ギルドだな。依頼で路銀を稼ぎつつ情報収集をしないと。後は数日はこの町に泊まるつもりだから宿を取りたいところなんだが……』


 幾ら冒険者登録をしているとは言え、ジルはまだ7歳の少女だからなー。


 この町に入る時も冒険者ギルドカードがあったとは言え、門番に不審な目で見られたし。


「(分かったー。まずは冒険者ギルドだねー)」


 流石に町中ではふーちゃんには乗られないのでジルは徒歩でぴょこぴょこと軽快なリズムで歩いて行く。


 時間も夕方とあってか、冒険者ギルドは大勢の冒険者で溢れかえっていた。


『今日はどんな依頼があるかの確認だけだな。いいのがあったら受けてもいいが流石に今日は無理だからな。あ、あとはテンプレに注意しろよ』


「(テンプレー?)」


 ジルは首を傾げながら依頼ボードの前に行き見上げる。


 依頼ボードには定番とも言えるゴブリン退治やグレイウルフ退治は常時依頼とされていた。


 常時依頼らしく報酬もそれなりの額だが、ジルの年齢や危険度のリスクを考えればこれが一番いいのかもな。


 この冒険者ギルドは東大陸開拓の最前線なので依頼の回転はかなり速いらしく、夕方に残っている依頼だからか大したものは残ってなかった。


 町を囲う防壁の修理手伝い、屋敷の掃除、溢れすぎた下水道のスライム退治、畑を荒らす一角兎の退治等だ。


 後、あまりの高難易度故に残ってたと思われる森の奥のヒュドラ討伐、草原の向こうの荒野に巣くうランドドラゴン討伐。


 って、どっちもドラゴン系じゃんか。


 んー、これだと明日の依頼に期待、かな。でなければゴブリン・グレイウルフ退治か。


 そう思ってジルと一緒に依頼を見ていると案の定声が掛かる。


「おいおい、ガキがこんなところで何をしてるんだ? ここはガキが来るところじゃねぇぞ」


「ハァハァ、可愛いお嬢ちゃんキタ――――!」


「げ、お前ロリコンだったのか!? やめろよ、女はこう、色気が無いと」


 ジルが振り返るとそこにはガラの悪そうな男3人が居た。










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