『設定資料と伏線まとめ』
順次更新:2018/10/30(現)
「注意事項」
この設定資料は各章ごとに分けていますがネタバレも含みます。
重大なネタバレは含みません。
本作のテーマは『怒り』です。
物語序盤は基本的にほのぼのしていますが、散りばめられた不穏な気配からも分かるように、それらは仮の姿です。
吐くほどシリアスな後半の為の布石になります。
”第一章 カルガノ山” まで
【魔法の概念】
どこから魔力は来るのか。
人間世界と何が異なるのか。
「共有意識回廊」
この世界とは異なり、異世界の原子は8bitの追加情報を有している。
地球が形成され最初の微生物が誕生した頃、その独自の進化は起きた。
それら情報は周囲と接続され、地球規模のネットワークを生み出している。
故に世界から愛された者は魔力が与えられるという構図である。
結論から言うと、この異世界の人類は世界から愛されていない。
ノアの箱船の物語における人魚のような忘れ去られた存在である。
対する六道は世界から愛されている。
それはもう溺愛。デロンデロンに愛されている。
【伏線一覧】
六道の周りを蠢く謎(ネタバレを除く)
『進化するVR』
六道がVRと名付けたシステムは日々進化している。
つまり完成されたシステムではなく、故に神から与えられた力などではない。
『消えたワイバーン』
ワイバーンが飛び去り続けてヴァティーが駆け付けたのは偶然では無い。
また戻らないことにも理由がある。
(後のストーリーで判明)
『なぜ六道は異世界転移したのか』
財布から小銭を落としたこと自体にも原因がある。
六道が日本人の気質によって異世界が抱える問題に抗うのと同様、日本人の気質が六道を異世界に追いやった。
(後のストーリーで判明)
『十人の幽霊騎士』
思想や仕来りが建築物の造形へ影響を与えることがある。
特に風水や占星術などの要素が生活に身近な民族に多い。
日本人も同様である。
・空中都市に刺さる7本の柱(描写より)
・七天使(アイテム説明より)
・主城を囲む、12本の石造りの大塔(描写より)
・十二剣聖(アイテム説明より)
十という数字はいずれにも当てはまらない、彼らは何者なのか
(後のストーリーで判明)
『六道を目的とする訪問者』
どう考えてもおかしい、六道を目的とした訪問者が多すぎる
偶然出逢ったヴァティーとセルケトは除く
具体的にはマジカル・サイボーグと指輪同好会
(デスマスク、幽霊騎士)
【異世界人類の簡易年表】
人類にとって最も大きなコミュニティーである聖王国における視点
聖王歴 394年(現在)
0年以前は紀元前とされ神と魔の時代と解釈される
歴代の十二剣聖と凡そ生きた時代
(右は剣聖の任期、平均寿命は年々延びている)
「人類の平均寿命30歳」
370年 九代目 394年に全滅
310年 八代目 60年間
260年 七代目 50年間
210年 六代目 50年間
160年 五代目 40年間
120年 四代目 40年間
80年 三代目 30年間
50年 二代目 30年間
20年 初代
【キャラクター】
六道厳:異世界転移したサラリーマン
年齢:44歳
酒類仲卸会社に勤務
併設されたバーにてバーテンダーも務める
バツイチ独身、子供なし
ED(勃起不全)心的外傷により症状は重度
残念ながら心因性のため魔法でも治らない
心的外傷を洗脳などで解消しようにも天道モード以降は強力な精神耐性が付いているため無効
自然に治るまで待つ他ない
(それにはヴァティーの愛が必要である)
「性格」
普通を自称する人間が普通ではない事は多々ある。
強すぎる正義感と高い能力値を秘めるが、現実との折り合いが付いていない。
その為、無意識に自分を押し殺して生きる。
有り余る情熱を様々な習い事教室へ向ける。
(料理、手芸、社交ダンスなど)
ラップが趣味だが絶望的に才能がない。
「容姿」
スーツ姿(ウール、暗い紺色)
白髪交じる掻き上げたショートヘアー、髭なし
鼻筋の通った彫り深い端整な面持ち
手にはスプーンダコ
「所持品」
ガラケー ビジネスバッグ 財布
腕時計はしない主義
『六道の各モード解説』
・天道モード
惑星改変魔法さえ容易く連発する世界に愛された姿。
瞳の色は右がターコイズ、左がピンクダイヤ
虹彩が内側からインテンスに輝きを放つ
(昔の3Dメガネだと思うと覚え易い)
細い銀糸の束のように艶やかな頭髪
緩やかなオールバック
肌は白く小ジワやシミ一つなく瑞々しい
しかし、おっさんである事実に変わりはない
顎髭あり
襟、肩、袖口、裾には金と銀の刺繍で細やかな模様
模様そのものに意味はなく、完全な装飾
(絵画の額縁のそれ)
サドルとウィングチップ、両タイプを掛け合わせたデザインの靴
ブローグ付き
・人間道
男はサラーリマンである(当初の姿)
・餓鬼道
(重大なネタバレ)
・畜生道
六道の主力ともいえるケモノの姿。
脳筋魔法を使いこなし、無敵タックルで全てを無駄にする。
(後のストーリーで判明)
・修羅道
なし
VRやデスマスクとの邂逅によって失われた姿。
仮に存在したとしたら、仲間たちとの友情や努力で人々を助けながら異世界を冒険する。普通の異世界転移モノになっただろうが、そんなものは存在しない。
六道の旅路にあるのは怒りと蹂躙だけだ。
・地獄道
それは地獄から這い上がる為の姿。
しかし六道は天から垂らされた蜘蛛の糸をよじ登ったりはしない。
巨大ロケットのような造形で強引に這い上がるのだ。
(後のストーリーで判明)
ヴァティー:虎のセントール
快活な声音
豊饒な胸 片乳を持ち上げるのに両手が必要
太い荒縄で豊かな胸を横一文字に縛りつける
日に焼けた 小麦色の肌 黄色人種ベース
のちにミスリルのクロスビキニを着る
筋肉質な腹部
八重歯が特徴的な笑顔(実際は牙)
目尻に向け長い睫毛、幼さ残る大きな瞳
夜は虹彩が金の輝きを放つ
マロっぽい眉、トラ耳
ハネっ毛の目立つ淡いオレンジの溶け込んだピンク髪のサイドアップ
一目でわかる元気っ娘
ヴァティーの悩み:
まず虎は狩猟が下手である。
繁殖期などの制限がなく交尾は数日間で100回以上と凄まじいが、繁殖能力自体は高くない。
加えて異世界における生態系の頂点ではないのが致命的だ。
上には魔王やら竜種がいる。
それ故、種族は絶滅の危機に瀕していた。
大民族である蠍のセントールの村で過ごしていたヴァティーの家族は、外敵との戦闘を引き換えに食と住を得ていたので飢えることは無かった。
しかし家族以外の同種を見たことがない。
何十年も探したが死んだ祖父と父以外のオスを見たこともなく。
祖母と母とヴァティーが種族最後の生き残りである可能性が高い。
そこで六道に出会った。
ヴァティーは六道に何かを期待しているようだ。
(後のストーリーで判明)
セルケト:蠍のセントール
過去の因縁で極度の人間嫌い
背まで伸びる艶やかな長い黒髪ストレートの少女
全体的に綺麗に切り揃えられている
細い眉
はっきりとした二重にアイシャドウの瞳
小ぶりの鼻にスッとした面立ち
横に尖ったエルフ耳
日本人にも見える容姿
口の悪さとは対象的にお淑やかな印象
蠍部の表皮には鮮やかな蛍光色の塗料で、彼女の民族のものであろう模様が刻まれている
発育途中のような控えめな胸
健康的なくびれ
細腕に金のブレスレット
蠍のセントール 鋏有り
トップレスからミスリルのクロスビキニ
【建造物】
「人間の都市事情」
その多くが魔力の恩恵を得られない人類
過去の偉人たちが作り上げた建造物
魔族から奪取した建造物を住み所として利用している
結果、人口の密集化が顕著
魔物の侵攻を恐れ、城壁を構える傾向あり
城塞の外側に家を構えることを本能的に忌避している
森や林に小屋を建て住む分には不都合はない
人類の戦闘は大規模でも5千〜1万人規模
魔族側のダルタエン率いる巨兵大隊などには絶対勝てない
戦国時代の徴兵率から参照
総人口1000万人 関ヶ原級20万人
徴兵率 1/50
「聖都アヴァロン」
人工50万人規模
世田谷区の二倍の広さ 100km2
面積の半分程は城塞化されている
日本の消費量 200分の1で計算
塩の年間消費量 5千トン
西洋風の建築で何重にも囲まれた城壁
12本の石造りの大塔
中央に鎮座する主城
整然とした往来
張り巡らされた水路
「天使の空中都市」
魔力源であるアークを置く重要な拠点
天使達の羽休めの為にも必要
世田谷区サイズ 50km2
居住用では無く、空母のようなもの
よって天使の人口は不明
種としての人口と異なり、都市にはあまり住んでいない
巨大な半球状の石造りの城
下方は岩山をひっくり返した様なレンガと石造りの半球
上部は石灰質の岩壁から切り出されたような白亜の城
周囲に城を見下ろす高さの七本の柱、アークが刺さる
無色に輝く長方形の柱は、オベリスクやモノリシック柱を想起させる
重い低音の発振源
蛍光灯の様な点滅 通常時は煌々と輝く
”第二章 幻想郷の足音” から