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変化

今回の登場人物 簡易設定

白石 怜 (男)17歳 東星高校3年生 身長177センチ

白石 怜 (女)17歳 東星高校3年生 身長172センチ Dカ×プ

白石 光 (女)15歳 東星高校1年生 身長153センチ Cカ×プ

白石 楓 (女)42歳 主婦 身長165センチ Cカ×プ


いつも通りの日々が訪れると思っていた…


だがこの日に大きく俺の人生は変わってしまった…


暑い夏の日の事だった。


2015/7/27 MON


SIDE 白石 怜


ピピピピピピピピピピピピ


カチッ☆


「んっ、 う~ん。」


……朝か

カーテンから覗く光がわずらわしい。

月曜は嫌いだ。


ベッドから緩慢な動きで降り、カーテンを開ける。

朝日が俺を照らす、まぶしいことこの上ない。

夏も嫌いだ……


連日の暑さのせいか頭が重い。

汗も酷く、服が肌に張り付いており、髪が頬に張り付いている。

俺の髪は頬に張り付くほど長くないはずだが……

まあ、いい。

さっさとシャワーあびよう。

そう思い、部屋から出て階段を降りる。

リビングからは朝食のにおいがする。

今日は何だろうか?

また、バタートーストかな?

なんて事を考えつつ洗面所に入る。


いつもの洗顔クリームを少量取り。

顔を洗い、ふと鏡を見た。


だが、そこに映っていたのは俺ではなかった。

美しい黒髪の美女だった、思わず見惚れてしまうほどの、

な、なんだ、これはいったい!

俺がこの受け入れがたい事実に戦慄していると。

聞きなれた、抜けた感じのする妹の声が聞こえた。


「あっ、おねーちゃん。やったー!だいせいこうだー!」


どういうことなんだ?

俺が声のした方向を振り向くと、

考える間もなく、妹が俺に抱き付いてきた。


突然だが、俺はこの妹が大嫌いだ

いつもポカーンとしているし、何よりアホくさいのに勉強は俺よりできる。

自分勝手な理由だがそれが許せなかった。


「わたし、ずぅ~っと、おねーちゃんが欲しかったんだ~」


にヘラと笑うアホ。

こいつが何か知っているに違いない。

そう思った俺は、妹を突き飛ばした。

妹が壁にぶつかり“ドンっ“という鈍い音を立てる


「おまえ、俺に何をした!」


俺はまじめに問いただすが、妹は表情を崩さずこういった、


「女の子になる薬を飲ませただけだよ☆」


こいつッ!

反射的にこぶしを握り、憎たらしい顔の頬を力の限り殴りつけた。


ゴスっ!


すさまじい音がし、妹の頭が壁でバウンドする。


「どうしたの!」


先ほど騒いだせいか、母が血相を変えて飛び込んできた。

母さんが見たものは、突き飛ばされ、殴られている娘と“知らない女”だった。

冷静考えればわかることだったが、その時の俺は冷静では無かった。

俺は母さんに羽交い絞めにされた。


「光!警察呼んで!」


母さんが何を言っているのか一瞬わからなかった、しかし妹のほうは理解したようで、


「まってママ、この女の人お兄ちゃんよ!」


と母さんに向かって弁解していた。


「何わけのわからないこと言ってるの?早く警察を呼んで!」


「だから…………



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「で、この娘がほんとに怜なのね?」


疑わしげに俺を見る母さん。


「うん。」


俺ではなく、妹がそう言った。

俺は黙っていることしかできない、


「じゃあ、質問にいくつか応えて。」


質問で本物か偽物かを判別するらしい。


「誕生日は?」


「3月3日。」


「好きなたべものは?」


「みかん。」


「パパの職業は?」


「日本特殊機密工作隊。」


前の2つはともかく、職業は家族しか知らないのでこれで俺が本物だということはわかったはずだ。


「……どうやらほんとに怜のようね。」


「ああ。」


もちろんだ!

あのアホ女が変なことさえしなければッ!


「ところで、怜がこうなったのって光、あなたが原因よね?」


母さんがそう問う。


「そうだよ。」


妹がさもそれが当然のように答える。

このっ!

よくもぬけぬけと!


「どうしてこんなことしたの?」


攻めるような口調ではなく純粋に問いかけるように聞く母さん。

「お兄ちゃんも好きだったけど、お姉ちゃんが欲しかったんだも~ん。」


妹は悪びれる様子もなくそう言った。


「まあ、いいわ。私、娘がいっぱい欲しかったのよね、母さんうれしいわあ。」


かあ、さん?

その瞬間俺の中で何かが切れた……


「ふざけんなよ! なんだよ! おれの気持ちはどうでもいいのかよッ?

突然、くだらない理由で女にされて……  」


気がつけば涙があふれていた。

だってひどすぎるじゃないか……


「怜?」


その場にいたくなくなり、走って自分の部屋に向かう。

母さんが何か言っていたが、部屋に閉じこもった……


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